BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット@シリーズ――80期&広島

 

 

f:id:boatrace-g-report:20171218103209j:plain

 白井英治が、いつSGを獲ってもおかしくないのになかなか獲れない、とここ何年も訝しがられていたわけだが、これと同時に「なぜ80期からはSGウイナーが出ないのか」という不思議もあったわけである。白井を筆頭に、平田忠則、吉田弘文、重成一人、鎌田義など実力者がズラリと揃っているのに、SG覇者はこの夏まで誕生しなかった。蜷川哲平が新鋭王座を獲った以外、ビッグ制覇は出なかったのである。

 かの本田圭佑は、ゴールはケチャップのようなもの、出るときはドバドバ出ると言ったとか。SG優勝も同じかも!? ならばドバドバ出てもらおう、80期SG制覇ケチャップ! 白井が口切を行なったのだから、あとはドバドバ出るだけっしょ!

 なんてことを、今朝、白井と談笑していた平田忠則を見ながら、ぼんやり考えた次第である。平田だって、SG準Vまでは行った男だ。獲れる力はもちろんある。準優は6号艇だが、10年大村グラチャンは6号艇で準Vだった。何も恐れるものはない! 白井の悲願達成は華々しいなかに湿っぽさもあったわけだが、平田には代名詞でもあるビッグスマイルでその時を迎えてもらいたい。

 

f:id:boatrace-g-report:20171218103227j:plain

 80期のSG準Vはカマギーも! 序盤は大きな着が並んだが、シリーズ復活戦6号艇に繰り上がったことで流れが来た!? 2勝をあげて、気づけば準優4号艇である。

 鎌田義といえば、BOATBoyの連載が大好評だったのだが、年内で終了となっている。カマギーは嬉しいことを言ってくれた。「タイトルを獲ってから、連載終わらせたかったな~」。それはその通りだが、別に終わった後にタイトルを獲ったっていいじゃないか。いや、終わった直後にタイトルを獲ったとなれば、それもまたドラマチックである。

 今朝の鎌田は、いつも通り、厳しい顔で調整に励んでいた。何度か書いたと思うが、鎌田義とカマギーは違う。そして、レースに臨むのは、常に鎌田義なのである。

 タイトル獲るには、まずは優出。準優は応援させてもらいます。

 

f:id:boatrace-g-report:20171218103550j:plain

 80期のように、なかなかタイトルホルダーが出ない集団というのもあるなかで、今節の広島軍団は凄いな~。全員がタイトルホルダーである。賞金王覇者も2人。06年に中村有裕(滋賀支部)、魚谷智之(兵庫支部)がSGを制したとき、支部数十年ぶりのSG制覇と話題になったことがあった。広島、凄いよなあ。今節はいないけど、西島義則という大物もいるし。

 もっとも新しいSGウイナー・前本泰和のエンジン吊り、前回の平和島グランプリ覇者・市川哲也と9年前の賞金王ウイナー・辻栄蔵と4年前の平和島総理杯を制した山口剛が前本を取り囲む。近畿のエンジン吊りの豪華さは常に目を奪われるが、広島のエンジン吊りも凄い! 準優に進んだのは辻ひとりだが、豪華布陣の後押しを受けて、9R、奮闘が見られるだろう。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)