BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――予選終盤突入の52人

 

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 今日は1便で宿舎に帰った選手が一気に13人に増えた。また、残った選手にしても、ゆっくりと過ごしているっぽい様子が見えたりもした。努力をやめたわけではなかろう。前検から4日間、調整にひたすら勤しんで、そろそろ微調整の範囲内という選手も出てきているということだろう。明日の朝また乗ってみて、ふたたび調整のピッチを上げていくはずだ。

 

●日高逸子 とにかく動きにムダがないというか、きびきびした動きはベテランとは思えない。というわけで、後半も「道」Tシャツについて尋ねるスキはまるでないのでした。

●山川美由紀 10R3着。大整備の果てにオール3連対とは、見事と言うしかない。それでも3着では当然納得しているはずもなく、レース後は険しい表情も見せていた。谷川里江や中谷朋子との会話でも、笑顔はあまり見られなかった。

●垣内清美 1便でお帰りでした。作業らしい作業も目撃していない。

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●高橋淳美 見事な前付け1着は8R。その直後にピット入りしたが、いろいろな選手に声をかけられて、あっちゃんスマイルを連発していた。10R1着の海野ゆかりは、ハイタッチした後に「お裾分け」と言って笑っている。6号艇1着のツキをお裾分けしてもらおう、ということだろう。私もあっちゃんにあやかりたいです。なお、1便でお帰りでした。

●谷川里江 1便でお帰りでした。その前にはペラ調整なども。

●角ひとみ 1便でお帰りでした。ペラ調整などもしながら、他選手との会話では笑顔も多かった。

●寺田千恵 すでにボートは陸に上げられていたが、9R発売中に着水して試運転に出ている。テラッチは、試運転に頑張っている後輩選手を指して「この姿勢が女子戦が注目される理由だと思う」と口にするわけだが、なんのなんの、当のテラッチ自身がめちゃくちゃ頑張っているのだ。きっと、あなた(たち)の背中が後輩を引っ張っている。

●新田芳美 今節、整備に忙しかった一人だが、今日の午後は大きな動きは見られなかった。

●倉田郁美 9R大敗。さすがにレース後は不機嫌に見えた。今日は2走とも6着、機嫌よくいられるわけがない。

●中里優子 前半に「わりと余裕があると思う」と書いているが、後半の印象も同じ。調整作業を進めながらも、貫録のようなものが見える。

●水口由紀 ペラ調整に奮闘する姿勢は変わらない。

●岩崎芳美 10Rは6号艇で4着。渡邉優美と接戦で、レース後はやや疲れた表情も。いや、これが先頭争いを競り勝った、とかならまた別の表情になるはずで、競って4着は疲れて当然か。

●海野ゆかり 10Rはイン逃げでようやく1着。どれだけ歓喜を爆発させるかと楽しみに待っていたのだが、淡々と陸に上がり、ヘルメットを脱いだらむしろ険しい表情が出てきたので驚いた。ただ、角ひとみに声をかけられると、目元がくいっと笑う。その後に、先述した高橋との絡みがあって、また笑顔がこぼれた。やっぱりうれしい1着!

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●淺田千亜希 10R発売中に行なわれたスタート練習に参加し、その流れで試運転で1、2周すると、ボートを陸に上げた。そして整備室の入口際にボートを置き、見慣れぬ器具を持ち出して調整を始めた。ん? 何をやっているんだ? たまたま検査のために付き添った検査員さんに尋ねたら、シム調整とのこと。普通はギアケースを外してする作業だが、芦屋では装着したままの作業が認められているとか。もう100節以上はビッグのピット取材をしているわけだが、まだまだ初見のものがあるのだなあ。

●岸恵子 11R2着。4コースになったのも大きいが、外枠でもしっかり上位着順を獲った。余裕が見えて当然である。

●五反田忍 好調モードではあるが、粛々と調整を進める。1R1回乗りだったが、一日しっかり時間を使った印象。

●森岡真希 1便でお帰りでした。しっかり着をまとめていて、余裕がある一人なのだ。

●中谷朋子 1便でお帰りでした。その集合を待つ間、にこやかに報道陣の取材に応えていた。

●池田明美 ペラ調整に奮闘しているのだが、どうにも結果が出ない。表情はやはり冴えないように見える。

●香川素子 11R出走で、その前にはペラ調整など、戦闘態勢を整える様子が見られた。

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●池田浩美 本体整備に取り掛かった。遅い時間まで続けられていたが、明日にその成果が出るかどうか。

●大瀧明日香 9R1着! しかし、淡々とした表情。勝ってもあまり表情を変えないタイプだと思う。

●堀之内紀代子 1便でお帰りでした。足は節イチ級ですかね。Fが本当にもったいなかった。明日も投げずに奮闘する姿が見られるはず。

●佐々木裕美 1便でお帰りでした。昨日から3連勝! 表情は明るくて当然。1便出発を待つ間、田口と楽しそうに談笑していた。

●田口節子 1便でお帰りでした。ハエが止まると泣いていた初日、劣勢な機力を立て直しての3日目終了時点3位はさすがと言うしかない。先述の通り、同期の佐々木とにこやかに話してました。

●廣中智紗衣 1便でお帰りでした。やはり仕事を終えて宿舎に帰るときにはリラックス。こちらは平田さやかと談笑。東京支部同士ですね。

●細川裕子 粛々と調整を進めて、12Rへ。必死のペラ調整を続ける遠藤エミを心配そうに見守る姿もあった。

●宇野弥生 整備室の奥に姿があった。ということは、本体整備。その様子を直に見たわけではないが、おそらく間違いないでしょう。

●長嶋万記 前半2Rで1着が出たこともあってか、表情がやや柔らかになった気がする。

●三浦永理 11R1号艇に向けて、調整を進める姿。その甲斐もあっての逃げ切り!

