BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

THEピット――荒れ水面!

●5R

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 3Rから安定板が装着され、6Rからはレース2周、展示1周となるほどの荒れ水面となった初日。強い追い風が吹き、モニター越しでもかなり波立っているのがわかる。
 というわけで、レースから戻ってきた選手たちは、その状況で走らねばならないことに、もう笑っちゃっている、という感じ。3番手を猛追したものの及ばずの4着に終わった地元の興津藍も、敗れた悔しさをあらわすより、この水面じゃあ致し方ないといったような苦笑いを浮かべるばかりだ。

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 3着に入った永井彪也はうまく乗りこなした印象で、菊地孝平らがどんなふうに乗ったのかを尋ねて、「なるほど、それは覚えておこう」とヒントを得た様子。永井といえば、東京支部。東京といえば、江戸川! そう、今日のような水面は江戸川では珍しいことではないから、江戸川での出走も多い永井は乗り慣れているのだ。

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 そう、1着も東京支部の濱野谷憲吾! 濱野谷も江戸川を走り慣れた一人だ。そうか、12Rは“江戸川”鉄兵を押さえるべきかもしれないな……。

●6R

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 そんな荒れ水面の中、現チャンピオンが早くも敗退してしまった。寺田祥はイン発進で、しかし1マークでキャビって失速。完走はしたものの、大敗に終わってしまった。どこかを打ったのか、顔をしかめてあがってきて、救護室へと向かっている。大きなケガでないことを祈るのみ。

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 その1マークは、仲谷颯仁が握り、守屋美穂が軽快にさらにその上を握っていったが、大きく流れて守屋は失速。そうこうしている間に、丸野一樹と上野真之介が突き抜けていった。丸ちゃんには悪いけどこれはかなりツイている展開で、丸野もあがってきたときにはむしろ苦笑いなのであった。

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 上野も両手を広げて「セーフ!」とおどけてみせ、そこに原田幸哉が抱き着いて、背中をポンポンと叩いた。1回戦を勝ち抜いただけでそれは大袈裟です(笑)。というくらい、やはりツイていた2着だったというわけだ。いやー、今日の水面を走る選手たちは本当に大変! ただでさえ特殊な勝ち上がりルールなのに、水面もかなり特殊になっている。みなさん、ケガには気を付けてください!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)