BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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痛恨あり……5日目団体戦前半ピットから

 倉持莉々が1Rで勇み足。団体戦は違反があればポイントは相手方に渡ることになる。フライングも同様。差して先頭に立つ勢いだった倉持だが、Fコールがあった段階で団体ポイントはルーキーズのものとなった。多重的に痛恨である。
 真っ先にピットに戻ってくることになった倉持はやはり憔悴した様子。今節は初戦で転覆し、足的にも劣勢模様で、苦労してきた。そしてついには勇み足。厳しい一節となってしまった。それだけに、さらに気持ちが落ち込む。

 結果的に勝利を掴んだ金田幸子も、倉持が詫びに来ると哀しそうな顔になって、慰めの言葉を掛けた。あまり喜べる勝利でないのはたしかで、金田陣営もはしゃぐ様子はかけらもない。その後も多くの選手が倉持に声を掛け、腕のあたりをポンポンと叩いたり、背中を叩いたりして慰めた。ルーキーズの対戦相手もまた、倉持に頭を下げられ、気の毒そうな顔を見せる。誰にとっても他人事ではない事態、ルーキーズにもポイントを得て喜ぶようなところは見られないわけだ。

 先輩の借りは今節のエースが獲り返す! いやあ、高憧四季が止まらない! 6号艇6コース、超抜の高憧がどう切り抜けるのか、と見ていたら、何のことはない、伸びてまくり一撃。大外コースもたやすくクリアしてしまった。準優の1号艇に死角はあるのか!?
 ピットに戻った高憧を出迎えた仲間たちは淡々としたもの。今節の高憧のパワーならあれくらい当然、といったたたずまい。まるで1号艇から逃げ切った選手を出迎えるような雰囲気なのだ。それでも、同期の山川波乙が「マジ!?」と笑いかけると周囲も笑顔に。高憧もとびきりの笑顔を見せるのだった。あれだけのパワーで内5艇を呑み込んでしまえば、それは気持ちいいに決まってる。

 インからなんとか2着に残した高橋龍治も、もはや笑うしかないといった様子。出迎えた篠原飛翔とともに苦笑い交じりの笑顔を交わし合うのみだった。むしろ冷静によく残したというところだろう。高憧に対してはほとんどなすすべなしといった態だったが、これは致し方なしだ。

 3着に入ったのは福岡泉水。井上慧人との番手争いに競り勝って、これでレディースの団体ポイント獲得を確実にした。こちらはピットにあがったときから笑顔が見られた。競り合いを制したことは、やはり笑顔を呼ぶものだ。で、今日は5日目ということでレースを終えた選手のボートは洗浄を行なう日(レース後にも試運転を走る選手は、試運転終了後)。福岡のボートは洗浄場所に運ばれて、近畿地区選手を中心にスポンジと洗剤を使って磨き上げられたわけだが、福岡はうっかり忘れて高憧と健闘を称え合いながら控室へ向かってしまった。同期の西橋奈未に「イズミーッ!」と呼ばれてようやき気づき大慌て。ダハハ、これもご愛敬ということで。

 3Rは加藤綾が差し切り快勝。好機33号機を手にしながらも中間着が続いていたが、初戦逃げ切り以来の勝利を収めた。まあ、一般戦ということもあってか、また20年以上のキャリアということもあるのか、それほど弾んだ様子は見せなかったレース後だが、消化不良を少しは解消することができただろう。

 差された藤原菜希は、やはり首を傾げるレース後。準優を控え、前半1号艇はぜひともモノにしたかったところだが、やはり機力的にはもうひとつ足りていないところがあるだろうか。中島航と身振り手振りでレースを振り返っていたが、納得いかないような表情を見せている。女子ワンツーで団体ポイントはレディースが獲得。しかし1号艇としては、まずは敗れたことと向き合うことになるのは当然だ。

 道中は3番手を走った植木美帆は、抜かれて5着に後退。猛追してきた相手がトップルーキーの濱野斗馬。プレッシャーもあっただろうから、これもひとつの経験と受け止めればいいのだと思う。というのは外野の意見で、やはり植木は悔しそうにぐっと歯を食いしばるような表情も見せている。その思いがモチベーションに繋がれば、努力の積み重ねとなっていくことだろう。(PHOTO/池上一摩 TEXT/黒須田)