(抽選前)
4月9日に産声を上げた今期の鳴門モーター。レースのサンプル数は乏しいが、こと直線の迫力で抜けていると思われるモーターが2機存在する。37号機と59号機。インの弱い鳴門だけに、この行き足~伸びは大きな武器になるはずだ。他にも伏兵の28号機!!など気になるパワーはいくつかあるが、抽選会では「37」&「59」を引いた選手にスポットを当てたいと思う。
(抽選後)
ってな感じで、いざ抽選会場へ。地元レーサー不在の今節、選手班長はお隣支部の重成一人だ。で、その重成がモーターの数字を読み上げるのだが、小声でボソリ呟くだけなのでほとんど聞き取れない。耳をダンボにして集中していたらば、微かに「59」の数字が聞こえた。引き当てたのは、いつもSGで伸び足に苦しんでいる印象のある新田雄史。この数字を聞いても顔色ひとつ変えなかった雄史だが、今節はスリット近辺から台風の目になりそうだ。
で、一番人気の「37」は……残念ながら、ガラポンの瞬間は見逃してしまったのだが、数分後、目の前にいたイケメン兄弟の言動でラッキーボーイが判明した。
篠崎兄「コイツ、37を引いてきます、言うて、本当に37引いちゃった」
篠崎弟「エヘヘヘ、サイコーーッす!!」
もちろんエース候補をゲットした弟の顔は綻びっぱなしだったが、それより兄ちゃんの方が何倍も嬉しそうに見えたな。横から原田幸哉が「それチョーダイっ!」と弟のモーター票を横取りしそうとすると、それをガードする素振りで兄が「おい、盗られんよう注意しいっ!」で周囲は大笑い。さらに大勢のカメラマンに向かって弟のモーター票を嬉しそうに突き出し、シャッターの嵐を浴びながら弟にそれを返納した。「37を引いたから、バリバリ撮られるやん!」とか言いながら。誘導したのは兄ちゃん、アンタやぁ!!
さてさて、私が3番目に注目している28号機を引き当てたのは……まさかまさかの石野貴之!!!!! 福岡オールスターに続いて“鉄人28号”としてSG連覇を狙うことになった石野だが、本人は先月よりも渋い表情を浮かべた。おそらく「37」あたりを狙っていて、「28」は目標外だったのだろう。いやいや、今節の28号もかなりの超抜モーターなんですぞ、石野君。直線の迫力ではトップ2に劣るものの、握りこみからの出足を中心に「全部の足が水準以上のバランス型」が私の見立て。グングン追い上げが効くパワーでもあり、今節はまた一味違った石野が味わえそうだ。前検の特訓では篠崎弟、石野、新田の気配に気を配るとしよう。(TEXT/畠山、PHOTOS/黒須田)
オマケの1ショット
ガラポンに触れる前から気合パンパンの松井。取っ手を掴むやいなや猛スピードでぐるぐる反転させた。普通、逆回転では玉は出ないとしたものだが、あまりのスピードに押されて?1個がポロリ……想定外の“お漏らし”をしてしまった王者は、目をまん丸にして「あ、もう出てもうた!!」。ちなみに、うっかり飛び出した「18」の2連率は41%。なかなかの素性機ではありました!
鳴門の注目モーター
★★★37号機…篠崎仁志
★★★59号機…新田雄史
★★28号機…石野貴之
★56号機…重成一人
★79号機…井口佳典
穴55号機…江口晃生