BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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下関チャレカTOPICS 2日目

 

長州ジモティーズ奮闘

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 勝手知ったる我が家の庭水面で、地元三羽烏が勇躍した。まずは2Rの白井英治が2コースからズッポリ差しきり。体重を50.4キロまで落とした気合(私が知る限りではミニマム数値だ)がひしひしと感じられる激差しだったな。

 4Rでは5コースの寺田祥が、目の覚めるような一撃のまくり差し。これで昨日から411と着をまとめ、予選トップ争いに食い込んだ。抜群気配の茅原悠紀を破っての1着はでかい。

 

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 モノの違いを見せたのが、7Rのミスター今村豊だ。コンマ07のトップSから、有無をも言わせぬイン逃げ。ただ逃げきったと言うだけでなく、展示時計からスリットから1マークから明らかに機力アップを窺わせるレースだった。特に良化したのはターン回り、サイドの掛かりがしっくりきた感じ。現状は中堅上位~上位の下あたりで、この足なら予選ランクの上位に食い込むことができるだろう。あとは、節イチ級の気力が背中をグイグイ押すはすだ。431と尻上がりの成績で節間勝率6・67。

 

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 でもって、10Rの白井英治が逃げきれば今日のジモティーズは破竹の4戦全勝だったのだが……うーーーん、こちらの機力はまだ中堅のままか。石野の2コース差しを浴び、エース太田和美との競り合いでボコられ、最後ははるか後方にいたはずの毒島誠にも抜かれてしまった。まさかの4着で節間勝率は5・33に。レース前、本人は「メモリアルの再現だ」と気色ばっていたそうだが、現状の機力のままでは苦しいだろう。明日の6号艇までに、どれだけ上積みできるか。

 

大都会エースの明暗

 

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 東都のエース濱野谷憲吾がシャカリキモードに突入だ。2Rのイン戦は白井の激差しを喰いつつ、しっかり追走して2着をキープ。まあ、これは別に褒めるべきレベルではないが、ハッと息を呑んだのが6Rだ。3コースからイン吉田拡郎にド迫力の強ツケマイを見舞ったのである。この強襲は惜しくも届かなかった(バック直線で伸び返された)が、並々ならぬ気迫を感じさせた。昨日から322着で、まずは上々の滑り出しと言えるだろう。今日発表された体重(明日掲示)も52・0まで落としたし。憲吾が地元のグランプリへ参戦できる条件は、今節の優勝のみ。パワーは中堅上位程度と見たが、東京3場の舟券オヤジたちのためにも泣き言を言ってるヒマなんかないぞ、憲吾!!

 

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 一方、大阪の大将・松井繁がどうにも覇気がない。白井の振り込みに巻き込まれた昨日のドリーム戦は仕方がないとして、今日の4Rの4着は「どーした、王者??」な負け方だったな。道中の競り合いを制してガッチリ2番手をキープしたはずが、茅原悠紀に抜き去られ、さらには弟子と呼ぶべき鎌田義にもよもやの逆転を許してしまった。松井と言えば、「先着したら、おいそれとは抜かせない」がトレードマークなのだが……それほど機力が劣勢なのか。前検では「出足がいい」と公言していた王者だが、その出足、回り足の部分で負かされた感がある。いや、機力だけでなく、ターンスピードそのものに王者らしい迫力が感じられなったぞ。

 後半の8Rは、6号艇から淡白な枠なり6コースを選択し、ほとんど見せ場のない4着。もちろん前付けだけが勝つために有効な戦法だとは思わないが、関西風の出汁のようにあっさりとした進入&レースっぷりだった。4R、8Rともに、最も遅いスタートだったし……まさか、早くも気持ちを暮れの平和島に切り換えた? 王者に限ってそんな生温い思考はないだろうが、だとしたら今日の負けっぷりは何だったのか。どこかケガでもしてるんじゃないか?と心配になるような連敗だったなぁ。(photos/シギー中尾、text/畠山)