BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――これが若さだ

 

 

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 今日ステージイベントに登場したのは浅香唯さん。尼崎のステージは2マーク側の屋外にあるので、ピットにいても歌声がガンガン聞こえてくる。はい、ワタクシはジャストミートの世代であります。C-girl、セシル、懐かしいなあ。記者さんにも同世代の方がたくさんいて、ピットではスケバン刑事とかそんな話で盛り上がった。そういえば、あれ、何年前だったっけ……えっ、30年近く前!? ということは、今節出場選手は全員、浅香唯を知らないかも! 少なくとも、島村隆幸とか荒井翔伍あたりは生まれてないな。

 そこに27歳・中田竜太が通りかかった。中田くん、中田くん、浅香唯って知ってる? その答えに報道陣一同ひっくり返りました。

「ああ、オ●サンですよね!」

 ジェネレーションギャップ! 俺たちの浅香唯をオ●サン呼ばわりとは……。中田竜太、俺たちの青春を返せーーーっ! って、浅香唯も40代半ばなのだから、中田からすればまあ、そういうことになりますわな。たとえ今でもめっちゃ綺麗であっても。

「あ、でもすごく綺麗な人ですよね! フォローしてるわけじゃないっすよ!」

 この無邪気さが中田竜太らしさ。ともあれ、ヤングダービーがまさしく若武者の祭典であることを、改めて痛感しました、はい。

 

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 今日の後半は事故が目立ってしまった。レースが粗いとも言われる若武者の祭典。円熟という言葉をだいぶ先に迎える彼らにそうした部分があるのは当然だと思うし、それもまたこのレースの魅力だと信じているが、それでも事故はやはり痛い。無事故に越したことがないのは当たり前のことである。

 8Rでは中嶋健一郎と後藤翔之がもつれて失格。中嶋のほうは落水している(後藤は不完走)。バック直線での事故だったのでかなり危険に見えたが、中嶋は着替え後に元気な姿を見せており、まずは一安心だ。後藤の姿は見逃してしまったが、明日の出走表に名前があるから大過なかったということだろう。とにかく、ケガには絶対に注意! レースが粗いからケガをしていいなんてことは絶対にないのだ。あ、4Rで転覆してしまった深谷知博も元気そうでした。

 

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 7Rではスタート事故があった。それも3艇。鎌倉涼、小坂尚哉、河合佑樹。河合はコンマ05以上のFである。

 心なしか鎌倉は精気がないように思えた。これでF2になってしまっており、レディースチャレンジカップがF休みにかかる。クイーンズクライマックス出場権争いではグッと不利になってしまった。さらに賞金ランク15位に入れなければ、シリーズもF休みとなる。休みは11月10日からなので、今後のオールレディースなどで勝負駆けを戦うことはできるが、それでも状況的には憂鬱な気分になるのも致し方ないところだろう。切り替えて、少しでも賞金を上積みして今節を終えてほしい。

 

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 河合は、つまり即日帰郷である。2本目のFを背負って、尼崎を今日去らねばならなくなった。これは痛恨事。足が良かったことを思えば、さらにその思いは大きくなる。

 その河合に声をかけていたのは深谷知博だ。一緒に浜名湖に来て、一足先に河合は帰ることとなってしまった。お互いいろんな思いはあることだろう。ただ、二人は意外にも笑顔だった。もう一人そばにいたのは西村拓也。他支部の先輩が、河合を癒す言葉を投げかけていたようだ。それで河合も深谷も笑えたのだろう。そうそう、やってしまったものは仕方がない。帰路しっかりと反省しつつ、明日を見据えて切り替えるべきだ。若者には明日が、未来があるのである。この帳尻を合わせる機会はいくらでも訪れる。

 

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 というわけで、いろいろな意味で若者らしさを目にするピットなのであった。11R、上野真之介もなんか若者らしくてかわいかった。2着で上がってきたピットで、黒井達矢や茅原悠紀、岩瀬裕亮らに顔をしかめながら「ごめん~」「すみませんでした~」と頭を下げながら、目がどうしようもなく笑っているのだ(笑)。今日は2着2本だが、11Rは6号艇6コースから。この2着は大きかっただろう。茅原の追撃も問題なくしりぞけているし。そりゃあ、充実感は隠せないよね。そして、それでいいのだと思う。師匠のように、ここ一番で負けて泣く日がいつか来る。だから笑えるときは笑っておけばいい。それが若さの特権だと、浅香唯世代のオッサンは思うぞ。上野はこれでオール2連対。昨年師匠が味わった痛恨のリベンジを果たすのは、真之介かも!(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)