BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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鳴門wチャレカTOPICS 3日目

 明日からほぼほぼSG組の話題(勝負駆けや準優etc)に集中しそうなので、今日くらいはレディース組のTOPICに特化してみようか。

新幹線ひかる、伸び「SS」に!?

 まず、昨日までレディース組トップの高田ひかるが、さらに大きなお宝をGETした。それは、「異次元の伸び足」! 1Rの内3艇の展示タイムをご覧あれ。
①金田幸子  6.94
②長嶋万記   6.92
③高田ひかる 6.74!!
 この数字を見ているだけで卒倒レベル。ちなみに5号艇の鎌倉涼は7秒04だから、ひかるとはぴったりコンマ30差! これって簡単に言うと「150mで2艇身千切られますよ」というウルトラ大差だ。

 で、いざ本番。この数字のとおり、新幹線ひかる号は3カドのスリットから飛ぶように伸びた。伸びてまくって④守屋美穂のマーク差しを浴びたが、とにもかくにも伸び足は昨日までの5割増し! その分、出足が甘くなって2マークで⑤鎌倉涼にも出し抜かれたものの、伸びフェチの私は胸を張って「伸びSS」の称号を授けることに決めた。
 5Rのひかるは伸び控えめで手前に寄せた感があるが、それは2号艇での常套手段。【11R5号艇】の明日は伸び足MAX仕様で、イン選手=田口節子!を恐怖のどん底に陥れるだろう(笑)。

紀代子さまも覚醒!

 もう一丁、伸び足ネタをば。最近「チルトMAXアウトまくり」のスキルを身につけた堀之内紀代子さまが、やっと3日目の今日から隠していた牙をむき出しにした。紀代子さまがいつどこでこんな物騒なスキルを入手したのか。本人から聞いたわけではないが、おそらく蒲郡52号機との運命的な出逢いから、だと思っている。このモーター自体もかなり数奇な“人生”を歩んでいるので、その足跡を駆け足で辿ってみよう。

秘話/七夕生まれの激動モーター蒲郡52号機

☆今年の7月7日に産声をあげるや、いきなり徳増秀樹に取り上げられて節イチ級のストレート足で優勝!
☆次節もどんだけ伸びるか期待したらば、超イン屋・西田靖さんの手に渡って伸び足は衰退。
☆そこから3節はぼんやり平凡に暮らしていたが、9月半ばに127期のルーキー仲道大輔がチルト3度に跳ね上げて完全覚醒! 節間1勝ながらアウトから恐ろしいほど伸びていた。
☆次節の初日=9月25日、この危険なお宝をGETした堀之内紀代子さまが、チルト3度のまま怒涛のダッシュまくり2連勝(=これぞ運命の出逢い!)。翌日から紀代子さまは1号艇でも2号艇でもチルト3度×ダッシュ戦(ほぼアウト戦)を貫き通し、自身のレーススタイルを根底から変えてみせた(その後、他場でもチルトを跳ねてダッシュ戦を多用)。
☆さらに次節の初日、白神優が「だったら僕も!」と1号艇で6コース×チルト3度を敢行。残念ながらウマが合わず4着に敗れ、翌日からチルトを下げるとともに、異次元の伸び足も水準レベルに引き戻された。
☆それでも伸びフェチの私は「白神の次は誰かなぁ」と楽しみにしていたらば、今度は超イン屋・鈴木幸夫さんの元へと嫁いでいきました、とさ。ちゃんちゃん。

 わずか2カ月あまりの間に、ありえないほど波乱万丈な人生を送った52号機。その間、相性がぴったり合ったパートナーは紀代子さまだけだったようで、まさに彦星×織姫の如き運命的な出逢いと言いきっていいだろう。

 おっと、思いきり脱線してしまった。その後の紀代子さまの活躍は多くを語る必要もありませんな。チルトMAXでまくり圧勝が激増し、今やレディースオールスターでも多数の票を獲得するスター選手に変身! そして、今節も3日目の今日からチルト3度を解禁したわけだ(やっと超伸び型の調整が追いついたか)。今日は大外からまくりきれず4着に敗れたが、明日から怒涛のピンラッシュという事象もありえる。明日の紀代子さまは【9R2号艇】。好枠を捨ててダッシュ勝負、というパターンも想定しておきたい。
 そうそう、クイクラ最終議席争いのライバル落合直子も「石野さんのアドバイスで全部の足が良くなった!」とのことで、こちらの一騎討ちも実に楽しみなイベントになりそうだ。

穴女ミポリンの反撃

 SGオールスターでもトップ級の人気なのに、なぜか1着時には万舟決着が多い守屋美穂(←畠山の勝手な思い込み?)。今日も今日とてやってくれました! まず1Rは前出・新幹線ひかる号に乗っかってのズボ差し一撃。そのままモロ筋・人気サイドの④-③決着かと思いきや、2マークで⑤鎌倉が2着に飛び込んで10140円まで跳ね上がった。
 返す刀で後半11Rはインからしっかりガッチリ逃げきっての2連勝。今度こそガチガチの本命決着と決めつけていたらば、外枠で完全に人気の盲点だった⑥平山智加があれよあれよと2着に食い込み、3連単はこれまたあっと驚く108倍のピンマン決着となった。いや、マジでなんでか分からんけど、守屋が勝つときはこんな感じで配当が跳ね上がることが多いんですよ。知らない間に人気薄の選手を連れてくる、生粋の穴女・ミポリン……。

