BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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浜名湖メモリアルTOPICS 初日

ワースト候補たちの苦闘

 今節の全体的なパワー評価は明日かあさってに特集するとして、初日の今日はかなーり厳しい足色に見えた“ワースト候補”を紹介しておきたい。それくらい、残念な低調パワーが多かったなぁ。時系列でどーぞ。

【2R】前本泰和=49号機

 まずは、実戦を観るまでもなく悪戦苦闘ぶりがひしひし伝わってきたのは前本49号機だ。今朝の選手紹介でも「足は厳しい」と泣いていた前本は、走る前から大手術を決断。黒須田ピット情報でも触れたが【電気一式・ピストン2・リング4・シリンダケース・ギャブレタ・クランクシャフト】の一大交換! 人体で言うなら心臓・肝臓・背骨あたりを移植した感じか。
 もちろん、これで一気に恢復すれば「苦労の甲斐があった、手術して良かった!」と安堵するところだが、2Rの展示タイムからブッチギリのワースト。いざ実戦では展開を突いて4着に粘り込んだものの、道中でキャビるわ滑るわ、お世辞にも中堅レベルには見えない足色だった。(⇒後半8Rにつづく)

【3R】篠崎元志=64号機

 嗚呼、兄貴の劣勢パワーもほとんど書く必要がないだろうか。25%の数字そのままに、6コースから見せ場はひとつもなし。それどころかターンマークごとに尻もちをついてズンズン置き去りにされ、最後はウルトラ大差の6着に敗れ去った。粘り強さが身上の元志をしてこの惨劇……劣勢パワーは大雑把に①素性が悪い、②回転が合わないの2種類に分類できるのだが、元志の負けっぷりはほぼ間違いなく前者の①。さらに言えば①+②の両方の可能性もあるだろう。(⇒後半10Rにつづく)
 あ、ワースト争いではないかも知れないが、このレースの③田村隆信63号機で道中でズルズル下がる劣勢パワーを見せており、現状は下位レベルと言わざるを得ない。

【4R】土屋智則=22号機

前検の足合わせで西山貴浩(=1R1号艇で4着に敗れたが、道中の追い上げを見る限りワースト云々とは無縁の足)にやられ、前検タイムもワーストだった土屋は実戦の前に【ギヤケース・キャリアボデー】を交換。前本に続く大手術を施したが、残念ながら効果なし。5コースから見せ場なくズルズル下がって5着に敗れた。昨日からそんな予感がしていたが、26%の素性そのままワースト候補の筆頭格だ。(⇒後半10Rにつづく)

【5R】萩原秀人=31号機

 こ、これはワースト候補ではないと思うのだが……3週間ほど前から期待がどんどん膨らんでいた31号機、今日のところは凡人レベルと言うほかない。その3週間前、岡本慎治とともにビックリするほど伸びていた直線足はどこへやら。まあ、ハギちゃんの性質上、そこまで伸びる必要はないのだが、3コースまくり差しが入りそうな好旋回からズルズル下がったレース足は期待外れの一語。挙げ句、2マークでバランスを崩して落水(責任)となったが、1周見るだけで劣勢パワーは明確だった。三島敬一郎鑑定「A?」の「?」が悪い方に出てしまったか。おそらく、回転が合いきればパワーアップするはずなので、明日もハギちゃん31号機の気配に目を光らせるつもりではある。

【8R】前本泰和ふたたび

 や、やはり、前半の大手術でも光が射さなかった前本は、次なる施術にチャレンジした。今度は【電気一式・キャブレタ・キャリアボデー】。勝手な推測では、電気とキャブは効果がなかったから元に戻し、新たにキャリアボデーを交換。さしずめ肺の移植で、ほぼほぼ人造人間ならぬ「人造エンジン49号」が誕生したわけだ。そして、結果は道中でズルズル下がって6着惨敗。まさに出口の見えないブラックホールに捕まった感があるが、ただし特訓から実戦からスリット近辺の行き足だけは水準レベルに上昇。明日以降「箸にも棒にも掛からないワースト」なんて馬鹿にしていると、スタート一撃でしっぺ返しを喰らう可能性はゼロではない。

【10R】篠崎元志&土屋智則ふたたび

 嗚呼、前半で見せ場もなく這い回った兄貴と土屋の直接対決。初日にして「ワーストパワー決定戦」などと謳うつもりはなく、それぞれ2・3号艇の好枠で一矢報いてほしかったのだが……おそらくペラ調整に重きを置いたであろう元志、前半の大手術に続いて【電気一式・ピストン2・リング4・シリンダケース】を交換した土屋ともどもスリットから迫力なく、4カドの磯部誠に伸びなり一気に叩かれてあっという間に最後方に置き去りにされた。

 この5着争いに競り勝ったのは元志で、土屋はその元志からターンマークごとにどんどん引き離されて大差のシンガリ6着。この結果を見るだに、今日の時点では「土屋22号がワースト級」とお伝えするしかない。前本49号には微かな光明が見え隠れしたから。

 一方、エンジン全開のトップ足候補は……前検の見立てどおり永井彪也66号機が今日イチだったと思うのだが、反論する方は少ないのではないかしらん。3コースのスリットから出て行くストレート足は、ちょっと他とは比較にならないモンスター級だった。

 もちろん三島イチ推しの守田俊介57号機も2走ともに非凡なスリット足を魅せていたが、後半11Rは5コースまくり差しが抜き差しならないポケットゾーンに迷い込んで6着大敗。彪也の極上パワーを踏まえれば、V戦線に大きく出遅れる6着と言いきっていいだろう。このあたりの詳しいパワー評価は明日にでもお伝えするつもりだが、故意か偶然か明日の4Rは【4号艇・守田×5号艇・永井】の直接対決が実現! もちろん「節イチ決定戦」と呼ぶのはせっかち過ぎるが、実に興味深いマッチアップ。でもって前本や土屋、元志にとっては羨ましい限りの贅沢な直接対決に見えるだろうなぁ。(photos/シギー中尾、text/畠山)