BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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丸亀ツートップは将太&仁だったが……

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 まずは、今節も抽選の前に注目機を記しておこう。

 丸亀のエンジンは去年の11月に下ろして、丸9カ月ほど稼働した。数字的にも信頼できるデータ量ではある。で、2連対率で完全に「ツートップ」の勢力を誇っているのが、1号機と37号機だ。とりあえず、この2機のデータ比較をアップしておこう。

 

 

 

 

 

'丸亀ツートップ比較

      2連率    1着   優出  優勝  最高タイム

★1号機 …50・25%① 55勝① 4回⑬-2V③ 1・46・3⑬

★37号機…49・74%② 52勝② 9回①-3V① 1・45・7③'

※丸囲み数字は全体の順位

 

 1号機の持ち時計だけが少し気になるが、やはり甲乙付けがたいツートップだ。「丸亀の香川&本田」と呼んでおこう。ちょっと“香川”が紛らわしいけど。

 

 さて、モーター抽選だ。最古参の今村豊と最新米の前田将太がジャンケンして、将太の勝ち。若い登録番号からガラポンを回すことになったわけだが……自力で1番くじを引いた将太のパートナーは……本田・37号機!!

「うわーーー、いきなりかよっ」

「マジッ!?」

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 場内に歓声と溜め息が走る。丸岡正典は将太をキッと睨んで「いきなり、なにしよるん~~~」とボヤいている。そんなボヤキを完全に聞き流して、将太は笑う笑う笑う。笑いっぱなしの顔で中尾カメラマンのレンズを見つけると、「37」と刻まれたプレートをぐいっと突き出したのだった。うん、まさに自力まくり勝ち!?

 

 

 

 

 

 

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 さあ、次は香川・1号機の出番だが、これがなかなか出てこない。半数ほどの抽選が終わって地元の森高一真がガラポンに向かう。その背中に、私は声なき声でそっと「一真、1番」と呟いたのだが、それが本人に聞こえたらしい。森高は「んっ??」と発して、くるり振り向いた。私が指を1本突き立てると、森高は鼻で笑うように、こう言い切ったのだった。

「1番か? あれ、もーーあかんねん!」

 な、なんと、唯一の50%エンジンだというのに、地元の評価は「もう終わってる」というのか。この森高の言葉を証明するように、齊藤仁が「1番」を引き当てても、周囲の選手たちはほぼ無関心だった。

 

 

 

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 むしろ、寺田祥が「28」を引いたとき、松井繁が「あ~あ、もうええの、なくなってもうたわ」と溜め息混じりに言ったのが気になる。28号機は確かに2連率45%とトップ級ではあるのだが、松井はもっと違う情報を得ていたのかもしれないな。今節の寺ショーは要注意か??

 

 

 

 

 

 

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 さてさて、最後にガラポンを引いたのは、もちろんジャンケンで敗れ去ったミスター今村だ。ぐるぐるぐるぐる逆回転させながら、ミスターが叫ぶ。

「わしゃ、37番以外は引かん!!」

 チョイチョイ、それ、いの一番に出てますって。ジャンケンであんさんに勝った将太君が出しちゃってますから~。もう、会場は爆笑の渦。そして、ミスターが気合満々に最後のひと玉を捻り出し、“搾りカス”のような数字が読まれた瞬間、ほとんど全部の選手が「オーーーーーッッッ」と大歓声を挙げたのだった。お約束とはいえ、全選手を引き込むミスターの超抜パワー、やはり凄まじい。

 さてさて、いくつかの注目機を紹介しておこう。

 

'★1号機…齊藤仁

★37号機…前田将太

★21号機…川北浩貴

★11号機…石橋道友

★28号機…寺田祥

★61号機…平石和男'

 

 最後の61号機は、へーちゃんが引き当てた瞬間に何人かの選手が「オオッ」と声を発したので、選手間の下馬評が高いモーターかも?(photos/シギー中尾、text/畠山)

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