団体戦３日目。そのファーストバトルとなった５Ｒでは、渡邉翼と浜先真範のルーキー勢がワンツーフィニッシュ。白組がポイントを積み重ねた。渡邉は逃げ切り快勝に、笑顔が浮かぶ。日をまたいでの２連勝でもあり、気分が悪かろうはずがない。
浜先は、装備をほどいたあと、同支部の先輩・海野ゆかりと話し込んだ。海野が真摯な表情で言葉を投げかけてくるのを、浜先もまた真摯に聞き入る。団体戦の枠を超えて、後輩にアドバイスを送る先輩。敵とか味方とか関係なく、個々のレースについては同志として言葉を交わし合う。
白組にワンポイント入ったのだから負けてもかまわない、なんてことはありえない。松尾充だ。ここまでは快調だったが、２号艇で臨んでまさかの６着。道中は競り負けたような格好にもなっており、自然と表情は暗くなった。この大敗はとにかく痛いし、ひたすら悔しい。ルーキーズがポイントを獲ったことが癒しになることはないだろう。
団体戦ではないが、４Ｒでは山崎郡の連勝が止まった。６号艇４着。一時はシンガリの危機もあったが、追い上げて３周２マークで４着に浮上している。完全優勝を意識したかどうかはともかく、やはり悔しい一番には違いない。しかし、これで妙な重圧を避けられたとも言える。レース後の表情に苦笑混じりの柔らかさがあるように見えたのは気のせいか。このあと、再びの快進撃があっても不思議ではない。
そうそう、その４Ｒで山崎以上に悔しさをあらわにしていたのが鈴木雅希だ。１号艇での敗戦はやはり悔しさ倍増なのだ。団体ポイントが懸かった一戦ではないから、ストレートに敗れた悔しさのみが襲ってくる。まあ、団体戦でも同じような表情にはなったのだろう。若者はこの悔しさを重ねて、イン戦が巧くなり、成績も上がっていくのだ。
対照的な笑顔は、６Ｒの大山千広。ようやく今節初白星があがり、かなり肩の荷がドサッと下りたことと思う。小野生奈の祝福の声に、みるみるうちに目尻が下がっていく。口角もあがり、まさに満面の笑みだ。全国のちーちゃんファンも待ちかねた１勝でしょうね。私も舟券が当たりましたが、えっ、１番人気……!? さすが大山千広。
カポック脱ぎ場では、スタートが早かったのではないか、という話題が巻き起こっていた。ムードメーカーの松瀬弘美が、大山にその点を問いかける。先ほど流れた勝利者インタビューによると、大山は３回ほど放ったとか。あれは絶対に早いよー、と茶谷桜も投げかけて、松瀬弘美も大笑いだ。コンマ10くらいだと思います、と茶谷。正解は、大山がコンマ14、茶谷がコンマ16。え－と、そんなに早くないです（笑）。スタートというより大山の起こしが早かった、という話題だったのかも。それで茶谷と松瀬が驚いた、という。そして大山は３回ほど放った、ということか。今日の前半は昨日とは打って変わって風がピタリとやんだ。やはりスタートは今日も難しい！（ＰＨＯＴＯ／池上一摩 黒須田 ＴＥＸＴ／黒須田）
