BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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レディースオールスター初日ピットレポート前半――水面に殺到

 朝10時過ぎ。水面は同時に12艇が入り乱れて試運転を行なっていた。いや、入り乱れてというのは大げさで規則正しく試運転をしているのだが、これだけの艇が同時に水面に出るのはなかなか珍しいので、ついつい書いてしまった。今日は安定板が取れたので、いち早く足色を確認したい選手たちが水面に殺到したのだろう。

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 そんななか、整備室でエンジンをバラしていたのが守屋美穂。話を聞いてみると、
「シリンダーを交換しました。ペラを失敗しているのもありますが、遠藤さんと足合わせをしたら良くなかったので」
 とのこと。本日は6Rの1回走りで6枠。条件は厳しいが、1号艇&2号艇で負けた昨日の借りをここで取り返す。

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 もう一人、宇野弥生も整備室に入っていた。今節はずっと黒いネックウォーマーで口元を覆っているため、オモテに出ている切れ長で美しい目がより一層際立っている。話が聞けなかったのでどこを整備したかは不明だが、こちらも9Rの1回走りで6枠からの発走と条件は厳しい。ただし宇野は初日を1着3着にまとめた。不利な6枠で点数を上積みできれば予選突破が見えてくる。

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 1Rをイン逃げで制したのは中村桃佳。こちらはドリーム戦6着からの巻き返しだ。優勝戦になるとそうでもないが、予選を勝ってピットで大喜び選手は少ないく、ましてやすでに実績をあげている中村。ピットに上がってきたときの表情は淡々としたもので、その後も普通に次の作業へと移っていった。

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 もちろん2Rを勝った倉持莉々も、ピットでは平穏な表情をしている。ただしヘルメットのシールドの間から垣間見える目はすごく嬉しそうだ。1枠のない予選2走をピンピンでまとめたのだから心の中では、快哉を叫んでいるのだと思う。

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 逆に2Rで4着に負けた長嶋万記の表情は見るからに険しかった。JLCの取材もそこそこに、すぐにペラを外してペラ整備室へとダッシュ。昨日のドリーム戦で競り負けたということもあり、機力を上向けようとあがいている。

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 2R終了後にピット内には「フライング注意報発令中」の幟が掲げられた。昨日に比べるとスタートは易しいはずだが、安定板がハズれたため行き過ぎるケースを警戒しているのだろう。選手たちにはスタート事故に注意しながら予選2日目を戦い抜いてもらいたい。

(TEXT・姫園 PHOTO・池上)