●西村歩 調整作業、エンジン吊りなど、淡々とこなしている印象。

●平田さやか 1便でお帰りでした。後半は廣中と行動を共にする場面を多く見かけた。

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●落合直子 遅くまで試運転。開会式では「レディースチャンピオンでは透明人間のような走りばかりなので、今回は存在感を発揮したい」と語っていた。成績はたしかに冴えないが、しかしピットでは懸命に調整と試運転を繰り返している一人。存在感は確固として発揮している。その努力は、かならずファンに伝わるはず!

●藤崎小百合 9R4着はやや納得のいかない結果だったか。その後はペラ調整に励む。

●西村美智子 遅くまで試運転。10R発売中の試運転では、12R組のスタート練習後に試運転可の青ランプがつくのだが、西村はスタート練習が終わるのを待つ間にすでにヘルメットを着用。青ランプがついたと同時に水面に飛び出している。少しでも多く走りたい、との思いがビンビンに伝わる。

●原田佑実 やはり余裕を感じるたたずまい。ここまで思うような成績ではないだろうが、どうしたって不気味な存在と映るのである。

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●松本晶恵 1便でお帰りでした。その前には本体整備。10Rのエンジン吊りが終わると、帰宿の準備のために控室に向かったのだが、その前に報道陣に捕まった。ギリギリまで丁寧に応えるのが松本晶恵。ところが、それが本当にギリギリのギリギリになってしまって、大慌てで控室へ走り、短時間で着替えて集合場所に駆け込んだ。そしたら、慌てたあまりジャージを後ろ前反対に履いてしまったらしい。選手たち、大爆笑! そんな天然っぷりがまた、癒し系なのだ。

●川野芽唯 ペラ調整。粛々とパワーアップを目指す。

●津田裕絵 大きな動きは見られなかった。正直、調整している姿も目撃できていない。余裕あり、か。

●平高奈菜 10Rは2着。外枠を克服したかたちではあるが、レース後の表情には剣が立っていた。ここまでまだ1着が出ていない。明日こそ勝って、笑顔を爆発だ!

●山下友貴 最後の最後まで試運転。その頑張りには、声援を送りたくなるというものだ。頑張れ!

●櫻本あゆみ 1便でお帰りでした。ギリギリまで取材を受けている松本をずっと気にかけていて、着替えに走ったあとも松本が下りてくる様子をうかがっていた。いい後輩です。

●守屋美穂 12Rはピストンリング交換で臨んでいるが、その後はペラ調整。ペラ室からわずか10数mのところにある係留所にボートはあったが、その往復は常に駆け足。1秒たりとも無駄にしない!

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●樋口由加里 すでにボートから艇旗艇番は外されており、モーターも外されていたのだが、寺田が10R発売中に試運転に出るのに合わせてモーターを装着。そして試運転へ! おそらく本体整備をしていたものと思われる。装着もただ載せるだけでなく、それなりに時間がかかるので、あまり多くは走れなかったが、その姿勢が樋口をさらにステップアップさせるのだろう。

●遠藤エミ ペラを激しく強く叩く姿がひたすらに印象に残った。それもギリギリまで叩いていたため試運転する時間がなく、11Rはぶっつけ本番のかたちとなっている。結果は3着。行き足がよくなっていたように思えたのだが……。明日、さらに煮詰めていくことになるのだろう。

●小野生奈 8Rは6コースも2着。その後は静かな雰囲気で調整を進めた。雰囲気はかなり良く、風格すら漂っていると感じたのは気のせいか。

●喜井つかさ 遅くまで試運転。彼女も、今節は必死に走り回っている一人だ。明日は渾身の勝負駆けに臨む!

●竹井奈美 1号艇を活かせずに大敗した9R。やはり落胆の様子ではあった。予選突破もかなり厳しい状況になってしまい、気落ちがあって当然。しかし明日も元気に全力疾走してくれるだろう。

●渡邉優美 調整を進めつつ、展示準備をしている長嶋のもとに歩み寄って談笑する場面も。

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●今井美亜 12R1回乗り、入念に試運転をし、ペラも叩いてレースに向かっている。ペラを激しく叩く遠藤を気遣う場面もあった。

●大豆生田蒼 新兵の仕事をこなしながら、プロペラ調整に励む。明日は1着で6・00、現状では相手待ちになる公算が高いが、しかしできる限りのことをして相手を待ちたい。勝てばもちろん水神祭! そのためにもペラ調整に熱が入る。

●中村桃佳 大豆生田と同様に、新兵仕事とペラ調整。中村も明日は勝負駆け。悔いのない予選最終日を!

 

 明日の勝負駆け、また一味違うピットの風景となるのだろうか。状況にかかわらず、必死に走り回る選手ばかりの女子戦だから、あまり変わらなかったりするのかもしれないが。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 黒須田 TEXT/黒須田)