独断のパワー評価
1日10レースを観戦して、GPシリーズのパワー相場がそれなりに見えてきた。初日を終えた時点での節イチパワーは齊藤仁7号機。ピンピン連勝発進なのでバレバレだが、シリーズ組ではケタチの足を見せつけた。4Rは2コースから一撃ジカまくり決着。スリットはほぼ同体だったのに、そこから凄まじい伸びでインの深川を飛び越えた。うん、まくったと言うより、飛び越えたという表現がぴったりくる。それくらいケタチだった。戦前から「7号機はGP組に入っても遜色ない」と見ていたが、やはりシリーズ組では別格のパワーだと思う。
で、この齊藤7号機を脅かす可能性があるのが今垣光太郎58号機だ。7号機以上に期待していたこのモーター、昨日の段階では評価不能だったが実戦で非凡すぎる動きを見せてくれた。2コースから光ちゃんが差しハンドルを入れるやいなや、伸びる伸びる。ターンの出口からの行きっぷりは、トライアル組の池田以上だったかもしれない。整備巧者の光ちゃんがさらなるストライクゾーンに寄せれば、私の推測としては7号機を凌駕すると思っている。
今日はこの2機の気配が抜けていて、それに次ぐのは平田忠則33号機だった。スリット付近から余力たっぷりに覗き、サイドの掛かりも素晴らしい。9Rでは1マークで後手を踏み、バック5番手あたりから強烈なパワーで2着争いまで追い上げた。ただ……その猛追でハンドルに力が入りすぎたか、2周2マークの強ツケマイでバランスを崩して転覆。選手責任の減点を喰らうと同時に、いくつかの部品交換も余儀なくされただろう。明日はその影響がどこまであるか、をしっかり見極めたい。あまり影響がないようなら、どこかで大穴を開けると思う。要注意!
他で気になったパワーも含めて番付にすると
SS級…齊藤仁、今垣光太郎
S級…平田忠則(パワーダウンがなければ)
A級…湯川浩司、芝田浩治、下條雄太郎、原田幸哉
という感じか。徳増の伸び足も不気味ではある。齊藤と同じく1・2号艇で連勝した吉田俊彦は、現時点では「パワー勝ちというよりコースの利が大きかったのでは?」と勘ぐっている。(TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾)