BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――華々しく幕開け

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 おめでとう! 親娘グランプリ制覇! 松井繁の愛娘である松井朝海さんが昨日、「第53回ミス日本コンテスト2021」でグランプリに輝いた。王者はグランプリ3V、なんという親娘! というわけで、朝から記者さんに直撃を受けていた王者。便乗させていただいて、写真撮らせていただきました。祝福の言葉をかけると王者は、にこやかに「ありがとう!」。ジャンルはぜんぜん違うけど、いい刺激になったかもしれないですね。次は親父の番ですぞ!

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 ボート界にとってもハッピーなニュースで幕を開けた2021SG戦線。レースはというと、平高奈菜が逃げ切ってその幕は開いた。初日1R1号艇はなかなか緊張する局面だと聞いたりするが、男子5人をしたがえて見事な勝利。安堵の笑顔とともにピットに凱旋している。

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 このレース、2周2マークで3番手を走っていた大上卓人に村田修次が内から接触、大上が後退している。その瞬間、いや、正確にはそのワンテンポ前には選手間では「うわっ」という声があがっていた。両者のポジションやその後のハンドルの入れ方などから予測して接触がありそうだと、事象が起こる前に察知していたということだろう。選手だからこその視点である。

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 村田は不良航法をとられてしまっているのだが、レース後は大上に対して申し訳なさそうに頭を下げている。大上のほうがはるかに後輩になるわけだが、それは関係ないと謝意を示す名人。大上は笑みを浮かべつつ、逆に村田を気遣っていた。これもレースの綾ということだろう。

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 2Rでは危ない場面が。1周2マーク、大峯豊が興津藍の艇尾を突くようなかたちになり、興津が大きくバランスを崩した。大峯は興津に乗り上げて転覆。ピットには選手たちの悲鳴にも似た叫びが響いている。興津はレースに復帰して完走しているのだが、これに多くの選手が驚いていた。平山智加が「興津さん、ものすごい態勢になってたのに!」と心配しつつも、レースを走っていることに感嘆。リプレイを見ると、興津のボートはひっくり返ることなく、その上を大峯が通過しているので、たしかに完走できたこと自体が驚きである。

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 そして興津は、苦笑いを浮かべながらピットに帰還。誰もが興津の容態を心配し歩み寄ったが、それに対しては笑顔で無事だと表明する興津なのだった。今日は興津のバースデー。散々な誕生日とも言えるのだが、ケガがなかったのは何よりであった。大峯もケガはなかったが、選手責任+不良航法でマイナス15点。手痛い初戦となってしまっている。

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 さてさて、初日とあって、選手たちは調整や試運転に忙殺されており、実に慌ただしい空気となっている。ドリーム1号艇の峰竜太も早くから試運転をしており、昨日の整備で反応があったかどうかを確認している様子だった。2R発売中にいったん切り上げるとプロペラ調整へ。1日じっくりと調整をはかることになりそうだ。

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 ドリーム6号艇の篠崎仁志は、ボートごと整備室に運び込んでの調整作業。福岡の整備室は広いので、ボートを持ち込む選手は珍しくない。今朝も松田大志郎、原田幸哉、下條雄太郎が同様の動きを見せている。もちろんおおいに気になる点があっての動きであって、仁志もまた前検日の動きに思うことがあったのだろう。ただ、その後すれ違ったときには実に快活に挨拶をしてくれていて、それほど深刻な雰囲気ではなかった。畠山によれば、前検の気配は悪くなかったそうだから、さらにパワーアップを見込んでの調整だったか。6号艇でも侮れないかも!?(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)