毎日暑いは暑いのだが、昨日まではピットには風が吹き込んでいて、いくらか暑さは和らいで感じられていた。ところが今日は、風向き（追い風基調）によるものだろう、ピットに風の通りがほとんどない。というわけで、今日は節イチの暑さに感じるピットである。
そんななかでも準優組の多くが汗をかきかき作業に励む。
10Ｒ
①山川美由紀……２Ｒ発売中に着水して、早くも試運転を始めていた。締切５分前に試運転タイムが終わると、控室へ戻っておそらく一休み。汗だくの姿を見ると、ちゃんと水分摂ってくださいね、と思うのでありました。
②平山智加……ペラ室にこもって調整。昨日までと比べて、緊張感が高まってきているように見えたが果たして。
③松本晶恵……ペラ室にこもって調整。松本はいわゆる“ギリペラ”組の一人なので、今日はペラ室で過ごす時間が長くなるだろうと思われる。
④浜田亜理沙……３Ｒ発売中に着水。その前にはペラ室にいる姿を見かけた。乗って、叩いて、の繰り返しになるか。
⑤長嶋万記……最も激しい動きを見せていたのはこの人だ。早くから試運転しており、２Ｒ発売中にはいったんボートを整備室に持ち込んでいる。おそらくキャリーボデー交換だったのではないか、と。その後、さらに水面に飛び出し、何周か試運転をすると、ふたたびボートを整備室へ。３Ｒ発売中にはまたもや水面に飛び出し、ととにかく忙しく動いているのだ。何としても準優でも戦える、あるいは準優組のなかでも優位に立つ、との気迫が感じられる。地元の砦として、かなり強い思いを抱いて戦っているのは間違いない。
⑥高田ひかる……わりとゆったりめの様子ではあったが、３Ｒ発売中にペラを外して調整を始めた。さあ、どこまで伸びを引き出してくる!?
11Ｒ
①守屋美穂……昨日もやっていたゲージ作りに今日も励んでいた。つまり、準優組のなかでは余裕のある様子なのである。
②渡邉優美……ペラ室にこもって調整。３Ｒ発売中には着水。長嶋と足合わせをする場面もあった。
③田口節子……ペラ室にこもって調整。３Ｒ発売中には着水。熱心に試運転し、その後はペラ室へ。試運転とペラ叩きの繰り返しが始まったという感じ。
④櫻本あゆみ……ペラ室にこもって調整。３Ｒ発売中には着水。３人連続で同じことを書いてしまった。ようするに、３Ｒ発売中に水面に向かう選手が多かったわけである。
⑤鎌倉涼……２Ｒ発売中に着水。ちょっと早めの着水ではある。もちろん、いったん切り上げたあとはペラ室へ。試運転をする選手の多くはこの動きになりますね。
⑥中川りな……２Ｒ発売中にボートを整備室に持ち込んだ。キャリアボデーの交換か。今節、ボートを整備室に持ち込んだ選手の多くがキャリアボデー交換をしているのです。
12Ｒ
①遠藤エミ……今日もゲージ作り。予選ツートップが今日も肩を並べてゲージに取り組む。この様子だけでも、この二人が噴いているのが実感できる。ただ、今日の遠藤は一瞬、ペラ室にも入った。微調整？
②倉持莉々……作業らしい作業を見なかったのはこの人だ。モーターにはペラがついたままで、エンジン吊りが終わると控室へ、というのを３Ｒまで繰り返した。昨日配信のYouTube『週刊ＢＯＡＴＢｏｙ』でインタビューしたが（ぜひアーカイブでご覧ください）、足は全体的にいい、とのこと。急ぎ調整する必要がない、ということであろう。もちろん、レースが近づけば調整に取り掛かるはずだ。
③水野望美……ペラ室にこもって調整。エンジン吊りなどで見る限り、昨日までより引き締まった顔つきのように見える。昨日まで緩んでいたというわけではないですよ。やはり大一番感が伝わってくるのだ。
④小野生奈……昨日もしていたキャブレター調整を今日も。調整を終えてモーターに取り付けると、そのまま水面へと向かっていった。整備の効果はあっただろうか。
⑤西橋奈未……小野の隣でキャブレター調整をしていた。その後はプロペラ調整も。あとは新兵仕事もこなしていて、なかなか忙しそう。
⑥川野芽唯……ペラ室にこもって調整。２Ｒは九州勢の出走がなかったけれども、エンジン吊りに出てきて寺田千恵陣営のヘルプをしていた。このレースは金田幸子も出ていたので、岡山勢が分散。さらに新田有理もいたので中国勢自体が手薄になっていたのだ。で、よく考えればテラッチは福岡出身。なるほど。
暑さも厭わず奮闘する女子選手たち。で、僕は「遠藤、守屋、倉持は足がいいんだなあ」と納得した次第です。（ＰＨＯＴＯ／中尾茂幸 池上一摩 ＴＥＸＴ／黒須田）