 それはともかく、昨日まで6・5着と煮え切らなかった守屋が、3日目にして1・1着と反撃の狼煙を打ち上げた。正直、今日はマーク差し&イン逃げだからして機力的な上積みは分かりにくいのだが、もちろんリズム的には急上昇と考えていいだろう。明日は【1R3号艇・9R6号艇】の2回走。このまま「アタマで万舟決着」の現象が続くのか、興味のある方は【ミポ-全-全】の舟券とともに見守ってくださいな(笑)。

 最後に、昨日のパワー評価から大なり小なり変化した選手が多数いたので、改めて更新しておきます。

賞金ランキング

1馬場貴也 B【出B・直B】現状は中堅ど真ん中
2山口 剛 B+【出B・直A】直線トップ級も出足甘い
3原田幸哉 B+【出B・直A】謎の大敗続きも合えば強力
4菊地孝平 欠場
5片岡雅裕 B↑【出B・直B】全体アップで戦える足に
6白井英治 欠場
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7池田浩二 B+【出A・直B】引き波超える馬力あり
8桐生順平 C【出C・直C】3着確保も冴えないパワー
9椎名 豊 C+【出C・直B】S一撃まくりも足は平凡
10毒島 誠 欠場
11遠藤エミ A↑【出A・直A】日に日に良化で上位級!
12磯部 誠 B+↑【出B・直A】課題の回り足がやや良化
13石野貴之 S↑【出S・行S】回転バッチリで節イチ足!
14羽野直也 C+【出C・直B】スピード対応も威張れない足
15瓜生正義 B+【出A↑・直B】セット交換で回り足が大幅↑
16上條暢嵩 C+【出B・直C】まったく平凡で直線は弱め
17丸野一樹 C↑【出C・直C】やや上向くも見せ場なく
18太田和美 C+【出C・行B↑】直線アップで戦えるレベル
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19中島孝平 C【出C・直C】見せ場なくこのままでは……
21稲田浩二 B↑【出B・直B】回り足アップで攻め強化
22井口佳典 B↑【出B・直B】やっと光明射したか!?
23関 浩哉 A【出A・直A↑】伸びアップで勝負できる足
25深谷知博 A【出A+・直B+】伸び型が強力な出足型に変身
26寺田 祥 B【出B・直B】やや直線アップも中堅まで
27松井 繁 A【出A・行A】全体強力で逆転GPあり得る
28篠崎仁志 C【出D・直B】出口からまったく進まず
29前田将太 A-【出B+・直A】かなり良いムードで一発注
30平本真之 B+【出B・直A↑】田村に競り勝つストレート
31篠崎元志 C+【出C・直B】セット交換で1着も足は一息
32赤岩善生 B【出B・行B】整備で行き足↑も中堅まで
33前本泰和 C+【出B・直C】ギヤ交換でやや出足↑も平凡
35田村隆信 A+【出S・行A】今日は追上利かず……?
37柳沢 一 C【出B・直D】時折ある伸びないパターン
38辻 栄蔵 C+【出C・直B】見どころ少ないレース足
39深川真二 C+【出C・直B↑】回転合わずターン回り劣勢
41河合佑樹 B【出B・直B】特徴ないが互角に戦える
43松田祐季 C+【出C・直B↓】伸びペラ調整で足落ちか

女子賞金ランキング

1遠藤エミ ⇒SG組の11位
2平高奈菜 C+【出C・直B】整備で直線アップも回り足×
3守屋美穂 C+【出C・直B】連勝も威張れるほどでは
4田口節子 A+【出A・行S】女子ナンバーワンの行き足
5平山智加 C+【出C・直B】直線アップも全体に劣勢
6香川素子 C+【出B・直C】逃げたが直線は明らかに劣勢
7高田ひかる A【出B・直SS】理想的な伸び足キターーッ!
8寺田千恵 C【出C・直C】逃げるも浜田の追撃にふらふら
9長嶋万記 A-【出A・直B+】女子では力強い上位レベル
10細川裕子 A+【回S・直A】後方のままだったが……
11中村桃佳 C+【出C・直B】ターン回りロスあり出足不安
12堀之内紀代子 A-【出B・伸A+↑】明日から脅威の伸び
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13落合直子 B↑【出B・直B】全部の足が良化
14日高逸子 B【出B・直B】出足アップで戦える
15渡邉優美 A-【出B・直A+】女子ではトップ級の直線足
16海野ゆかり B+【出A・直B】互角以上に戦えるレース足
17浜田亜理沙 B【出B・直B】寺田の追撃足に見どころ
18金田幸子 C【出C・直C】素性の良さがまったく見えず
20鎌倉 涼 B+【出A↑・直B】出足アップでV狙える?
22三浦永理 B+【出B・直A】女子組では強気で戦える足色
23宇野弥生 C【出C・直C】ギリ3着も万記より劣勢

※太字が機力または短評に変更あり。賞金ランクは今日の12R終了時

 とりわけ激変したのは遠藤、落合、堀之内、井口あたりか。逆に昨日までトップ級の見立てだった田村と細川は、今日は道中での追い上げがさっぱり利かず。評価は据え置きするが、ちょっと気になる大敗ではあった。(photos/シギー中尾、text/畠山)