BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――2日目朝の整備

 2日目の朝も、ピットは多忙な空気が充満。昨日実戦を走って得た手応えもあろうし、また今日は昨日の雨がやんで好天となっている。これまでの経験を活かした調整が盛んになろうというものだ。
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 整備室内には、ボートが3艇も持ち込まれていた。田頭実、田中信一郎、太田和美。このうち田中と太田は、試運転をいったん切り上げて、そのままボートを整備室に運び込んでいる。福岡では整備室にボートごと運び込まれているのはよく見るシーンだが、いっぺんに3艇はなかなかない。

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 福岡の整備室には整備状況を示す大きなボードが掲げられているのだが、田頭のモーター「30」には、本体整備のマークがついていた。交換があるかどうかはともかく、11R1回乗りと時間がある今日は、それを活かして本体に手をつけたということだろう。

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 そのボードをよく見ると、本体整備とピストンリングの項にマークがついているモーターがあった。13番。松井繁のモーターだ。そういえば、少し前に松井がボートを水面に下ろそうとしているのを見かけていた。整備を終えて、試運転に向かうところだったのだろう。最近、松井のピストンリング交換は恒例ともいえる。今年に入って9節走り、うち8節でピストンリング交換をしているのだ。リング交換に何かの法則を発見したのか? 今日の気配がなんとも気になるところだ。

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 本体整備はほかに、芝田浩治も行なった模様。1R発売中には整備を終えて、2R発売中に試運転に向かっている。芝田も田頭と同じく11R1回乗り。初日は上々の発進となった芝田、もう一丁、上積みを狙っているものと思われる。11Rは6号艇だが、侮れないかも。

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 昨日は1号艇が2勝のみだったが、今日は1、2Rで連勝して、昨日のスコアに追いついてしまった。これを書いている間に3Rでも1号艇が勝っている。
 1Rは寺田千恵。これが2勝目で、まずまずの予選前半ということになるだろう。レース後はもちろんゴキゲンで、山川美由紀とは内緒話のように声を潜めて話しながら、フフフフと笑っていた。女子戦でも、あるいはSGなどでも、テラッチは女子のなかではもはや重鎮的な存在だが、今節は女子新兵であり、男子にしても先輩たちがたくさんいる。“若手”として臨んでいることを楽しんでいるようにも見える。

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 2Rは野添貴裕が逃げ切り。ピットに戻る野添を、王者が笑顔で祝福する、というのはほんの1カ月前の浜名湖でも見たばかりだ。野添は2戦2勝で2日目を終えた。大阪69期トリオでは、先述の通り田中と太田が整備に取り掛かっている。野添がグランプリウィナーコンビを今節は牽引していく立場となるだろうか。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)