（抽選前のつぶやき）
江戸川のモーターたちは去年４月８日の初下ろしから25節前後を消化。丸々10ケ月ほど稼働した中で、ほぼほぼ50％の２連率を誇っている超抜パワーがふたつ存在する。18号機と64号機。このツートップは近況の気配も上々で、引き当てた選手は相応のアドバンテージがあると見ていいだろう。お江戸が誇るＷエースを引き当てるのは白組か、紅組か？ まずは「18」と「64」の動向に注目！
穴党のお宝モーターは、数字的には中堅の13号機だな。このモーターは「平均展示順位１位＆１着時の２連単回収率１位」と何気に重要な部門を２冠制覇！ スリットから伸びて一撃まくりで大穴提供という典型的な穴パターンを随所に魅せている。できればまくりタイプの女子レーサーに乗ってもらって、人気のルーキーをギャフンと云わせてもらいたい（笑）。それから、つい先日の周年記念で若林将が３日目から怒涛の５連勝で頂点まで突き抜けた17号機も、勢い的に軽視禁物とお伝えしておこう。
今節の注目モーター
★江戸川ツートップ
18号機 49・7%（A1…９人、A2…４人、B1…12人、B2…１人） 展示順位2・42
64号機 49・5%（A1…４人、A2…４人、B1…16人、B2…１人） 展示順位2・70
★伸び＆回収率トップ
13号機 36・7%（A1…４人、A2…５人、B1…12人、B2…１人） 展示順位2・30
★1/31周年記念Ｖ＝若林将
17号機 36・4%（A1…５人、A2…７人、B1…７人、B2…４人） 展示順位3・50
（いざ、抽選会場へ！）
抽選会も含めたミーティングがはじまる直前、廊下で中村かなえに出くわした。かなえちゃんには、とある漫画雑誌でインタビューさせてもらった縁がある。デビューから１年３カ月、まだ水神祭には至っていないが、やまと学校の担当教官に「ターンセンスは非凡」と言わしめた才能は間もなく開花するはずだ。
「今期こそ！」
私がハッパをかけると、かなえは少し申し訳なそうに「はい」と言って頷いた。こういう前途有望な若手選手との再会が、いつものビッグレースとは違う新鮮な喜びでもあるな。
さて、抽選。
レディース24人vsルーキー24人。本シリーズの謳い文句は『ガチの紅白バトル』なのだが、抽選会場では男女が思い思いに入り混じって友好ムード。支部別のグループで固まっており、やはり地元の東京チームが大所帯を成している。
その中に、私と同郷＝道産子の門間雄大を発見。門間とは15年10月のやまと学校卒業式以来の再会だ。背後からツンツン肩を突つくと、門間は驚いたように振り向いた。もちろん、３年半ぶりで覚えているわけもなし。が、私の一言ですぐに記憶が蘇ったようだ。
――おひさ、道産子の畠山だす。
門間★あ、お久しぶりです！
――エース64号機を引いて暴れなさいよ～！
門間★64号機っすね、はい。でも、ちゃんとレースできるだけのモーターが引けたら、それで嬉しいです。
――そっか、応援してるどーー。
門間★はい、頑張りますっ!!
他愛のない会話だが、ボートレース辺境の地で生まれ育った者同士、これだけでしみじみと心が通い合う。数分後、門間はガラポンの前に並んだのだが、ひとり手前の澤崎雄哉が落とした玉を見て大声をあげた。
「あっ、出たっ！」
そう、その玉こそが「64」だったのだ。うーん、惜しい。門間の声を背に浴びて、エース機をゲットした１個上の澤崎先輩はニンマリ笑って右手を握りしめた。門間同様、澤崎も人気の盲点になりそうな穴選手だけに、初戦から64号機の足色をしっかりチェックするとしよう。
先に記した注目機は、以下の選手の手に渡った。
★江戸川ツートップ
18号機＝喜井つかさ
64号機＝澤崎雄哉
★伸び＆回収率トップ
13号機＝浜先真範
★周年記念・若林Ｖ
17号機＝田中宏樹
で、ここからがもう一山。抽選会の前にお馴染み・三島敬一郎の「江戸川モーター閻魔帳」を入手した。私よりはるかに全国全レースを深く隈なくチェックしている三島推しのトップ４基も列挙しておこう。
三島敬一郎のトップ４
◎64号機（既出）「夏場以降も回り足・伸びともに良く節イチクラスの仕上がり」…澤崎雄哉
◎27号機「周年で後藤翔之がチルト跳ねて超抜の伸び！」…香川素子
○24号機「バランス型ですべてにおいて強め。特に出足」…平田さやか
○28号機「周年で永井源、前節で木山誠一の回り足が良好」…中田達也
もうひとつだけ加えるなら「ミスター江戸川・石渡鉄兵の整備調整から連続Ｖ！」と三島が力説する37号機か。この鉄兵パワーをゲットしたのは実力者の魚谷香織。選手のみならず、足色にも大いに期待するとしよう。（photos/チャーリー池上、text/畠山）
