BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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シリーズ戦TOPICS 2日目

B1レーサーの逆襲

 

 昨日はA1レーサー3勝、A2レーサー9勝であまり目立たなかったB1レーサーが、今日は随所に大花火を打ち上げた。まずは1Rだ。105期『LADY GO!』軍団の渡邉優美が、3コースから一撃のツケマイを繰り出した。これがモノの見事に決まった、と思いきや、2マークでサイドが掛かり過ぎ、バランスを崩して6着大敗。残念なレースではあったが、この大仕事によって住之江ではレアな6-4-5のアウトセット=201倍を演出した。まあ、これは花火暴発とも言えるのだが。

 

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 6R、優美は再び大穴の立役者になる。5コース谷川里江の強引なまくりに連動して、超ズッポリのアウト差し抜け!! このまま先頭だったら軽く500倍を超える大穴だったが、2マークで長嶋万記の大逆転差しを喰らい2番手に後退した。それでもガッチリと2着を確保し、273倍の大穴を提供した。本人にとっては「魔の2マーク」というか、ピンピンのはずが悔しい6・2着になったわけだが、全国のファンに渡邉優美の名を知らしめた1日ではあったな。

 

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 もうひとり、83期のB1茶谷桜も大暴れだ。インコースだった2Rは、3コース塩崎桐加のまくりを豪快に張り飛ばした。この競りで伏兵・津田裕絵のズッポリ差しを許したものの2着をキープして258倍の片棒を担いだ。

 さらなる圧巻は7Rだ。今井、大瀧、香川、細川ら強敵揃いのメンバーを尻目に、2コースから鮮やかな小回りでバック抜け出した。2着・香川、3着・今井の2-4-1は、開けてビックリの235倍! 完全に人気の盲点だったなぁ。今は滋賀支部の桜だが、16年ほど前のデビュー戦は多摩川だった。あの日、当地にいた私は、救助艇の上から甲斐甲斐しく頭を下げる桜の姿(別に転覆ではなく、デビューの挨拶ね)に目を細めたものだ。なんとなく、今も東京支部のような気がしてならない桜を、今節もこっそり応援するとしよう。2度の大万シューはタテ目&抜け目で取りこぼしたけど……涙。

 

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 101期のB1矢野真梨菜も嬉しい1勝を挙げた。インコースから展開の向いた逃げではあったが、この“大舞台”で宇野弥生や中谷朋子を寄せ付けなかったのは自信につながるだろう。池田浩美のケガで繰り上がった真梨菜ちゃん。その立場に臆することなく、同県の後輩である小野生奈&竹井奈菜のケツを引っぱたくくらい奮闘してもらいたい。

 

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 それから、A2レーサーだが常に人気の盲点になりやすい津田裕絵もあっぱれだった。前出、2Rは桐加まくりに乗っての一閃まくり差し。さらに11Rは、これまた3コース香川素子のまくりに連動して、4コースからズッポリのマーク差しを決めた。どちらも展開一本とはいえ、シャープな差しハンドルが目に焼きついた。この3連単は41倍止まりだったが、2艇のFがなければ軽く100倍を超えていただろう。流れ的にもパワー的にも、穴女子・裕絵は明日以降もマークが必要だ。

 

 

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 一方、このレースでFに散ったB1レーサーが『艇界のまゆゆ』こと滝川真由子だ。昨日からまったく着を拾えず、このレースはハナからスタート勝負と決めていたのだろう。外の栢場優子とともに、残念な一線を踏み越えてしまった。来年のスタートに響くという意味で、この時期のFはいちばん精神的なダメージがでかいんだよなぁ、きっと。そのほっこりとしたルックスで私も黒須田も隠れファンなのだが、明日からもこっそり応援しますぞ、真由子ちゃん。無理しすぎずに、頑張れ~!!

 最後に、舟券に役立ちそうな話をば。今日は「外枠がガンガン絡んで大荒れ」というイメージがあるが、実は強かったのは内枠なのだ。今日の1着の艇番は641132235133。このうち1Rは③優美がまくり圧勝ムードだったし、昨日同様、内枠が圧倒していたのだ。それでいてこれだけ荒れるなら、明日も「大外の人気薄」より「内枠の人気薄」に目を光らせるべきだろう。ここは住之江、よほど極端な風が吹かない限り、この傾向は続くと思うのだが、どうか。(photos/シギー中尾、text/畠山)