17年ぶりの三国SG・オーシャンカップの前検が終わりました。まずは選手たちの一番人気=33号機・石野貴之の気配ですが……
「伸び強烈も、スローでどうか??」
そんな疑問が残りました。スタート特訓の1本目は6コースで、これは文句なし。スリットからドカーーーン、内の5艇を1艇身ほどやっつけたと思います。ただ、次に2コース、1コースとスローから起こしたとき、期待したほどの行き足は感じられなかった。「やや強め」という感じ。つまり、伸び特化型でややもすれば後伸びタイプではないか、という気がしたのです。もちろん、直近の2節連続でA2選手が大活躍しているのだから、実戦では何の不安もないのかも知れませんが……現状、深く引いたダッシュ戦ならSS、スロー戦ではA。総合的にSランクに留めておきます。
で、この石野以上に光って見えた選手がひとりだけおりました! 番付とともに記しておきましょう。
SS級(節イチ候補)
★★★長田頼宗
起こしからの出足、出足からの行き足、行き足からの伸び。この3つの連係(ギアチェンジ)が水が流れるように自然で、圧倒的な迫力を感じた。起こしから1マーク手前までギューーーーーーーーーーンという一語で済むような、素晴らしい加速だった。前評判は石野一色なので、舟券的にもコッチでしょ。特に、新型モーターでスタートが慎重になりやすい初日&2日目に、センター筋からS一撃!という絵図が浮かぶぞ。でもって明日は4号艇の1回走。オープニングから、絶好の大穴チャンスだと思います!!
S級(抜群候補)
★★今村 豊
これもエンジン的には2連率30%の穴候補。ボートボーイの8月号で『俺の節イチ』に推したという因縁もあるのだが、今日の足合わせ&スタート特訓を見る限り、やはり30%レベルの足ではないと断定させてもらおう。特によく見えたのは行き足~伸びの連係部分で、スリット全速をモットーとするミスターにとっては願ってもないパワーだと思う。「30%の素性か」なんて馬鹿にしてると、痛い目に遭うかも?? 長田とミスターは節間を通じてアタマ舟券を買い続ける、とお伝えしておく。
★★石野貴之…前出
A級(上位候補)
★今垣光太郎
「温水パイプを外してから下降気味」という噂もあったが、スタート特訓を見る限りゴキゲンに見えたぞ。特に行き足~伸び。スリット付近から機敏に伸びてゆくので、得意の3カド戦法でも威力を発揮するぞ。出足関係はよくわからなかったが、そこは整備巧者の光ちゃんのこと、地元の整備士を味方に付けて全部の足をアップさせるだろう。あ、もうひとりの地元の雄・中島孝平は、まったく目立たない平凡な足に見えたのだがどうか。
★杉山正樹
石野と同班で伸びでは分が悪かったが、出足も含めて総体的な力強さを感じた。全部の足が強めのバランス型。素性は36%でも、ゆうに40%を超えるパワーとお伝えしておく。大崩れしにくい足で、2・3着のヒモで穴を狙うべきかもしれない。選手自身も、去年のオーシャンカップの予選トップ(準優1着も待機行動違反で賞典除外に……)に立った男であることを忘れずに!
★山口達也
いくら好モーターをゲットしても、F2では宝の持ち腐れ? いやいや、宮島グラチャンでまさかの連日F=即日帰郷となった達也だが、次のウエスタンヤングでもコンマ08を2発ぶち込むなど降りる気配はさらさらなかった(節間4勝)。しかも、この69号機は出足~行き足がかなりしっかりしているので、スタートも合わせやすいはず。初戦から踏み込むかどうかはともかく、どこかで大仕事をやらかす雰囲気がプンプン漂ってたぞ~!
★篠崎元志
そのヤマタツと同班で、ほとんど同じような足色を見せていたのが元志。出足~行き足を中心に弱い部分がないという感じ。ただ、この40号機は39%の数字以上に下馬評が高かったし、選手も今や売れに売れる銘柄級。舟券の妙味はF2持ちヤマタツよりはるかに低いな。
以上、7人をフューチャーしておきます。他では倉谷和信の行き足、濱野谷憲吾の出足、吉田俊彦の回り足、山崎智也の出足あたりが目を引きました。さて、前検タイム。
前検時計TOP10
①石野貴之 6.65
②三井所尊春 6.68
平山智加
④今村 豊 6.69
杉山正樹
⑥今垣光太郎 6.70
松井 繁
長田頼宗
篠崎元志
⑩山口達也 6.71
茅原悠紀
や、やはり石野33号機が断然トップですか。これが後伸びじゃないとするなら、Vの筆頭候補と呼ぶべきでしょうね。私のピックアップした7人も全員ベスト10入りしており、とりあえずストレートの裏付けは得られました。
前検ワースト5
①池田浩二 6.85
②山崎智也 6.84
森高一真
④井口佳典 6.83
川上 剛
池田がワースト1……前検でもまったく目立たなかっただけに心配な数字です。で、独断ですが智也、森高、井口に関してはワースト組に入るような足ではなかったと思います。(photos/シギー中尾、text/畠山)