SGチャレカ=GP勝負駆けという観点から、前半戦の最大のトピックは「18位・守田俊介が準優赤信号」だろう。2R2コースの俊介はインからやや凹んだ前本泰和を絞め込みに行ったが、伸び返しを喰って頓挫。接触してから艇を開いての差しは迫力がなく、同支部・丸野一樹のシャープなまくり差しを浴びて万事休した。6着敗退で事実上の赤信号(ボーダーが5・00まで下がれば別だが……)が点り、それは同時にGPへの「風前の灯」をも意味する。
とは言え、19位の池田浩二とはまだ130万円ほどの差があり、最終日まで「後ろからは何にも来ない」的な展開になればGP残留の目も残されている。このレースで5着大敗した池田は、11R4号艇でメイチ①着条件の超タイトな勝負駆け。もちろん、このチャレンジに失敗すれば俊介にとって有利な状況となるが、さらに賞金下位には上野真之介(11R⑤着条件)、原田幸哉(7R④着条件)、桐生順平(2走⑤⑥着条件)、馬場貴也(11R③条件)、丸野一樹(すでに当確)、稲田浩二(11R逃げきれば予選トップ)、久田敏之(昨日で当確)などの強豪が控え、それらの矢の嵐を潜り抜けるのは至難の業だろう。もっともリアルな逆転例としては、今節は足もリズムもいい暫定3位の桐生が優出完走するだけで軽々と俊介を飛び越える。体感的にその可能性は50%くらいか(今後の2走で変動)。
続く3Rでは、賞金17位の前本泰和と3万円前後の差で競い合っている西山貴浩が微妙な4着入線。それでもバック最後方あたりから松井繁を競り落として今節の引導(後半を待たずにほぼアウト)を渡すなど、価値ある4着でもあった。後半7R1号艇でキッチリ逃げきれば準優当確。
4Rは地元・平和島GPへ、大逆転の滑り込みを狙う村田修次が4カドから豪快なフルスロットル! ⑤湯川浩司、⑥吉川昭男の前付けを招き入れての「関東ガマシ」がものの見事に決まった。今節、4コースから外でのまくり決着はこれが初めてだ。この爆勝で暫定5位までジャンプアップしたムラッシュ。相棒の74号機は2日目にトップ評価を授けた抜群気配でもあり、平和島GP参戦が具体性を帯びてきた。
レース結果は村田がきれいにまくって外から磯部~上野がワラワラ連動しての456コース決着。惜しかったのは準優へ①①勝負の磯部で、今日もまたマーク差しが突き刺さった!?と思った瞬間に舳先が真上付近まで浮き上がってしまった。あれは、なんでなんだろう(←もちろん私の舟券は意地のアタマ決め撃ち)。この2着でGPへの道がほぼ閉ざされた磯部16号。後半戦からは、私の舟券のために奮闘してもらいたい(笑)
このレースで村田の強襲を浴びて4着に敗れた賞金6位の深谷知博は、節間5・17で暫定20位に下落。このまま予選落ちとするなら、GPトライアル2nd争いは8Rの寺田祥が④着あたりで俄然有利な立場となる。
前半最後の6Rは大波乱! メイチ①着勝負の⑤前本がピット離れで遅れつつオラオラの前付けで4コース奪取。1235/46の隊形から予選トップを狙う5カドの毒島誠が強烈な絞めまくりを敢行し、これをマークした地元の平本真之がスパーーーンと艇団を突き抜けた。このミラクル1着で暫定3位に浮上だした。2着には前本がまくられながらもしぶとく粘り込んだが、5・17=暫定19位で予選を終えた。この点数での準優入りはやや難しいか。
さあ、賞金ランク18位・俊介の停滞(予選落ち)がほぼ決まり、下克上ムードが一気に高まった後半戦。前半の着順を踏まえつつ、7・8Rの勝負駆け状況と見どころを記しておこう。
7R
①西山貴浩=②(賞金16位)
②原田幸哉=④(賞金21位)
③桐生順平=④⑥(賞金24位)
④守田俊介=×(賞金18位)
⑤石渡鉄兵=③(賞金44位)
⑥篠崎元志=×(賞金34位)
当面の敵の賞金17位の前本が次点で予選を終えただけに、①西山にとっては引導を渡す絶好のチャンス。ここを逃げきればGP当確ランプに大きく前進する(最終的に前本の順位が重要)。予選4位に付ける④桐生はここも上位着でトップ3に返り咲き、11R5号艇に弾みをつけたい。
8R
①湯川浩司=×(賞金23位)
②寺田 祥=④(賞金5位)
③杉山正樹=②(賞金38位)
④上平真二=③(賞金28位)
⑤前田将太=×(賞金35位)
⑥丸野一樹=当確(賞金27位)
4Rで①深谷が4着=予選20位と足踏みしただけに、寺ショーはここを3着以内で乗り切って準優当確ランプを灯したい。地元の杉山も相棒の62号機パワーを生かし、平本に続いて準優に食い込みたい一戦だ。(photos/チャーリー池上、text/畠山)