BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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TPOICS 2日目

密かな××決定戦

 

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 今日の1Rの番組には、ピリッと洒落の利いたスパイスが隠されていた。事前に気づいた人は、どれくらいいただろうか。「なんだなんだ?」と思った方は、探してくださいな(解答は本文中にて)。

1R

①篠崎仁志

②三角哲男

③川北浩貴

④桐生順平

⑤興津 藍

⑥山口 剛

 

 前検日の夜、若松の番組マンさんとお会いした。前夜版を手にした番組さんは、自分の作った初日の番組をつらつら眺めて「いいなあ、美しいなあ」と自画自賛しつつ(笑)、こう言った。

「あさって(2日目)の1Rは、もう決めてることがあるんですよ。1号艇が篠崎で、4号艇が桐生。わかります?」

「え? うーーーん」

 さてさて何のことやら、さっぱりピンとこない。番組さんは心底嬉しそうにクククと笑って、とてもわかりやすいヒントをくれた。

「イースタンヤングとウエスタンヤングの優勝戦」

 

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 あ。やっと答にたどり着く。イースタンは4号艇の桐生が、ウエスタンは1号艇の仁志が優勝したのである。つまり、この組み合わせは『東西ヤングチャンピオン決定戦』!

「フフフフフ」

 どーよどーよとばかりに、番組さんは私の顔を覗き込んでいる。こっそり落とし穴をこしらえたイタズラッ子のような笑顔だった。番組担当者のこういう遊び心、いいなあ。素直に感服した。

 

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 そして迎えた今日。この隠しスパイスを知っている私は、ウキウキしながら本番を待った。一足お先に裏ヤングダービーの優勝戦が見られる。そんな気分だ。これで仁志と桐生の一騎打ちになったら出来すぎだな、なんて思ったりもした。

 で、現実は……インの仁志は大ベテラン三角哲男の一撃ジカまくりを喰らい、桐生はいいところなく5着に敗れ去ったのだった。ガックシ。コラーー仁志&桐生、番組さんの遊び心にちゃんと応えなさーーい!

 ってなわけで番組さん、次は①桐生④仁志のリベンジマッチをひとつ、よろしくお願いします!(笑)

 

独断パワー評価

 

 2日目を終えて、それなりのパワー俯瞰図が見えてきた。まず、全体的なイメージとして浮かぶ言葉は「地味」。これに尽きる。突出して伸びる選手もいないし、全部の足が抜群という強力バランス型(普通2、3人はいるんですが)も見当たらない。どの選手も出足、伸び、乗り心地、どこかしらのパワー出しに四苦八苦している感じ。逆に言うと「噴き出したもん勝ち」。明日からの4日間で節イチ級に仕上げた選手が、俄然Vに近づくと思う。

 とりあえず、どんぐり達の中からアタマひとつ分くらい抜けていそうな選手を挙げておこう。

 

★出足系統

 

平山智加…回ってすぐに押す足がかなりいい。3R1マーク、赤岩に差されそうな感じからバックで一瞬に突き放したあの足は出色だ。この部分だけならSか。

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毒島誠…前検はイマイチに見えたのに、一晩の間の整備でいきなりキタ。しかもピット離れまで(2Rでイン奪取)。どうなってるんだーーっていうくらい激変。これで伸びまで付いたら節イチでしょ。

 

赤坂俊輔…今日の足はかなり力強かった。引き波をぐいぐい超える馬力型。ターンマーク際の混戦に強そうで、外枠でも2、3着に食い込んでくる可能性は高い。配当的にも妙味のある穴パワーだ。

 

★行き足

 

白井英治…正確には「出足と行き足の中間くらいの足」がいちばん強力だと思う。今日も強敵相手に難なく2着を獲りきり安定度の高さを示した。伸びも昨日よりアップしたかも。この2日間で稼いだ“貯金”は大きく、現状のままのパワーでもVを狙えると思う。ついにキタのか!!??

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山田哲也…スローからスリット付近で気持ちよく伸びていた。まだレース勘が戻っていないようだが、気合ひとつで一撃があるパワーだ。要注意!

 

★伸び

 

下條雄太郎…スリット以降、もっとも破壊力のあるパワーと見ていたが……今日は待機行動違反に続いてフライング欠場。残念だ。ただ、舟券的にはさらに美味しい選手になったわけで、明日以降も狙ってみたい。

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吉田拡郎…昨日よりちょっと落ちた気がするが、回転が合えばグイグイ伸びるはず。今日は調整ミスか。

 

丸岡正典…整備でぐんと伸びが付いたようだ。回り足はサッパリという感じなので、現状のままなら差さずに握って攻めると思う。外の選手も要注意。

 

★バランス型

 

魚谷智之…2連率50%の迫力は感じないが、どんな展開にも対応できそうな器用な足だ。それぞれの足を少しずつでも強化できればトップ級のパワーになりそう。

 

辻栄蔵…突き抜ける迫力はないが、引き波を超えてしぶとく追い上げが利く。辻のレースにフィットしている足だ。あとはターン回りの軽快さがくればかなり怖い存在。

 

その他の所感、付記

 

★“21世紀枠”の三角哲男47歳があわやピンピンの大暴れ。1Rは一撃まくりで「裏ヤングダービー」を蹴散らし、9Rも果敢にぶん回して毒島を付け回り一度は先頭に立った。スピードの差で毒島のツケマイを食ったのはご愛嬌。昨日から412で準優も見えてきたぞ!

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★4R…①下條雄太郎が待機行動違反(減点7)。事由は「ダウン時内寄せ不良」……コレって、なんですかーー??(謎) 小回り防止ブイを回った後にネトロンに近づくとき、ハンドルを切りすぎて舳先が真横からホーム側に向いてしまったとか、そんな感じでしょうか?

★8R…⑤中澤和志が6コースからブッ差して3連単は10万ギガ近く。F2持ちで6コースを選択したことにより、頭オッズがぐんぐん跳ね上がった。後付の教訓/6コース選択は「降りた」のではなく「スタートがわかりやすいコースから攻める」と決めただけのこと。ソコを履き違えちゃいけない。でも……買えないなぁ……(涙)。ちなみに、途中でなりかけた5-3-1ならピッタリ1300倍でしたとさ!

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★今日のインコースも8勝だったが、すべて3着以内で舟券に絡み続けた。昨日から24戦22舟券絡み(飛んだのは光ちゃんと太田)。やはり、闇雲に蹴飛ばしたら破産する??

(photos/チャーリー池上、text/畠山)