BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――クリスマス?

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 今日はクリスマスだが、ピットにはもちろんそんなムードは皆無! 暦がどうであろうと、前検日の選手たちはひたすら忙しく動きまくるのである。水面一番乗りは三浦永理。大きな舞台におかえりなさい! いや、テクニカルエリーが本当に戻らねばならないのは3日後に始まる舞台か。ともかく、こうした大一番のピットで久々に会った三浦永理。貫禄を感じる、というのは単なる先入観なのだろうか。

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 その後も、モーターを受領点検し、装着した選手から次々と水面へ。その流れに途切れはない。シリーズ組で注目される19号機を引いた山川美由紀も淡々と作業をし、水面に向かっている。スタート特訓&タイム測定のあとは、特に様子も変わっておらず、今日のところは評判通りの気配を強く感じたわけではないようだ。明日に注目。

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 最年長の渡辺千草も、後輩たちと変わりない動きで、本当に若々しい。鵜飼菜穂子さんが引退し、登番は女子では上から2番目になった。しかし、ピットでの動きやふるまいは何も変わらないし、今年の年間勝率が現時点で5.63というのは素晴らしいの一語。まだまだ何年も、真夏や年末のピットではお会いし続けたい女傑である。

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 一方、今節最年少は西橋奈未。近況はデビュー初優勝をはじめ、充実一途。明後日からの11R12Rをしっかり目に焼き付けて、近い将来の目標として胸に刻んでほしい。新兵ということで、さまざまな雑用をこなしつつも、てきぱきと自身の装着作業を進める。水面に出ていくのもわりと早いほうだった。

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 逆に、水面に下りていくのが遅かったひとりが海野ゆかり。まあ、これはルーティンといってもいいだろう。もう20年以上も前、某週刊誌の企画で海野を取材したことがあって、これが前検日。そのときも着水はほぼラストであった。慎重に丁寧に作業を進めるのが海野流、これがもう20年も変わっていないということになる。そうそう、今節はドリーム出場予定だった深川麻奈美が欠場となり、繰り上がったのが海野。そのことを認識していなかったようで、水面に下りてから「1班の6号艇」であることに気づいたとか。無欲さが奏功したりして?

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 ドリーム1号艇は長嶋万記。入りの記事で、シリーズ組のモチベーションうんぬんを記したが、長嶋はやはり「地元の大一番を私が盛り上げる!」と前を向いていると、記者会見で語っている。その意気や良し。さすが長嶋万記だ。11R12Rを戦うことはできなくとも、そこにバトンをつなぐ熱戦を繰り広げることはできる。あ、優出すれば最終日は11Rか。そこをひとつのノルマとして、長嶋らしい豪快な戦いを見せてくれることだろう。

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 で、ドリーム選手の記者会見では、なかなか景気のいいコメントが聞かれなかったのが気になった。有り体にいえば、だれもが不満を口にしていた。行き足が怪しい、というたぐいのコメントが多かったかな。宇野弥生の引いたモーターは前節で後藤隼之が引いていて、近況バナレで飛ぶことも多々。実際、前節はバナレ仕様で戦っていたそうで、宇野いわく「回転が上がってました」。バナレ飛ぶのは宇野らしいレースとは思えないが、このモーター(ペラ)をどう仕上げていくか注目だ。あるいは、宇野らしさを捨ててバナレに賭ける? ちなみに、宇野は深川の欠場でドリーム5号艇予定が4号艇に。でも「ドリームは点増しがあるので、外枠でもよかったです」と笑っていました(笑)。こっちとしては4号艇の宇野弥生は魅力たっぷりですけどね。(黒須田)