BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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団体戦佳境!の最終日前半ピットから

 7Rは劇的だった。1マーク、中尾彩香が2コースジカまくりで先頭へ。前原大道が差して追走し、寺島美里が3番手を走った。この時点では、レディースにポイントが入るのは確実だった。1号艇の飯塚響はデビュー以来初の1号艇で洗礼を浴びた格好。中尾は飯塚が落としたのを見て躊躇なく握っており、好レースだったと言っていいだろう。

 ところが、前原が中尾を猛追。中尾もよく粘って、2周1マークでは追撃をしりぞけた格好だったのだが、2周2マークで流れ気味のターンになって、前原はこれを見逃さなかった。前原が逆転! 中尾は2番手となり、寺島は相変わらず3番手。飯塚は……あぁ、シンガリを走っている。レディースは8+6+1=15。ルーキーズは10+4+2=16。
 そうなのだ。前原は逆転で1着をもぎ取っただけでなく、一気に団体ポイントまで奪い取る荒業を成し遂げたのだ。こういうケース、これまでのこの大会であっただろうか……。

 エンジン吊りに向かう途上で、岡本翔太郎が「褒めてつかわす!」とテンションをあげる。実際、リフトから猛烈な拍手で、岡本は前原を迎えたのだった。

 それにしても、中尾はあまりにも悔しい敗戦。勝利を手放してしまったばかりか、レディースのポイントも奪われるという……。控室に戻る中尾は顔面蒼白で、今にも泣き出すかというくらいの悔しがり方をしていた。残念無念、でも1マークはお見事だったぞ! この悔しさを忘れず、強くなってくださいね!
 団体戦、盛り上がってまいりました。9Rまででルーキーズ28、レディース17。レディース、絶体絶命だが、もちろん逆転のチャンスはまだある! さあ、選抜戦、優勝戦、ポイント倍々ゾーンに突入!(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)