
8Rを終えて、西山貴浩が本体を割った。4着4着2着で、ドリームは点増しだから得点率は6点をやや超える。悪くない前半だが、悪くないでは終わらせられない。予選も半分終わって、残り半分に向けて活を入れる。陸の上でもしっかり戦っている西山貴浩。そのかたわらに整備士さんが一人寄り添った。西山から求められればアドバイスをしたり、部品交換を承認したりする役割である。

その少し前、平高奈菜が整備をしていた。平高は初日がゴンロクなだけに、もう後がない立場。地元SGで当然、このまま終わるわけにはいかないわけである。その平高には整備士さんが3人ほど寄り添った。やはり地元のトップレディースだけに、整備士さんたちもおおいに気がかりなのだろう。

平高が整備を終えると、中村日向も本体を割り始めた。8R6着で、初日からゴンロクと這ってしまっている状況。予選はあと3走。厳しい状況ではあるが、巻き返しはまだまだ可能。今のところ1号艇が回ってこない立場だから(6号艇もなし)、なおさら機力を上向かせる必要がありそうだ。そんな中村には整備士さんが4人、寄り添っていた。いや、西山がないがしろにされてるってわけじゃありません(笑)。地元期待のニュースターであり、整備士さんたちにとってはかわいい弟分的なところもあるだろう。また西山とのキャリアの差を考えれば、どんな整備をしようとしているのか、おおいに気がかりになるのは必定。情の部分で、中村を見守ってしまうのは致し方ないだろう。

地元戦というのは、こういう部分でもアドバンテージがある。顔見知りの整備士さんだから、相談もしやすいだろう。走った回数が多い分、選手自身も調整の方向性を知っている。そうしたうえでの整備士さんのアドバイスは心強いわけである。もちろん、水面に慣れているという面でも遠征勢より分がある。9R、片岡雅裕が逃げ切り。初戦6着を昨日の後半の2コース差しでの1着で巻き返し、さらに連勝で波に乗った。片岡はセット交換を行なっているが、それもまた地元で調整の勘所を掴んでいる部分があるわけだし、レースでも握りどころ切りどころを心得ていることで、まさに地の利を生かしているというわけである。

などと言ってはみたものの、SGクラスはそうした有利不利などものともしないからこそ、SGクラスでいるわけである。9Rで池田浩二が2着。池田もまたゴンロクスタートで、ここはやや巻き返す一戦となったわけだが、這いまくる前にしっかりポイントアップはさすがの一語。前検日のドリーム会見で、SG初制覇が丸亀(03年グラチャン)だったことを問われ、「あれはデイの時だから」と参考にはならないとしていた。まあ、ナイターになってからもSGを獲ってもいるわけだが(09年メモリアル)、そうした我々が記事や見出しにしやすいことに惑わされず、しっかり自分の調整を施し、レースに臨む。その繰り返しが池田を巨大な存在にしているし、こうして巻き返しの場面を作り出しているわけである。

まあ、そんな理屈っぽく語る必要もないか(笑)。10Rで篠崎元志が逃げ切り。スタート展示では石野貴之にインを奪われており、冷や汗ものの逃げ切りという面もあっただろうが、本番は特に危なげなく勝利。そして、ピットに上がってきた元志は、いやあ、イケメン。40間近にして、変わらずカッコいいのである。篠崎と丸亀といえば、13年メモリアル優勝戦でFという忌まわしい記憶のある水面でもある。12年も前の話ではあるが、元志レベルではもう、そんなトラウマみたいなものはとっくに消えているわけである(優勝戦で同じ枠番になればわからないけど)。地の利だなんだと我々は言いたくなるが、SGでは我々のネタ造りみたいなもんかもしれないですね。もちろん地元選手の気合は間違いなく他より強くはなっているはずだけど。
なんか筆が滑っている気がするが、平高や中村を温かく見守る整備士さんを見たら、いろんなことを考えてしまった次第でした。

さて、初日2Rで6コースからまくり差しを決めた菅章哉。後半8Rはスリットから出ていかずに6着大敗で、あまり伸びていないようにも見えていた。しかし菅に言わせれば「守田さんが伸びていたんだと思います」とのこと。菅自身が伸びていても、他の選手も伸びを仕上げていれば相対的に威力は落ちる。特にひとつ隣のコース(昨日の守田がまさに5コース)を超えられるかどうかがカギとなり、その相手が伸びるかどうかは菅にはどうしようもできないことなのである。だから菅はそういうリスクも背負いながら、ひたすら自身の伸びを追求し、レースでは質のいいスタートを心がけるのみ。このスタイルはそうした真っすぐで男っぽい戦いでもあるのですね。

10Rを見ると、たしかに守田の気配はなかなか良さそう。レース後も、峰竜太に競り負けて3着でやや納得いかない様子もあったものの、それなりの手応えを感じているようではあった。ここまでオール3連対と上々の成績で、明日はさらに上積みを目指す一日になるだろう。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)