BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット@シリーズ――不思議で仕方がない

 

 

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 うむ。やはり不思議で仕方がない。今日は史上初めて「昨日までとは別のシリーズを走っていた選手が、他のシリーズに合流する日」である。トライアル1stを戦った“グランプリ戦士”が、グランプリシリーズ戦に戦場を移す。トライアル組として見ていた選手が、一転してシリーズ組として見ることになるわけだから、やっぱり妙な感覚なのである。

 特に、瓜生正義がシリーズ組とは、違和感ありまくりである。一節間取材を始めて10年目、瓜生正義がシリーズを走ったことは一度もないのだ。まさか瓜生正義をシリーズ戦で見ようとは……不思議で不思議で仕方がないわけである(写真の2人がシリーズ組ってのも不思議)。

 もっとも、昨日までとは何も変わって見えないのが、瓜生らしさだろうか。おそらく、レースでの奮闘ぶりも何も変わらないのだろう。こうなったら、シリーズでSG6年連続制覇の偉業達成、ってのはどうですか、瓜生選手! ぜひそれを見せてもらいたいなあ。

 

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 瓜生は引き続きグランプリジャンパーを着用していたが、桐生順平はSGジャンパーに着替えてしまった。昨日までは初めて着る特別なジャンパーを着用していたのに、今日はそれを脱いだのだ。そこに、桐生の思いを見ずにはいられない。桐生なりのこだわりや意地が、そこにはあるのだろう。

 その桐生も、一見しただけではジャンパーの違い以外の様子の変化は見当たらなかった。動きはいつも通り。顔つきも変わらない。期するものはもちろんあるだろうし、落胆もあるに違いないが、それを露骨には見せようとしない。そうしたふるまいも桐生のこだわりだろうか。

 ハッキリ言って、シリーズ戦に入れば、桐生の70号機はスーパーエース機。これを武器に、大暴れを期待しよう。ここでSG初制覇をしたって、いいじゃないか、桐生順平!

 

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 彼ら1st組が合流し、もともとシリーズを走ってきた選手たちに違いがみられるか、というと、やっぱり変わらない。誰がやってこようと、目の前のレースを戦い抜く。それだけだろう。

 1Rで鎌田義が1着。吉村正明に差されたものの、2マークで吉村がキャビった間に逆転を決めた。うん、ツイてる! レース後の鎌田は、王者師匠に出迎えられた笑顔満開! 今節初めてみる、いや、最近のSGではあまり見てこなかった、爽やかな表情を見せていた。そう、1st組が合流しようがしまいが、勝利は嬉しい!

 というわけで、特に変わったところが見当たらないという朝のピットなのだが、しかしもろもろ考えると、やっぱり不思議な感覚がよみがえってくる。カマギーも、シリーズ復活戦に繰り上がり出走。3日目に突如点増しレースを走るんだから、これも珍しすぎるケースだろう。でも、そうか。やっぱりカマギーには流れが来ているかも!? 逆襲だ!(PHOTO/池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)