BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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からつグラチャンTOPICS 2日目

池田がVロード突入!

2日目の1着枠=①②③①①②①①②⑤①②
 なんと【1号艇6勝、2号艇4勝、他艇2勝】という結果は昨日とまったく一緒! 今日は菊地孝平が2号艇でイン逃げという変則パターンもあったが、ダッシュ勢で攻めきった選手はゼロ。極端に言うと「外からはなんにも来ないシリーズ」になりつつある(もちろん例外も発生するはずだが)。

 こうなると、V戦線の行方は「予選の1・2号艇でしっかり勝ちきり、3~6号艇でポイントをガッポリ稼いだ選手=準優・ファイナルの好枠選手が断然有利」という構図が生まれる。2日目を終えて、そのビクトリーロードの先頭に立ったのは池田浩二だ。
 まず、昨日の12Rドリーム戦は「5コースから内の毒島誠を叩ききってまくり差し一撃」という大技で12ポイントGET! 今日も今日とて、前半2Rは「2コースジカまくり~5コース佐藤翼のまくり差し突き抜け~2マークの悶絶ターンで逆転1着」という離れ業で2連勝。

 後半8Rは4カドから3連勝とはならなかったが、これまた道中での凄まじいスピードターンを連発して逆転の2着をもぎ取った。枠番と得点を並べると、こうなる。
【5号艇12点+2号艇10点+4号艇8点】=1号艇を残して節間10・00!!
 ゴルフに喩えるなら「8アンダーの首位」というレベル。これはもう、2日目にしてシリーズリーダー確率60%とお伝えしてもいいのではなかろうか。相棒の27号機も三島敬一郎『からつエン魔帳』の第五傑。本人は「(起こしから)重い重い」と泣きまくっているが、池田には「SGでは泣きが入るシリーズほど優勝に近づく」的な“伝説”も忘れてはならない(笑)。
 明日の池田は【7R3号艇・12R1号艇!!】の2回走(←4日目12Rに残すかと思ったが)。もちろん、ここも怒涛のピンピン連勝でクリアするようなら、4日目の6号艇を待つことなく「予選トップ確定」という可能性も低くはないだろう。

 そんな池田と同じく、枠番よりも良い成績で妖しく追走している選手がふたり。まずは暫定4位の菊地孝平が不気味にポイントを拡張している。初戦から並べると【6号艇3着・4号艇2着、2号艇1着】。私の勝手なゴルフスコア換算では「6アンダー」で池田とはわずかに2打差。2号艇の今日は、ピット離れでドカ遅れ⇒大回りで取り直しに行ったらインコース奪取⇒すんなりイン逃げ、という超ラッキーな10点増しでもあった。
「あまり良くない、実際の足は成績に見合ってないです」
 勝利者インタビューの菊地は驚くほど険しい表情だったが、この真顔こそが本気モードの証し。エンジンに活を入れ、キレッキレのスタート勘を神の領域まで高めれば、3月の周年記念に続くからつビッグ連続Vも夢ではない。明日の菊地は【10R1号艇】の一発勝負。池田のトップ独走に待ったをかける意味でも、絶対に負けられない1号艇と言えるだろう。

 もうひとり、あれよあれよと暫定3位まで浮上したのが、「浪速の遅れてきた大物」秦英悟だ。昨日も書いたが、2連対率31%のモーターとは思えないサプライズな超抜出足でオール2連対の快進撃。今日の3Rは「内2艇の大競りを横目に3コースごっつあん差し」という展開一本の1着ではあったが、運も実力のうち。これで今節は【5号艇2着・2号艇2着・3号艇1着】=「5アンダー」だ。明日の秦は【7R1号艇・11R4号艇】という勝負どころで、どこまで池田に肉薄できるか。3月・周年記念の予選も222212着のオール2連対でトップを奪った男の、リベンジ(準優6着)込み込みの快進撃を見守るとしよう。

 はてさて、その一方で選手&機力的に有力なV候補と見ていた選手たちが、絶体絶命の苦境に喘いでいる。代表は毒島誠。ドリーム戦は前出・池田の一太刀を浴びての惨敗。実戦の行き足はしっかりしていたから、2日目から巻き返し必至と見ていたのだが……今日の1Rは5コースまくり差しが入りかけて届かず大失速6着⇒後半7Rも3コースまくり差しが入りかけて届かず大失速5着!!?? どっちのレースもスリット足は強めだったから、ターン回り主体に出足系統の不備があったと見るべきか。まさかまさかの565着と這い回っている毒島の明日は【11R1号艇】。シリーズ初勝利から起死回生の予選突破なるか、ガチの勝負駆けに注目していただきたい。

 もうひとり、私が前検でイチ推し指名した松井繁も、残念ながら煮え切らないレースが続いている。昨日はコンマ32のドカ遅れなどで5着3着。今日の7Rも2コースからズブズブ後退(2マークで守田俊介と接触があったか)して大差の6着に敗れ去った。嗚呼、私の見立て違いと言われたらそれまでだが、特訓でも実戦でもスリット近辺の行き足は明らかにトップ級なのに……毒島同様、ターン回りなど出足系統に問題があるのか。それとも、選手とのマッチングが一息なのか。明日の王者は【3R1号艇・12R4号艇】の2回走。偶然だけど、明日は良くも悪くも気になる選手たちが1号艇で明暗を分けることになりそうだ。(photos/シギー中尾、text/畠山)