さあ、そろそろ取材に行くべいと記者席を出ると、タクシーとすれ違った。後部座席にはこちらに手を振るグラサンの男。こ、怖い……じゃなくて、だ、誰?
佐賀の若頭、深川真二だーーーーーっ! いやはや、男っぽい風貌にはグラサンが本当によく似合っている。思わずごめんなさいごめんなさいと何度も頭を下げてしまった……じゃなくて、手を振ってもらって嬉しかったっす!
で、このグラサンを外すと、さらに怖い表情があらわれたらしい。らしい、というのはその瞬間自体は見逃してしまったのだ。グラサンを外すと、カラーコンタクトを装着した深川真二、そして峰竜太。佐賀コンビはおそろいの格好であらわれて、そしてグラサンを外してデビルに変身したのだ! あとで二人と顔を合わせたが、これがもう、なんともホラー風味!「佐賀支部、怖いでしょ!」と峰はご満悦だったが、怖いというよりそのサービス精神に拍手です!
佐賀ホラーコンビが本日の一番乗り。その後は続々と装い新たなボートレース丸亀に選手たちが登場だ。あ、装い新たなのはスタンドであって、ピットは以前と変わってませんでしたけどね。
SG初出場は、池永太と若林将。池永は福岡勢と、若林は師匠の石渡鉄兵も含む東京支部勢とはじめてのSGピットに乗り込んだ。
二人とも堂々とした様子で、SGの雰囲気に気圧されているようには見えない。池永とは新鋭王座や若松BOATBoyカップで何度も話しているし、若林とはJLCの番組でご一緒したこともあるし、個人的に馴染みのある選手なのだが、軽く言葉を交わした感じはそうした時と特別に違いがあるようには思えなかった。
一方で、これが1年ぶりのSG登場となる中野次郎は、永島知洋氏の「ニコニコ@ボートレース」のカメラを向けられて、「なんか緊張してます」と言っていた。SG常連だった次郎だったはずなのに、この1年は苦しい時期を送った。そして今日、やっとこの場に帰ってきた! たった1年ではあるが、ずいぶん長いこと会っていなかったような気がするし、次郎も久々感が大きいのだろう。ま、笑顔はいつもの次郎スマイルでしたけどね。
久しぶりといえば、仲口博崇、長田頼宗も同様ですね。長田なんて、08年の笹川賞以来に顔を合わせるんだもんなあ。5年ぶり!? お二人ともブランクを感じさせない活躍を!
で、ぜんぜん久しぶりじゃないのは、山川美由紀と平山智加。ほんの2週間前にお会いしてますからね。二人ともオーシャンカップにも出ていたから、わずか1カ月の間に3回もお会いしているわけですか。凄いことだ。今回はもちろん地元戦! しかも平山はドリーム戦に登場する。女子王座では優勝戦に名を連ねた讃岐レディースが、SG戦士たちを相手に闘志を燃やしてくれることだろう。
地元といえば、やっぱり森高一真。入り待ちのファンに山ほどのプレゼントをもらった森高は、「クロちゃん!」と僕を呼びつけて、ポーターの役割を命令してきた。ほいきた、兄貴。アッシがお手伝いさせていただきやしょう。ということで、プレゼントを僕が受け持って私物検査の会場まで運んだのだが、これがもう実に重たい! 相当な量のプレゼントなのだ。森高よ、この重さはファンの期待の重さでもあるぞ。もちろんわかりすぎるほどわかっているだろうけど。
そしてもう一人の地元が重成一人。「艇界一パーマが似合う男」なんですって? たしかに髪型は似合ってるし、表情も凛々しい。森高と顔つきは好対照だが、その胸に燃えるものに違いはまったくない。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)