BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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津レディースvsルーキーズTOPICS 2日目

 今日も団体戦の報告から。5R~12Rのレース経過を簡潔に記しておこう。

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★5R/白組の②廣瀬篤哉-③板橋侑我がワンツー決着も、1号艇の中村将隆がコンマ11という非常識×2倍の特大フライング欠場! 中村には申し訳ないが、昨日に続く白組の足を引っ張る“A級戦犯”になりつつ、津のピットから立ち去ることになってしまった。踏んだり蹴ったりの今節を糧に、さらなる精進で成長してもらいたい。(紅組の7-2)
★6R/今節リズム抜群の①金田幸子が逃げ、出足系統がやたら強力な地元の②垣内清美がしっかり追随し、さらには最終ターンマークで5番手だった③大瀧がズッポリと差し抜け紅組のワンツースリー決着!(紅組の8-2)

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★7R/チルトを1・5に跳ねた⑥伏見俊介がアウトから有無を言わさぬ大まくり!! ものの見事に内の紅組3艇を呑み込み、④櫻井優~⑤外崎悟が連動して上位独占のブレークアップとなった。(白組の3-8)
★8R/無傷の2連勝中の②竹井奈美がここもスタートを決め、2コースから俊敏な差しで先頭に。何気に今節のレース足がいい③池田明美も割り差しからキッチリ2番手を取りきり、紅組が危なげなくキープ。(紅組の9-3)

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★9R/スリット足が凄まじい②吉川貴仁62号機がぐんぐん伸びてひとまくり。女子のエース④小野生奈がカドから攻めたてたが、まったく寄せつけずに2連勝で勝率を上げた。3着はやや人気薄の③廣瀬がヘビー級の引き波で後続を振り切り(笑)、白組が一矢報いた。(白組の4-9)
★10R/①渡邉優美がインから凹んだところ、いつでもどこでも絶好調モードの②池田紫乃が伸びなりのジカまくり。この猛攻を小回りでしぶとく残した渡邉がバック伸びて先頭を奪った。ちょいレアな「まくられ逃げ」決着。紫乃は道中のもつれで⑥豊田健士郎に抜かれたが、団体戦には何の影響もない3着だった。今節の紫乃の実戦足も、とても28%とは思えません!!(紅組の10-4)

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★11R/無傷2連勝中の①松尾拓が、ここもインから仁王立ち! 白組応援団長の貫禄で危なげなく逃げきった。2キラリ光る実戦足を随所に見せている③井本昌也が3コースから握って追随。白組が大差で“サーブ権”をキープした。(白組の10-5)
★12R/ややスタートで凹んだ①長嶋万記がしっかり伸び返して先マイ逃走。5コースからゼロ台まで踏み込んだ⑥澤田尚也のまくり差しは届かず、地元の③塩崎桐加が冷静に捌いて紅組ワンツーフィニッシュとなった。(紅組の11-5)

 ってなわけで、団体戦のトータル成績は

 紅組115白組

 紅組が昨日の6-2からさらにポイントを伸ばし、6点差まで突き放してしまった。実のところ、今日の団体戦は「紅組内枠5レースvs白組内枠3レース」とハンデが生じ、紆余曲折はありつつハンデのままのポイント差だったわけだ。うーーん、確かにA1選手を7人も擁する紅組(白組は松尾拓のみ)の内枠レースは売れやすいと思うのだが、こと団体戦に関して言うなら「大優勢の紅組にさらなる手心を加える」ようなハンデは残念でならない。明日もまた同様に赤5vs白3構成。かくなる上は、白組ルーキーズ軍団の下剋上の大穴リベンジモード突入に期待したい。
 一方、個人戦のVレースはすでに予選の折り返しで有力なV候補が登場した。言わずと知れた、紅白ともに破竹の3連勝で突っ走っている松尾&竹井。ただし、機力で言うなら前回のびわこ覇者の吉川貴仁、暮れの徳山で大暴れした池田紫乃、ストレート足だけならトップ級の小野生奈なども侮れず、まだまだ紅白のトップを「V濃厚」と断言するつもりはない。特に吉川62号機の行き足の凄まじいことっ!!(前検での鑑定ミスを素直に認め、三島敬一郎先生と吉川62号機様に土下座させていただきます。ディスって申し訳ありませんでした!!><)

明日のブライトホース

5017澤田尚也(滋賀・121期)
明日=4R5号艇&10R4号艇

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 登録番号がはじめて5000の大台を突破し、ボートレーサー養成所ではじめての修了生となった121期。そんな初物尽くしの初代・養成所チャンプに輝いたのが澤田尚也だ。もちろん養成所では超エリートのひとり。リーグ勝率6・76は上田健太、羽野諒に次ぐ3位で、修了記念競走ではそのライバルふたりを3コースから一撃でまくりきった。
「史上最年少のSGウイナーになりたいです!」
 表彰式で高らかに夢を語ってから2年3カ月。21歳になった澤田はいまだB1級で揉まれているが、去年の11月から明らかにプロでの戦いっぷりが変わってきた。平均スタートタイミングは艇界屈指のコンマ12! 3連対率もその前の期の29%から44%まで急激にアップ。養成所時代に主任教官が「ターンセンスは同期でトップ級」と絶賛した才能が、今まさに開花しようとしている。

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 今節、その片鱗を見せたのが初日8Rの1マークだ。4カドからわずかに覗くと、じりじり舳先を左に傾けながら実に狭い所をシャープにまくり差し。複数の引き波を超えて出口からスッと先頭に躍り出たのは、機力のおかげと言うよりターンの秀逸さ(サイドを掛けない今風のトップレーサーの旋回)だた気がしてならない。
 今日の12Rも5コースから内の艇団を自在に捌いて3着ゲット。昨日から313着とまとめて舟券の妙味は薄そうだが、まだまだ外枠専科で腕を磨いている身の上。内に人気サイドが揃ったレースでは、アタマ一撃の万舟もありえるだろう。明日の2走もオッズと相談しながら舟券に絡めてみたい。(text/畠山)