
オープニングは昨日誕生日の高田ひかる! 1マークで倉持莉々を牽制した分、勝浦真帆に差し込まれたが、2マーク全速で勝浦と山川美由紀に並びかけて、直線足で両者振り切りの先頭! 決まり手は抜きだが、しっかりとねじ伏せての勝利で、一日遅れのバースデーを自らの手で祝福する格好となった。
三重支部からは単騎参戦なので、出迎えたのは地元の長嶋万記。長嶋が笑顔で声を掛けると、高田は弾けるような笑顔を見せていた。幸先のいいシリーズ初戦、幸先のいい31歳初戦! 今日は1号艇1回乗りで、外枠が回る明日以降も楽しみだ。

一方、浮かない顔になったのは倉持莉々だ。こちらは久々のGⅠで、その初戦。3周1マークで2番手先マイを仕掛けて勝浦と接触。弾き飛ばすような格好となって、3番手には浮上したものの、不良航法となってしまった。おそらく減点を自覚してのレース後だったのだろう、番手を上げたとはいっても心は曇る。リフトに上がると真っ先に勝浦のもとに向かい、頭を下げた倉持。エンジン吊りが終わると、岡山勢と話し込んでいた勝浦のもとにもう一度歩み寄って、再度頭を下げている。接触はもちろん本意ではない。接触での逆転ももちろん同様だ。それだけに、あの3周1マークには悔いしか残らないだろう。

勝浦はもちろん、倉持の謝罪に対して首を振って、気にしていない意を表している。勝浦にしても、山川との競りに意識が向いていて倉持の航跡を確認していなかっただろうから、番手を下げたことを決して相手だけのせいにはしていないわけだ。また、1周バックでは1着の目もあったから、なぜ獲り切れなかったかという思いもあったかもしれない。納得できていない部分はあろうとも、切り替えて次のレースに目を向けようとしているということだろう。残念な結果にはなってしまったが、振り返ってばかりはいられない。見えていた水神祭、次こそは!

2Rは寺田千恵が1着。前付けを入れて3コースに入った細川裕子が攻めようとしたところを、インの藤原菜希が握り返して先マイ。これでふところが開いたところを、寺田が確かな足取りで差し抜けた。百戦錬磨の技!
ピットに上がってくると、ヘルメットの奥の目がもう笑っている。会心だった証しだ。エンジン吊りでは、片岡恵里に笑顔でペコペコ。アドバイスでももらったんでしょうかね。とにかく、ゴキゲンテラッチ! オープニングセレモニーでは暑いのが苦手と言っていたけど、暑さなどまったく忘れる瞬間だったことだろう。写真の表情からゴキゲンっぷりが伝わりますよね?

藤原にとっては悔しい敗戦。ヘルメットをとると顔は真っ赤で、もちろん酷暑での戦いを物語るものではありつつ、また痛恨ぶりをあらわしていたのも明らかであった。エンジン吊りの間も、何かを考えこんでいるのか、あるいはレースのシーンが脳裏によみがえっているのか、一点を見つめて動かない場面があった。細川を制しての先マイは間違った一手ではなかったはずなので、ターンなのか、足色なのか、そのあたりに思いを巡らすということもあったかもしれない。
というわけで、いきなり勝敗の明暗がくっきりの浜名湖ピット。初日の序盤から実際の気温以上にホットな空気が漂っているぞ。

初日ということで、多くの選手が調整や試運転に慌ただしく動いている。ドリーム組では浜田亜理沙が早々と試運転を始めており、また遠藤エミも2R発売中にはボートを下ろしている。守屋美穂も着水の準備をしていたので、早めの動き出しとなりそうだ。

そんななかで、刑部亜里紗が本体整備。6Rに登場なので時間がたっぷりあるというわけではないが、地元での大一番、初戦から気になる点は解消して臨みたい。それを見守る整備士さんも、地元期待の若手の奮闘をおおいに気に掛けているようだった。静岡支部は長嶋と2人きりの参戦。それだけに、関係者の方たちも2人にかける期待や、また思い入れも大きい。そうした思いを感じながらの整備となっていたはずで、それは刑部のメンタルを高める調整にもなっていただろう。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)