伸び~る軍団に注目!
前検から水面環境が悪く(風&うねり)確固たる見立てが難しいのだが、とりあえず2日目までのパワー番付を記しておきたい。重きを置いたファクターは「行き足~伸び」。ほとんどの選手が「細かいうねりがあってターンしにくい、ちょっと怖い」などと泣いているので、スリット~1マークで後手を踏む(遅れ差しなど)とほぼ致命的。今節はスリットから主導権を握った選手が断然有利だと思う。
行き足~伸び上位陣
★★藤丸光一
★★山一鉄也
★★北川幸典
★三角哲男
★菊池峰晴
★山田 豊
★西山昇一
★今村暢孝
この8人を推奨したい。で、起こし~行き足にかけてのトップ級は北川幸典だろう。出足から行き足への連携が実にスムースで、全速で行ければスリットで半分ほど覗く感じ。一方、スリット後の伸び足が強烈なのが藤丸光一で、スリット同体からでもグイグイ伸びていく迫力がある。「行き足の幸典、伸びの光一」が現状での2TOPか。
もうひとり、行き足も伸びもゴキゲンなのが山一鉄也だ。今日の12Rは「どう叩いても伸びる」と豪語したほどの凄みは感じなかったが、それでも道中のストレートでは見るべきものがあった。気候とペラがマッチすれば、超抜に仕上がるはずだ。
逆に、ちょっと心配なのが前検トップ時計の今村暢孝。出足型にシフトしたのかどうか、昨日までの軽快な伸びが感じられず、むしろ道中でもっさり重たい印象すらあった。気候の影響なのか整備によるものなのか……そこそこ厳しい勝負駆けになった明日は、スタート特訓や展示に目を光らせたい。
常に一発を警戒したいのが菊池峰晴と山田豊だな。今日の峰晴はスタートで後手を踏んで何もできなかったが、特訓の行き足は上々だったし展示タイムも秀逸だった。明日の勝負駆け2走で、いきなりドカーーンがあるかも?? 山田は初日のFで人気が暴落。確かにモチベーションもダダ下がりしただろうが、今日も入念に足合わせを繰り返すなど「降り」のムードはまったくない。足も前検から上位だと思っている。残り4日も外枠=人気薄ならば、2ヒモ3ヒモ主体に狙い続けてみたい。
あ、そうそう、伸びは一息でも総合力でトップ級だと思うのは、野長瀬66号機だと思います!!
強すぎカルテット
2日目を終えてみたらば、予選トップは西島義則、2位にミスター今村豊、3位が田頭実で4位が大嶋一也……優勝候補の猛者たちがまんま上位を独占している。まあ、パワー相場が群雄割拠の団子状態となれば、モノを言うのは実績&テクニック。ある程度予想はしていたものの、さすがの一語だな。
今日、とりわけウムムムムと唸らせたのが西島の手腕だ。1Rは熊谷直樹に差されたものの、追って追って差し返しての1着。熊さんのストレートが弱かったという印象もあるが、危機迫る追撃&スピード差しはあっぱれとしか言いようがない。
さらに7Rは富山弘幸の一撃まくりを喰って、2艇身差のバック2番手。この差はさすがに厳しいかと見ていたら、2マークの全速差し一発で舳先を突っ込んでしまった。富山のターン漏れもあったが、そのミスを許すことなく一刀両断に差し抜けた迫力。整備力も含めて、「やっぱこの男は凄い!」と改めて脱帽した。
もちろん、ディフェンディングチャンプの今村豊も黙っちゃいない。怪物エンジンだった去年に比べ、今年は良くて中堅かという頼りない足色。それでも6Rは2コース一撃まくり、12Rは北川にまくられ長岡に差されという絶体絶命の展開でもしぶとく立ち回って2着を獲り切った。1号艇での2着はミスターにとって屈辱だろうが、強い強い2着だったと思う。
ドリームを制した田頭実は、5・4号艇という試金石にも慌てず騒がず2着2着。朝のスタート特訓からスロー水域には目もくれずダッシュ3本を貫いており、今節は「オールマイティのまくり屋・田頭」が随所に見られそうだ。もうひとり、ダンディ大嶋一也は例によってゴリゴリとスロー水域を攻め抜いてピンピン連勝。今日はこのトップ4だけで8戦5勝2着3回の荒稼ぎである。
さてさて、今節の楽しみはというと、この常勝カルテットに前出・伸び~る軍団がどれだけ通用するか、だな。穴党の私としては常に伸び~る軍団に目を光らせ、隙あらば銘柄級を蹴飛ばして大穴をゲットしたいと思っている。菊池峰晴、山田豊、さほど伸びないけれど瀬尾達也の3人が、現状のリーサルウェポンだ!(photos/シギー中尾、text/畠山)