BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット――勝負駆けスマイル

 1R、倉持莉々が逃げ切り。初日に不良航法による減点があったものの、しっかり着をまとめてきた倉持は、勝負駆けを残しての4日目である。2着2本が必要という条件で、まずは1走目を快勝! 回ってからの足もかなり良さそうで、後半はかなり期待がもてそうである。ピットに上がるなり、ニコッと笑顔を仲間たちに向けて、快勝ぶりを喜ぶ倉持。東京支部勢は拍手で倉持を迎えており、みな柔らかな表情になってもいた。東京勢はやはり勝負駆けを戦う選手も少なくないから、いい景気づけになったことだろう。

 倉持と同じ条件の勝負駆けだった浜田亜理沙は4着。予選突破がかなり厳しい状況になってしまった。道中の足も一息に見えており、しかも後半は6号艇。ボーダーが下がるにしてもどうか、という様相ではある。しかし浜田は諦めてはいない。装備をほどくと速攻でピットに戻り、即座にボートを整備室に運び込んだ。本体整備だ。大外枠であっても全力投球、そんな姿勢がうかがえる。後半の出番は8R。懸命な調整で臨むことになりそうだ。

 魚谷香織は2着。こちらは連勝条件だから、やはり厳しい状況ではある。ただ、後半は1号艇。逃げ切っておけば、ボーダーが下がった場合、滑り込める可能性はあるわけだ。そのあたりを意識しているかどうかはともかく、上がってきたときの表情は引き締まっていた。9R1号艇、気持ちを切らすことなく全力で臨むことだろう。

 2R、4着が欲しかった櫻本あゆみがまさかの6着大敗。3日目終了時点の13位から25位へと順位を下げてしまっている。これはさすがに痛恨。このレースには同支部の土屋千明も参戦していたわけだが、レース後に今井裕梨が寄り添ったのはやはり櫻本だった。土屋も痛い5着大敗ではあるが、後半に望みはつながっている。ボーダーが大幅に下がらなければ厳しい状況に追い込まれてしまった櫻本に心を寄せるのは当然だろう。今井もまた、櫻本の気持ちを受け取ったか険しい表情。勝負駆けは時に残酷な光景を作り出す……。

 2走で5点が必要だった平山智加は追い上げての3着。これで後半は無事故完走で準優当確だ。他選手の状況次第では好枠も期待できる位置につけている。6号艇を3着でクリアしたのも大きい。というわけで、表情は実にスッキリ! 足的な感触も、不利枠を克服したことも、道中きっちり追い上げたことも、すべてが納得のレースだっただろう。いい勢いで後半に臨めそうだ。

 この2R、勝ったのは今井美亜だ。2日目の転覆もあり(不良航法つきで減点15)、準優進出は絶望ではあるが、それでも勝利はやはり嬉しい。爽快な表情を見せていて、明日からの奮闘にも期待できそうな雰囲気である。やはり選手にとっては勝利こそがメンタルを癒やすサプリメント。予選突破はかなわなくとも、1着は選手の表情を明るくするものなのである。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)