BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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意外と静かな初日……前半ピットから

 ピットに入ったのは1R展示中。踏み入って、少し驚いた。装着場に選手の姿が皆無、なのだ。なるほど、初日だからみな慌ただしいのが定番。あちこちで忙しく動き回っているのだろう。ペラ室を覗き込む。あら? 西村歩のみ、である。満員御礼かと思いきや、で少々拍子抜け。ということは、みな試運転か、と思い水面へ向かうと、ちょうど3R組のスタート練習が始まった。試運転用の係留所は、というと、これが意外やまばら。ボートは数多く係留されているが、選手の姿はほとんど見かけないのである。

 もしかして本体整備か!? と整備室に向かうと、これがまたがらーんとしている。手前のテーブルで富樫麗加がゲージ擦りをしているのみであった。というわけで、ピットは全体的に静寂に包まれている、といった感じ。初日としてはかなり異例の光景と言える。まあ、今日も寒いしねえ。みな控室でゆっくりしているのだろうか。
 ひとつ考えられるのは、今日はオープニングセレモニー後にスタート特訓が8本ほど行なわれていることだ。これは昨日の前検で行なえなかった分の代替のようなもので、これもかなり異例のこと。朝特訓はおおむね3本までということが多く、1Rと2Rの出走選手が行ない、3R以降の出走選手はレース間に特訓を行なうことになるものだ。こんなに全員が特訓を行なうことはまずないから、その後に控室に戻った選手が多かったのではないかと推察される。やはり昨日はレアケースだったわけである。

 というわけで、1R終了後からは比較的動きは活発になっていった。1Rを走った選手が後半に向けて準備を始めたこともあるし(全員が2回乗り)、このあとにレースを控えている選手たちが作業を本格化させたと言ってもいいだろう。プロペラ室もぐっと人の姿が増え、試運転に向かうため係留所を降りていく選手、また作業を一区切りさせて係留所からあがってくる選手も見かけるようになった。今日も安定板装着で、気温は低く風は強め、係留所の作業は大変ですよね。刑部亜里紗が手をすりすりと擦り合わせていたけれども、そりゃそうでしょう。水際の作業では手が凍えちゃいますから。

 そうこうしているうちに、先ほど富樫がゲージ擦りをしていた場所で、三浦永理が同じようにゲージ擦りを始めていた。ドリーム1号艇の三浦は、昨日のインタビューで好感触を口にしていた。乗りやすいそうだ。昨日のあの水面で、である。まずはそのゲージをしっかり取って、今後の調整に結びつけようということだろうか。出番は7Rだが、それまでにペラ調整や本体整備などパワーアップにつながる作業の必要性は感じていないのだとするなら、それは明らかにポジティブな要素である。ドリーム戦を占う意味でも7Rの三浦には注目する必要がありそうだ。

 さて、1Rは黒澤めぐみがツケマイ一閃で快勝。今年のクイーンズクライマックスシリーズはマンシュウで開幕! 好タイミングで握り込んでいったレバーワーク、ハンドルワークはお見事。レース後はもちろん東京支部勢が出迎え、平田さやからと爽快な表情で話し合うのだった。

 一方、明らかに深刻な表情だったのが今井裕梨。黒澤に対してはのぞいていた隊形だったのに、先攻めを許し、しかもシンガリ大敗。敗れた悔しさもそうだし、機力的にも大きな不安が残っただろう。ということで、着替えを終えると速攻でボートを整備室に運び込んでいる。後半10Rは1号艇。何としてもここで巻き返したいところである。時間はあまり余裕なしの状況でも、本体に手を入れるしかないと考えただろう。全力でパワーアップをはかって後半に臨む。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田)