BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――パワーアップなるか

 

 

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 平本真之が本体整備をしていた。昨日の6R、平本は6コースからあざやかな航跡で2番手に浮上している。ところが、ターンごとに今村豊に追い詰められ、ついには逆転を喫した。明らかな足負けで、平本の心は暗澹としたようだ。

 早くから大きな整備に取り組んだ平本は、「キャリーボディーとピストンとリングと電気一式を変えました」。これは大整備だ。そう話しながらも平本は声に力がなかったのだが、「これで悪くなるはずがないから……」と一縷の望みは抱いている。

 6Rには1号艇で登場。枠番的にも、ここは取りこぼしができない。果たして整備の成果は反映するのか。その走りに注目しよう。

 

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 ほかに整備室では、白井英治と中島孝平がギアケース調整をしていた。中島については昨日お伝えしたとおりだが、まずギアケースから始めたようだ。白井も伸びは素晴らしいが、ターン回りに不安がある様子。そのあたりの調整ということだろう。

 

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 1R、三角哲男が2コースからまくり快勝! 会心のレースぶりに、レース後の三角は目を細めた。出迎えた濱野谷憲吾と話しながらも、ニコリ。濱野谷も大きな笑顔を見せていた。千葉出身仲間である石渡鉄兵、山田哲也も合わせてニコリ。三角の周りには笑顔が満ちていた。

 公開インタビューブースにあらわれた三角は「予定外!」。いやいや、予定外じゃないでしょ(笑)。もちろん冗談を飛ばしたわけで、それくらい気分が高揚していたわけだ。もはや説明するまでもなく、今年のグランプリは平和島開催。三角が牽引して、東京支部がさらに活躍するのを望みます!

 

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 2Rは、毒島誠が強烈なピット離れでイン奪取! 見事に逃げ切ったのだから、価値が高い。さぞや会心かと思いきや、ピットに戻った毒島の表情は神妙だった。ボートレースの絶対的基本ルールは「進入自由」である。だが、やはり内枠の選手からコースを奪った選手は、その相手に対して礼儀を尽くす。手放しで喜ぶような表情は見せないものだ。だから毒島は、その顔つきのまま対戦相手すべてに頭を下げて回り(外枠の選手にも!)、礼を欠かしたりはしないのであった。

 

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 もちろん、他の選手は毒島のイン獲りの意味はよくわかっている。後腐れなし! 鎌田義は、悔しいだろうにスカッとした笑顔を見せて、毒島をねぎらっていた。

 それにしても、毒島の足、よくなってるなあ。連覇、充分ありと見た!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)