BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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芦屋チャレカTOPICS 2日目

賞金ランキング

 

1山崎智也……★

2篠崎元志……★

3桐生順平……☆

4毒島 誠……☆

5守田俊介……☆

6石野貴之……☆

 ――

7峰 竜太……☆

8太田和美……☆

9松井 繁……☆

10田中信一郎……☆

11池田浩二……☆

12坪井康晴……☆

13中島孝平……☆

14辻 栄蔵……☆

15今垣光太郎……☆

16茅原悠紀 4923=賞典除外

17原田幸哉 4902

18平本真之 4704

 ――

19笠原 亮 4634

20瓜生正義 4614

21池永 太 4526

23中野次郎 4508

24丸岡正典 4436

25深川真二 4388

28濱野谷憲吾4275

29菊地孝平 4241

30下條雄太郎4200

31吉田拡郎 4193

32新田雄史 4175

35市橋卓士 3973

37中澤和志 3959

38赤岩善生 3945

39岡崎恭裕 3773

 

※★6位以内当確、☆18位以内当確

 

嗚呼、またしても……

 

 また茅原悠紀について、書かねばならない。今日は、哀しいお話を。前半3Rは4カドから豪快にまくりに行ったところ、インの下條雄太郎に張り飛ばされて6着惨敗。まくり差しなら圧勝の展開だったが、強気のアタックが裏目に出てしまった。まあ、この6着はいい。今節の茅原53号機なら、いくらでも巻き返せる範疇だ。

 

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 後半の8Rが最悪だった。1マークで差しハンドルを入れた瞬間、振り込んで転覆。その直後に深川真二の艇が乗り上げ、さらなる転覆を引き起こした。誰の目にも、明らかにそれとわかる妨害失格。あっという間に賞典除外である。ちなみに私は②茅原-⑤深川の1点勝負。昨日の守田俊介、今村豊といい今日の茅原といい、思いっきり持ち上げた選手が悲惨な目に遭っているな。私が今節のヘル野郎なのか? それはともかく、ヤングダービー~ダービー~今節と、茅原は予選で大きなアクシデントに見舞われ(見舞い?)続けている。ランボルギーニを乗り回す前に、マジでお祓いに行ったほうがいいと思うぞ。

 

 

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 で、気になるのは茅原の賞金だ。賞典除外になった以上、大きな上積みは期待できない。現状の16位より上位になる可能性が消滅し、下からぐいぐい突き上げられたら大ピンチという境遇に立たされた。たとえば原田幸哉が予選を突破し、平本・笠原・瓜生・池永のうち2人が優出、というレベルでほぼほぼアウト。24位の丸岡以下の誰かが準Vなんてことになったら、さらに背筋が凍りつく。体感温度として、18位残留率は65%程度だと思うのだがどうだろう。まあ、こうなった以上、茅原がGP連覇に向けてやるべきことはひとつ。1円でも多くの賞金を積み重ねて、下からの猛攻に耐え忍ぶしかない。不幸中の幸いは「事故後、ピンピンしている」(黒須田談)とのことで、即日帰郷になるほどの惨事にならなくてよかった。歯を喰いしばって、ピンラッシュを目指してもらいたい。

 

瓜池の逆襲

 

 例年、当たり前のように賞金TOP6に名を連ねてきた“瓜池”だが、今年はかなり苦戦を強いられいる。池田浩二はモーター抽選運にも恵まれず、制覇した記念はゼロ。それでいて賞金ランク11位にいるのは、むしろ驚くべき底力と呼ぶべきか。一方の瓜生正義は唐津と多摩川の周年記念を制したのに、賞金の上積みがおぼつかない。現時点での20位は、実に不本意な成績と言えるだろう。もちろん、グランプリへメイチの勝負駆けである。

 

 

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 そんな“瓜池”に、今節はやっと名誉挽回のチャンスが巡ってきた。2日目を終えて瓜生が3位、池田が4位。単に成績がいいだけでなく、両者とも足回りがしっかりしているところが心強い。勝負駆けの瓜生に関しては、優出まで持ち込めばグランプリ入りがグッと近づく。とは言え、逆に優出を逃せば赤に近い黄信号が点るだけに、5日目までまったく予断を許さぬ勝負駆けが続くことになる。地元水面の利と不退転の決意で、この逆境を乗り越えてもらいたい。

 

 

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 池田は準V以下ならTOP6に届かないが、ドカンと優勝してしまえばいきなりゴボー抜きの賞金ランク2位という可能性もある。今節の気配を見る限り、「最後の最後に、やっぱり池田が来たか~」ってな事態が起こっても不思議じゃないぞ。

 

 

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 さてさて、その瓜池を抑えてガッチリ予選トップを守っているのが峰竜太だ。蒲郡メモリアルも予選トップだったし、もはやこのポジションは「定位置」と呼んでもいいな。ターンは速いわ、ペラも含めてエンジン出しは巧いわ、全レーサーの中で「もっとも死角の少ない男」だと思う。今日現在、賞金ランク6位の守田俊介との差は、150万円弱。ソコソコ離れた金額ではあるが、峰に狙ってもらいたいのはソコじゃないな。このままトップを守りきって優勝すれば智也に次ぐ2位確定。むしろソッチの方が現実的な気がしてならない。

 

 

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 でもって、エース49号機で“這う王”と化している俊介は、明日からグングン巻き返してくれるだろう。智也にまくられて5着に敗れたが、道中での追い上げのド迫力は「節イチ」ムードを漂わせていた。最後に吉田拡郎のツケマイに屈したのはいただけないが、間違いなく超抜パワーだ。「なんだよ、評判倒れもいいとこだな」と多くのファンが馬鹿にするようなら、舟券的にも絶好の狙い目になるとお伝えしておこう。

       ★

 

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 女子チャレカは、今日もパワーについて簡潔に記しておく。ほとんど誰もが気付いていると思うが、女子トップは寺田千恵で、その次が平高奈菜だ。今日の11R、テラッチのイン戦はちょいと苦戦を強いられた。やや流れた1マーク、2艇にズボズボ差されたように見えたが、そこからがパワー差。テラッチだけがシュッと伸びて、敵の舳先をギリギリ退けた。どんぐりシリーズだけに、あの伸び足があるのは心強い限りだな。ただし、男子も含めた場合のテラッチ32号機の見立てはB+(中堅上位)程度。ほとんどの女子がC~Dの中では目立つものの、「いざスリット同体の外コースから一撃で突き抜けるか」と言えばそこまでの底力はないと思う。つまり、あくまでも女子は混戦ムードであり、いつでも穴が飛び出すと思ったほうがいいだろう。

 

 

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で、回り足も含めて全部の足がちょっとちょっといいのが平高23号機だな。回り足に関しては、テラッチより上かもしれない。やや乗りづらいのか、1マークや道中でのターンミスが何度かあったのが気になるが、そのへんがシックリくればさらに良化するだろう。それでやっとB+くらいかなあ(笑)。(photos/シギー中尾、text/畠山)