シン・水の神

12R決勝戦
①末永和也(佐賀)14
②瓜生正義(福岡)20
③茅原悠紀(岡山)17
④新田雄史(三重)14
⑤白井英治(山口)14
⑥池田浩二(愛知)15
末永が勝った。
26歳。何度も何度も当欄で書いたが、この若者のインモンキーはえげつない。瓜生58号の行き足も茅原25号の3カド奇襲も新田8号のスーパー出足も、なんのかもを寄せつけず、凄まじい光速旋回で7代目のチャンピオンベルトと来年のからつクラシックの切符を鷲づかみにした。つまりは、一撃必殺のウルトラハードパンチ。

「最近、ツキがあるんで……」
昨日、スーパーアミダマシーンからとっておきの白プレートを授かった直後、満面の笑みでこう答えたとか。確かに、今節はツキの要素がでかい大会だし、抽選で1号艇をGETしたのが最大の勝因だと思っている。凄まじい猛者が揃ったこの決勝戦で、今節の末永43号機の中堅上位レベルでは、1号艇以外で勝ちきるのはかなり難しかっただろう。

だがしかし。最大の勝因は「ツキ」、と決めつけられない産物もあるのだな。勝ちタイムの1分46秒5! 推進力が劣化する安定板を装着し、風がころころ変わる怪しげな水面で、この26歳は節間レコードを叩き出した。46秒台で走破したレーサーは他に3人(山口剛、毒島誠、茅原)いるが、すべて安定板のない初日の記録なのだ。

モンスター覚醒の予感。
ダービーを獲ったあたりからの勢いもガバすぎる。とこなめ周年記念を4カドまくりでぶっこ抜き、地元からつの正月開催を3コースからぶっ差し、下関ミッドナイトをインからブッチギリ、そして今日もインから異次元のスピードで一人旅。今年に入って3シリーズ3Vの成績を、「ツキ」で片づけるファンは誰一人いないだろう。

ベタ褒めついでに言うなら、「直近1年のイン1着率90%前後」というのもガバイ。数字ではピンときにくいので、去年1月からのインコース着順を列挙してみたい。
――1111①11111111①1111131111①111111211111111①231311111①111511111①11①(←今日)
※①は優勝
着外は1回のみ。他の取りこぼしも2着が2回、3着が3回あるだけで、「なるほど90%って凄いなぁ」と再認識される方も多いだろう。メンタルの強さも要求されるイン戦でのこの成績は、まさにモンスター覚醒の兆しと思っていいのではなかろうか。

うーーーーん、褒めすぎたか!?(笑)
すでにダービーを獲った男をベタベタ褒めても響きは薄いわな。この流れで我々が次に目を向けるべきは、佐賀団子兄弟の末っ子だろう。常住蓮、25歳。末永先輩がダービーを獲った頃、常住は鳴門~下関の“裏開催”を転戦していた。今節は、同じ舞台で生身の長兄の背中を拝み続けた。

大舞台の4日間で何を学んだか、決勝戦の末永の背中を見て何を思ったか。
それらの学びや思いが深ければ深いほど、定松~末永~常住のSG駅伝の可能性が高まるだろう。あ、たしかダービーでも同じようなことを書いた気が……w
はい、今日のところはここまで。でもって、最後の一文は11R終了後に予定稿として書き終えている。これだ。
――モンスター井上級の守屋57号機を、決勝戦で観たかったーーー!!
(photos/シギー中尾、text/畠山)
