BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――歴史的ドリーム

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 大山千広がドリーム戦の共同記者会見にあらわれる。「緊張してます」。うん、たしかにカタい。落ち着きがないようにも見える。当然だよなー。初めてのSGというだけでも緊張するだろうに、いきなりドリーム戦。だから会見だとかJLCの収録だとかに引っ張りまわされる。さらに“新兵”だから陸の上の仕事が山ほどあって、そっちにも気を配らなくちゃいけない。ようするに大山は今節、とびきり素晴らしい経験をするわけである。もし大山が近い将来に大仕事を成し遂げたなら、この初SGを目撃できたことを誰もが感慨深く振り返るだろう。大山ファンでなくとも注目するべきだ。会見ではとにかく初々しく、なんともかわいかった。そりゃファン投票4位にもなるよなー。オッサンはメロメロでした(笑)。

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 ドリーム会見では、①⑤⑥が好気配、②③④がやや不満、という感じだった。毒島誠は「全体的に足りない感じ」、大山も「行き足が重い」。桐生順平は素性のいいエンジンのはずだが、「そんな感覚はなかった」。まあ、伸びに特徴のあるエンジンらしいから、桐生の求める部分がなかった、というだけかもしれないが。だとするなら、明日はきっちり合わせてくるはず。

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 井口佳典と小野生奈は「悪くなかった」、そして「このままで行けるのかな」(井口)「何もしないと思います」(小野)と、現段階でプロペラも微調整段階まで来ているあたりが共通点。外枠でも侮れないか。峰竜太は「直線は気に入ってる。回転上げれば出足も来ると思う」と不安はなさそう。そして「優勝できそうです」と言って大爆笑だ。さらには「大山千広ちゃんが1着なら盛り上がると思う」とか言っちゃったりして、ようするに余裕たっぷりである。あ、念のために付け加えると「でもレースなんで、僕のほうが上だということを見せつけたい」と続けているので、負ける気はさらさらないのであった。

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 前検日ということで、ほとんどの選手が忙しそうに作業。3カ所あるプロペラ調整所はもれなく満員御礼で、スタート練習とタイム測定が始まる前から叩いている選手も少なくなかったし、タイム測定が進むにつれてますますペラ調整組は増えていった。写真は濱野谷憲吾。試運転前から叩いていて、タイム測定が終わったあとも遅くまで調整している。

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 ギアケース調整所もものすごい混雑で、メモをとるのもおぼつかない。もっとも福岡は整備室内に整備状況の表示板があるので、それと突き合せればだいたいわかるのだが。でも、あまりにも多いので途中でやめました。前検日にギアケース調整が多いのは、特にSGでは日常的な光景。今年に入ってのビッグ覇者、吉川元浩と今垣光太郎の姿もありました。

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 いや、今垣の場合は、その前に本体整備もしているのだった。あと、意外だったのは守田俊介も本体整備をしていたこと。守田の本体整備はあまり見たことがなく、調べてみたら過去1年、部品交換をしたのは昨年のチャレンジカップと3月のクラシックだけ。どちらも這った節だけに気になるところだ。ほかでは、赤岩善生がキャブレター調整をしていて、前検から赤岩流の整備が進んでいるようだった。

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 最後に気になる背中シリーズ。平本真之の背中に「オーシャンカップ」。そっかー、平本の地元とこなめで開催です、今年は。平本はとこなめ周年で勝負駆けに成功! 今節ももちろん気合が入るが、とこなめではさらに気合の乗った平本が見られるであろう。

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「ダービーに出たいんじゃー!」。よっしゃ、出てくれ、ミポリン! 今年のダービーは児島開催、これは守屋美穂個人の思いというよりは岡山支部全体の思いということだろう。いや、守屋もまだ完全に望みが断たれたわけではない。ダービー勝率は現在は100位前後で、ピンラッシュすれば可能性はあるかも!? ともあれ、岡山全体でダービーを盛り上げようという意思が伝わってくるTシャツなのであった。(黒須田)