BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――奮闘は続く

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「見ててください」
 背中から聞こえてきた言葉に、おっ守屋美穂、と思って振り向いたら、三浦永理であった。相手は角ひとみ。三浦はそれまで本体整備をしており、作業を終えてモーターをボートに装着しようとしていた。後輩の土屋実沙希がヘルプについていたのだが、たまたま通りかかった角もこれに加わろうとしていたのだった。いえいえ、私と土屋がいれば充分です、と角先輩に気遣う三浦。それでもなお手伝おうという角に、三浦は「じゃあ見ててください(笑)」と言ったという次第であります。

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 じゃあ見てるよ、と微笑む角……と土屋(笑)。いやいや、一人では装着できないよ~、実沙希は手伝ってよ~、角さんは見ててください(笑)。というわけで、角に見守られながら、三浦と土屋でモーターを装着したのでありました。昨日は岩崎のお人柄に少し触れたが、角もまたすれ違えばにこやかに挨拶をしてくれる一人で、その朗らかな雰囲気にやはり癒される。ちなみに私、同い年です。昭和43年生まれ同士、まだまだまだまだハツラツと頑張りましょう!

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 というわけで、今朝も整備室では選手の姿が見かけられるのであった。三浦の隣のテーブルで本体整備をしていたのは松本晶恵。昨日は1着があったが、展開に恵まれた面もあったわけで、機力的には不満も多いか。その松本の隣では、今日も竹井奈美がボートを持ち込んでの作業を行なっていた。竹井の奮闘は続く。

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 整備室の奥のほう、「計測室」というプレートが掲げられている部屋には山川美由紀。整備士さんに見守られながら、計器のようなものに次から次へとピストンを置いていく。プレートの通り、ピストンを計測しているのだろうか。浜名湖ピットはもう数十節くらい取材しているはずなのだが、初めて見る光景であります。ともかく、ピストン交換があるということなのだろうか。8Rの直前情報に注目。

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 で、整備室の隅っこ、出入口の脇にあるテーブルには、昨日から遠藤エミが陣取っていて、今朝も同じ場所で作業中。内容はゲージ擦りで、評判機1号機についていたプロペラのゲージを取っているのだろう。そしてこれは、1号機のパワーに好感触であるという証でもある。不満があるならペラ調整なり本体整備なりするわけですから。いつもであればペラ室の主のようにこもって調整している遠藤。それがここにいるということは、つまりはやっぱり出ているのである。はい、3Rは6号艇6コースから見事に1着。展開も良かったが、早くも爆走モードですね。

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 2R、中谷朋子が2着。エンジン吊りが終わると、控室のほうへダッシュ! 何事かと思ったら、2走目が6Rなんですね。時間があまりない! その6Rは1号艇だけに、時間があまりないとはいえ、しっかりと準備して臨みたいところ。1秒も無駄にできない、というダッシュであろう。

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 そういえば、1Rのエンジン吊りのあと、倉田郁美も速攻でピットに戻ってきていた。その倉田も6R出走。2回乗りの選手で、1走目と2走目の間隔が短い選手はなかなか大変。この暑いなか、レース後は涼しい部屋で一息つきたいところだが、そうもいかないのである。少なくとも水分はしっかり摂ってくださいね!

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 1R1着は永井聖美。5年ぶりのレディチャン参戦、2走目で勝利を手にした。安堵の思いもあるだろう、JLC解説者の徳増宏美さんや他の選手に声をかけられて、柔らかい微笑を浮かべていた。そうそう、徳増さんと永井といえば、06年の浜名湖レディチャンで揃って優出してましたね。もう15年も前のことなのかと、二人の談笑を見て、しみじみしてしまった次第でありました。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)