BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット@シリーズ――シリーズ組も奮闘す

 

f:id:boatrace-g-report:20171227171341j:plain

 シリーズは通常通りの日程の中の初日なので、誰もが慌ただしく動いている。試運転を走る選手の姿も数多く、プロペラ室も混み合っている。特別な戦いが行なわれる舞台の同じ場所で、彼らは普段通りに懸命な準備を始めている。

 好モーターを引いた今垣光太郎も、その動きについては何ら変わることはない。光ちゃんが久しぶりにいいモーター引いた、なんて声が報道陣の間から聞こえてくるが、今垣自身はいつも通りに、整備や調整、試運転に汗を流していた。ピット内での移動は駆け足。今垣が走る姿は、本当によく見かけるものだ。グランプリでもシリーズでも好モーターでも劣勢モーターでも。今垣は全力で行動するのである。

f:id:boatrace-g-report:20171227171356j:plain

 田村隆信と少し話した。仕事納めっすかぁ、いやいや大晦日まで、なんて世間話から始まったのだが、話はいきおい、来年のグラチャンの話となる。田村はクラシックの出場が確定しておらず、状況的にもここを勝つしかないので、鳴門グラチャンの選考期間内では実質最後のSGである。出場にはかなり有利な位置につけてはいるが、たとえば今節やクラシックでボーダー以下の選手が丸ごと優出したりしたら、まだ落ちる可能性はある。だから田村も「早く安心したい」という本音をこぼしたりするわけだ。

 となると、今節でもう少し上積みをしておきたいところ。ベストはもちろん、優出で優先出場権をゲットすることだ。もちろん田村もそれを認識している。田村の地元SG勝負駆けも、今節の見どころのひとつとなるだろう。

f:id:boatrace-g-report:20171227171409j:plain

 さて、シリーズオープニングの1R。遠藤エミは絶好枠ながら、2着に敗れた。ただし、いったんは谷村一哉に2番手を奪われながらも逆転しており、レースぶりは決して悪くなかった。ピットに戻ると、萩原秀人と話し込み、控室に戻る際には井口佳典が笑顔で寄り添って、慰めたのか健闘を称えたのか、肩をポンポンと叩いていた。遠藤もSG経験を積んできて、トップどころとの絡みが日々増えている。こうして遠藤はきっと強くなっていく。この調子ならグラチャンもいずれ当確が出るかも! 主役としての登場となるクイーンズクライマックスも楽しみだが、まずはこちらでおおいに目立ってもらいたい。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)

f:id:boatrace-g-report:20171227171421j:plain

 服部幸男もいつもどおり、ベストを尽くしております!