BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

大村ダービーTOPICS 初日2日目

乱舞、オラオラ万舟!!

f:id:boatrace-g-report:20201021214441j:plain

 昨日の記事に被せる形になるが、やはり外枠の選手がオラオラ前付けに動くと波乱が生まれやすい。今日の2Rも⑥深川真二が2コースに潜り込み、自作自演のズブ差しを決めて144倍。3Rは⑤江口晃生が2コースで凹むや、外から②上平真二&③金子龍介のセンター勢が伸びなりわらわら展開を突いて164倍。さらに5Rは⑥松井繁が前付け3コース~自力まくりが競りになったところ、5カドの③江夏満が凄まじい2段まくりで突き抜けて383倍の節イチ配当を叩き出した。

f:id:boatrace-g-report:20201021214512j:plain

 後半戦でもオラオラ万舟が発生。9Rの⑥湯川浩司が2コース奪取で内2艇が深くなったところ、すかさず3コース福来剛がターンマーク起こしからじんわりと絞めまくり。これに湯川が抵抗している間に、人気の盲点だった③枝尾賢が鮮やかなマーク差しで突き抜けて262倍の大穴となった。とどのつまり、今日の万舟4本はすべて「5・6号艇の誰かしらが前付けに動いた」という点で共通していたわけだ。うーーん、オラオラ前付けレース、恐るべし!
 閑話休題。昨日の記事で「前付けに動く外枠選手は大穴トレジャー」などと煽った私は、もちろん今日もせっせと1号艇以外のアタマを買い続けたのだが……すべてがすっとこどっこいのクズ舟券でありました。今日の万舟の前付け記録とともに、生き恥を晒しておこう。
★2R ⑥深川→2コース ⑥②③14440円 私の◎=②桑原悠(2着)
★3R ⑤江口→2コース ②③①16490円 私の◎=③金子龍介(2着)
★5R ⑥松井→3コース ③④①38380円 私の◎=⑥松井繁(6着)
★9R ⑥湯川→2コース ③①⑤26210円 私の◎=④井口佳典(4着)
 嗚呼、せめて一本くらい引っ掛けたかったなぁ(号泣)。
 一方、この2日間で1号艇=インコースは14勝を挙げたのだが、そのうち12勝は穏やかな枠なり進入だった。残りの2勝は「③西島が②久田と入れ替わるマイナーチェンジ」「④西島が2コース奪取のややオラオラ進入(3連単9900円)」という感じで、やはり枠なりならば大村らしいイン天国になりやすい、と考えて間違いないだろう。
――外枠の誰かがオラオラすれば穴、しなければイン鉄板。
 昔からのセオリーとは言え、この2日間は実に極端な「オラオラ万舟&枠なりイン勝ち」の振り分けだったわけだ。もちろん明日も外枠のオラオラ軍団はしっかり警戒しておきたい。ざっと警報リストを挙げておくと
★★★★★2R⑥西島義則(1号艇が江口晃生!)
★★3R⑥毒島誠(⑤がF2の石野貴之だけに??)
★★★4R⑥新田雄史(緑カポックではアクティブ)
★★★9R⑥瓜生正義(最近は動くことがままある)
★10R⑥金子龍介(可能性は低いが予選トップだけに??)
※★印は前付け期待値
 今日に比べるとややタレントが手薄だが、このレースのスタート特訓やスタ展は特に目を皿にして外枠の動向に注目しておきたい。

f:id:boatrace-g-report:20201021215029j:plain

 悲しい出来事にも触れておこう。昨日の石野貴之のF(都合F2)に続き、今日の7Rでは白井英治が妨害失格で賞典除外となった。2周1マーク、不利な態勢からターンマークを先取りしようと旋回した瞬間に萩原秀人の舳先が接触。萩原がバランスを崩して転覆したため、起爆剤としての責任を負わされた。故意に突進しての事故ではなかったが、やや無理筋の先マイからの追突だけに致し方ないところか。
 この全日本選手権=ダービーは師匠の今村豊(さん、を付けるのはなんか寂しすぎる><)がもっとも重宝していたSGタイトルだからして、「恩師へのハナムケとして優勝したい」という思いで大村に乗り込んだはず。2日目にしてその可能性は消え去り、さらにたったいま入った情報では「負傷帰郷」とのことで、二重に悲しい1日になってしまった。負傷の詳細はまだ不明(「腰痛」とのこと)だが、心身ともにリセット&リフレッシュして恩師が叶えることができなかった暮れのSGタイトル制覇へ邁進してもらいたい。

f:id:boatrace-g-report:20201021215115j:plain

 それから、まだ悲しいというレベルではないのだが、続く8Rの前本泰和が道中で何らかのエンジントラブルが起きてしまったような……1マークを回った直後、引き波で大きくバウンドしつつ後続の菊地孝平の舳先と軽く接触し、そこからズルズルと後退してしまった。たまたま私はスタンドの柵に張りついていたのだが、そのエンジン音はぶわわんぶわんと不穏な響きを鳴らし続けていて「こりゃ、ただ事じゃないかも!?」と思った次第だ。
 で、たったいま入った情報では、やはりプロペラが破損したようで、明日は新ペラ装着での仕切り直し。本体の故障ではなく、ペラだけの調整で済むなら不幸中の幸いと呼んでいいだろう。明日の12Rまでにしっかりとペラを叩き上げ、27号機らしい抜群パワーが復活すると信じたい。②1→6着とアヤは付いたが、まだまだ予選の上位に食い込む可能性はある、と思う。

f:id:boatrace-g-report:20201021215151j:plain

 さてさて、V戦線の行方を占うには早すぎるとしたものだが、予選2日間を終えての暫定トップはなんとなんとの金子龍介!! 昨日のオープニングレースでド派手な4コースまくりを決めた勢いそのまま、今日の3Rは4カドからしっかり展開を突いて2着(バックでは先頭に立っただけに惜しい2着ではあった)。後半10Rは待望のインコースから②峰竜太のエグイ差しを軽々と振り切って節間2勝目のゴールを通過した。
 4・3・1号艇で1・2・1着=節間9・33。相棒の23号機は三島敬一郎リスト(モーター抽選記事参照)の「穴」にして、私の5番手評価だけに、この大活躍は嬉しい限りだ。明日の金龍は、胸突き八丁の正念場=10R6号艇の一発勝負。前付けはともかく、ここでもしっかり舟券に絡むようなら16年ぶりのSG予選突破~初めてのSGファイナル、はたまたそれを一足飛び超えての大快挙まで視野に入ることだろう。47歳&23号機の奮闘に期待したい。(photos/黒須田、text/畠山)