BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――秋雨の勝負駆け

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 天候一変で雨が降りしきる4日目。それでも若者たちは熱心に試運転をしていて、勝負駆けの日らしい緊張感も漂っている。1R発売中に、春園功太が試運転から上がってきたのだが、もちろん雨粒は体を濡らしているし、操縦席に雨がかなり入ってしまったのか、クリーナーで水を吸い取ってもいた。水面を見ると、けっこう強く雨が打ちつけている。そんななかで試運転に励んでいたわけだ。もちろんそれは春園だけでなく、書き出していったらキリがないほどだ。

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 大きな作業をしていた選手はほぼ見当たらなかったが、近江翔吾がボートを整備室に持ち込んで作業をしている姿を短時間だけ見かけた。すぐに出てきて水面に向かったので、本体整備というわけではなさそうだったが、昨日も記した劣勢な機力を立て直すべく、試行錯誤しているのだろう。

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 初日ドリーム戦の落水が響いて、厳しい勝負駆けとなっている村松修二はプロペラ室で調整に没頭。ドリーム戦士の意地として、予選突破は果たしておきたい。もちろん気合は入っているだろうが、肩に力が入った様子は見当たらず、表情は非常に明るかった。エンジン吊りを待つ間には、同期の井上一輝と談笑。そこにニコニコと羽野直也も加わって、114期軍団の楽しい語らいとなっているのだった。羽野もまあまあ厳しめの勝負駆けになっているのだが、村松にしろ羽野にしろ、こうした修羅場にも平常心で過ごせるのはさすがと言える。格上の勝負駆けを見せてくれるだろうか。

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 1R、渡邉翼が転覆。いいタイミングで攻めていきながら、キャビってしまった格好だ。昨日はいったん先頭を走りながら逆転を許しており、どうにもリズムが悪い。6月びわこのレディースvsルーキーズバトルでも転覆していて、2回も渡邉の苦しい姿を見ているわけだな。カッコいいところ、ぜひ見せてくれ!

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 その渡邉に接触して、大敗となってしまった中田達也はやはり冴えない表情。ボートのサイドが破損しており、明日からはボート変更となる。近況はなかなか乗れていただけに、今節は不本意だろう。残り2日間、結果を残せなかった予選のリベンジを果たす走りを見せてもらいたい。

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 関浩哉が2Rで2着。しっかりと後半につなぐ走りを見せた。昨日の青山登さんの喝が利いた!? 出迎えた野中一平とともに笑顔! 安堵の表情もうかがえた。連覇をねらうためには、9R2号艇で2着以上がノルマ。ベビーフェイスの前年度覇者はどんな気合を見せてくれるだろうか。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)