BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――フレッシュな準優

 整備室に川井萌、山口真喜子、武井莉里佳。その3人がいずれも準優組、しかも内枠と考えると、実にフレッシュなカードとなったセミファイナルである。川井は先の東海地区選に出場しているが、女子PGⅠは初登場。山口と武井はGⅠ自体が初出場である。並みいる先輩たちを相手に、準優好枠をもぎ取ったのは立派の一言。また、川井はすでに優先出場権を持っているが、山口はボーダー近辺、武井はボーダーよりけっこう下にいるという8月レディースチャンピオン戦線。そうした面々が参戦し、準優まで駆け上ってきたのは、選考方法が独特のスピードクイーンメモリアルならではであろう。

 整備室での作業は、川井はギヤケース調整。1号艇で登場ということで、緊張していないはずがないと思うが、レースへの準備は早くから怠りなく行なっている。地元の先輩たちも揃っているわけだから、その後押しも受けて戦うことができるはずだ。山口は本体を割っていた。登場するのは12Rで、1号艇は得点率トップの平高奈菜。この強豪相手に戦うには、もう一足も二足も欲しいというところか。攻撃力は若手女子屈指なだけに、この整備がハマれば注目度はさらに増す。

 武井は、ボートごと整備室に運び込んだのだが、大きな整備をしている様子はなかった。プラグを磨いたりしながら、整備士さんと何事か相談。そのあとはボートを整備室から出して着水準備をしていたので、試運転の手応え次第でまた整備士さんに相談し、何らかの整備着手する可能性はある。B級の若手選手としては相手はとにかく強大だが、怯むことなく戦う気構えと見た。

 その時点で、着水していた準優組は遠藤エミ、平山智加、實森美祐、田口節子。11R組が3人というのは偶然であろう。遠藤が早くから試運転とプロペラ調整を繰り返しているのは、ある意味でルーティン。最近はモーターに手応えがあると、調整を我慢することもあるわけだが、ということはまだまだ気にかかる部分があるということである。おそらく10R発売中、展示ピットにつけるギリギリまで調整が続くものと思われる。

 平山は昨日のレース後に本体を割っていたから、その成果を確認するための早い着水でもあるだろう。田口は序盤好成績も予選後半はやや尻すぼみの着獲りとなってしまっている。その原因を突き止め、解消していくために調整を進めていく。實森も田口と似たような航跡を辿る予選道中だったから、その流れを断ち切るために懸命にペラ、モーターとも向き合う一日となりそうだ。

 予選トップ通過の平高奈菜は、ボート回りの作業を入念に行なっていて、ただし水面に出ていくのはもう少し先になりそうな雰囲気。今日はもちろん、最注目の存在。だから次々と報道陣が平高のもとを訪れ、それに平高も朗らかに応えていた。プレッシャーのかかる局面だが、精神状態に問題はなさそうだ。

 さて、一般戦では2Rで神里琴音がGⅠ初勝利! 今節は他人の水神祭で飛び込みまくっているが、ついに自身の水神祭を迎えられることとなった。同期の武井が「琴音ちゃん!」と叫んで、ジャンプしながらハイタッチ。うーん、かわいい! 神里も笑顔満開である。

 そんな神里の勝利をことのほか喜んでいたのが川野芽唯。昨日の9Rのレース後を思えば、なかなか感動的な光景である。準優1号艇で登場する10Rに向けて、後輩から刺激をもらった部分もあったかも。もちろん、魚谷香織や小野生奈ら福岡勢も大喜び。神里が着替えに走ると、水神祭の算段をつけていたりした。本人がそこにいないのに(笑)。ちなみに、11R発売中に行なわれる模様。なるほど、川野の準優を待つということだ。川野も勝って、後輩の水神祭に花を添えたい。

 あと、岩崎芳美も嬉しそうに神里を祝福してました。岩崎は11Rに出走だから、むむむ、水神祭皆勤賞は途切れるのか……(笑)。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)