BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――爽やかな顔、苦々しい顔

 6R、服部幸男が3コースまくり快勝! まさに会心の一撃で、久々のSGで好発進を決めている。レース後は外回りの調整をしたあと、プロペラ調整に邁進。SG史上最年少優勝記録の保持者も、いまや50代。調整時にはシニアグラスを使用しているのだが、その姿もまたカッコいい! レースぶりも含めて、永遠のスーパースターなのだと改めて痺れる次第。

 2着は守屋美穂で、服部に叩かれるやすかさず外に換わって握り反撃。いわゆる換わり全速で2着に入っている。敗れたものの、見事なハンドル&レバーワークだった。ただし、レース後には本体を割っている。初戦逃げ切り、後半2着と悪くない初日だったはずだが、足的には不満ありということか。明日は外艇の前付けもある4号艇で、まさに試金石。早いうちに本体に喝を入れて、万全を目指す。

 7R、寺田祥が転覆してしまったが、この原因を作ったとして深谷知博が妨害失格。1走目にして賞典除外となってしまった。明日からは長い一節となる……。だが、レース後の深谷は本体整備。勝ち上がりはなくとも、全力でパワーアップをはかり、水面で戦うという姿勢であろう。その後はペラとも向き合っており、気落ちはあるかもしれないが、ファイティングポーズをとったままである。人気を落とすようなら、むしろ美味しいかも!?

 8Rのレース後にハッキリと悔しそうに顔を歪めたのは宮地元輝。1マークは4コースから差して展開を捉えたかとも見えたが、逃げた片岡雅裕には届かず。さらには道中で瓜生正義に競り込まれ、ついには2番手もこぼしてしまった。初日2着3着は悪くないスタートとはいえ、前半はインだったし(菅章哉が外に出たものだけど)、8Rは勝利も見えていただけに、すっきりと終われはしなかったようだ。2日目は6号艇。何を見せてくれるのかも含めて、どう反撃するかに注目したい。

 勝った片岡雅裕は、少々冷や汗ものだったようだ。山崎郡の2コースまくりに反発し、ふところを開けてしまう態勢。意表を突かれたのか、3コースの瓜生正義の差しが漏れ、宮地も舳先を掛けるまでにはいかなかったからよかったが、差されてもおかしくない1マークではあった。もしかして、足的にも厳しいか? レース後の片岡は息も荒く、少々疲れた表情を見せていたのだった。それでも初日勝利は幸先良し!

 9Rは2コースまくりが決まっている。定松勇樹だ。差して平山智加が舳先を掛けてきたものの、2マークで外マイ放って突き放す豪快な勝利。昨年のオールスターでは水神祭を果たしたものの、あの男が不在だったわけだが、今日は目の前で勝つことができたぞ。そう峰竜太の目の前で。峰は柔らかく微笑んで出迎え、定松はやけに神妙な表情なのだった。

 この展開で悔しいのはまず平山。差しが届いたかに見えたが、2マークでねじ伏せられてしまったのだから、いろいろな意味で無念がつのる。だから珍しく、歪めた表情を隠すことなく、ただただ悔恨が伝わるレース後だった。2着とはいえ、少しも喜んではいなかったのだ。

 まくられたイン篠崎元志も悔しさ爆発。定松は引き上げてくる元志を待って、頭を下げに向かっており、肩を並べて控室に向かうことに。元志は苦々しい顔になりながら、「あれは出てるね」と脱帽の態だったのである。スリットの時点でのぞかれていたとはいえ、やっぱりまくられると悔しい。多くの選手の心理とはそういうものである。

 あと、菅章哉も苦虫を噛み潰したような顔で戻ってきている。前半に続いてのチルト3度。しかし6コースから5コースさえも超えられず、この展開では大敗も致し方ない。結局今日は大敗を並べてしまったのだから、笑顔になどなれなくて当然だ。そんな菅に声を掛けていたのは桐生順平。なかなか珍しい組み合わせだと思うのだが、桐生の言葉が癒やしになっていればいいですね。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)