BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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モーター抽選は長崎支部の独壇場??

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 尼崎モーターは先月の初下ろしから今節がトータル5節目。机上の数字はほとんど当てにならないわけだが、地元の記者さんの間では「ツートップ」と呼ぶべき下馬評が出来上がっていた。4号機と11号機。もちろん、アウェーの遠征選手たちの多くは、この情報を知らずに尼入りしたはずだ。
 そして、まずはエースの誉れ高い4号機を引き当てたのは……“長崎”の原田幸哉!
「よん番!」
 と聞いた瞬間、幸哉は顔色ひとつ変えなかったが、カメラマンの猛烈なフラッシュを浴びてソレと気づいた。

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「ナニナニ? いいの??」
 他の選手たちが口を揃えて「エース」という言葉を伝えると、幸哉は机をガンガンガンガン叩いて喜びを爆発させた。
「よっしゃーー、やったーー、よっしゃーー!!」
 叫びつつ、叩くわ叩くわ。確かに、幸哉がSGでエース級のモーターを引いたのは、いつ以来か。ちょっと記憶にないほどだ。無邪気に喜ぶ幸哉に、峰竜太が追い打ちをかける。

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「ついに来ましたね~ユキヤさん、ストックを大量放出するときが!!」
 “隣県”の後輩の言葉に、ギャハハーーと高笑いする幸哉だった。
 もうひとつのエース候補=11号機を引き当てたのは、ここのところ抽選運がいい寺田祥。4号機からほどなく飛び出したのだが、こちらはクールというかなんというか、ほとんど表情を変えることなくポーカーフェイスで自席に戻って行った。動の幸哉、静の寺ショー。ふたりの活躍が今から楽しみだ。

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 それからそれから、スポーツ報知の藤原記者が「イチ押しの穴パワー」として推奨しているのが15号機。これがなかなか出てこないので、私はぼんやり「あとは15号機を誰が引くか、だな」などと呟いたのだが、幸哉の隣にいた下條雄太郎が私の声に反応した。

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「えっっ、15号機っていいんすかっ、ボク、引いてるんですけど!」
 そう、私がうっかりスル―したらしく、15号機はすでに下條の手に渡っていたのだ。すぐに藤原記者の記事コピーを手渡すと、下條の目はキラキラ輝き「よっしゃあ」と拳を握りしめた。隣の幸哉も「おお、やったじゃん!」とニンマリ。うむ、今節は長崎コンビが大暴れする、とお伝えしておこう。

尼崎の注目モーター
★★★4号機…原田幸哉
★★★11号機…寺田 祥
★★15号機…下條雄太郎
★★2号機…魚谷智之
★★17号機…中島孝平
★60号機…坪井康晴
★7号機…日高逸子
(text/畠山、photos/シギー中尾)