一言でいうと、序盤の時間帯はほとんど動きがない。つまり書くことがない（笑）。優勝戦組に限らず、レース間は装着場に選手の数自体が少ないのだ。試運転に出ている選手はけっこういるので、係留所あたりの人口密度はまあまあ高いのだが、彼らは試運転からあがるとペラ室へ向かうか控室へ帰るかなので、装着場にあらわれる頻度が少ないわけである。最終日ということで大きな整備をする選手も見当たらず、そちらも閑散。というわけで、なんとも静かな最終日なのである。
エンジン吊りでしか姿を見なかったのが、峰竜太、白井英治、桐生順平。桐生はその後ペラ室に入っていくのを見たが、峰と白井は終われば控室へと帰っていて、調整らしい調整はまだ始めていないようだった。ともにモーターからペラは外されてはいるのだが、向き合う時間はまだ先になりそう。
菊地孝平はペラ室を何度か出入りするのを目撃している。同時にゲージの整理もしていて、今日の調整で使うゲージ以外を大きなキャリーバッグにしまい込む様子も。調整作業をしながら帰郷準備（荷造り）も進める、最終日らしい光景とも言える。
佐藤翼はキャリアボデーまわりのボルトを締める作業を。調整というよりは点検の一環でもあろうから、大きな作業というわけではない。秋山直之はキャブレターあたりを点検する様子もあったが、やはりそれ以上の動きは特になく。
うーん。やはり特筆すべきことはあまり起こらなかった序盤戦、ということになるか。まあ、峰がやはり緊張感に包まれているなあ、という印象は見えたが、これは優勝戦１号艇の日に限ったことではない。逆に、リラックスしまくっていたとしたら、それこそが異変。つまり、いつも通りの過ごし方をしている優勝戦ポールポジション男、である。
なお、西山貴浩がすっかり肩の荷が下りたのか、さまざまな選手にちょっかい出しまくりだったことをお伝えしておきます（笑）。最終日、悔いなく、そして楽しんで若松ＳＧを締めくくっていただきたい。（ＰＨＯＴＯ／中尾茂幸 池上一摩 ＴＥＸＴ／黒須田）
