ちょいと早めに競技棟に行ったらば、選手たちは荷物整理に大わらわ。狭い廊下をあたふた駆けずり回っていたが、そんな中、のんびりヘルメットにシールを貼りつけていたのがV候補の筆頭、遠藤エミだ。1本の太い樹の根元に変てこな動物がいる、ってな絵柄のシール。
「昨日、神戸で買い物してて、カワイイって思ったんです♪」
なかなかに乙女チックなエミリンなのである。が、メットの全体を見渡せば、男前なぶっとい文字(絵具)で
――It’s now or Never!!
と殴り書き??されている。「いつやるの、今でしょ! みたいな意味かなぁ」と訊くと
「そう、それです。私、すごくサボり癖があるんで、自分で言葉を探して、これだ!と思って書いたんです」
いつしか勝負師の顔に変わっていた。うむ、今節もピンラッシュが見られそうだな。
と、冒頭から余談をだらだら書いたのは、津のモーターは突出したモンスター級がいないのですよ。いちおう2連率トップは22号機だが45%ちょいとかなり低い数値だ。私自身はBB誌の8月号で54号機に◎を打ったが、先の石野73号機のような自信はまったくなし。つまり確固たる主役不在の津モーター相場と思い込んでいるのだ。
ところが、選手たちの脳内にはあるひとつのモーターだけが「圧倒的なお宝」としてインプットされていたらしい。それは……2連率まんまの22号機だ。この数字の記された玉を原田佑実が引き当て、側近の誰かが「お、22!」と広めた瞬間、ほぼすべての選手が原田に歓声or拍手を贈った。「わあぁ、誕生日おめでとう♪」みたいな、ほんわかふわふわムード。佑実ちゃん、愛されキャラなのか!?
ちなみに、今日の私がハゲしく萌えた相手は……はい、去年の暮れと同じ水野望美ちゃん(最小登番)でありました!! 去年の妖しい色香に加え、今年はなんちゅうか「あれからわたし、歌舞伎町のゴールデン街で揉まれましたわ」的なハク、野性味も感じさせた(←あくまでも勝手な妄想です)。うーーーん、今年も一撃ノックダウンでありました!
津の注目機
★★22号機…原田佑実
★★54号機…松瀬弘美
★★68号機…平山智加
★69号機…渡辺千草
★71号機…塩崎桐香
(photos/シギー中尾、text/畠山