BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

丸亀オーシャンTOPCS 初日

 

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モンスター再発進!

 

 グラチャン3連覇の偉業は逃したが、どっこい浪花のモンスターは生きていた。6Rと11R、「心を込めて」走ってみたらばピンピン連勝の好発進だ。6Rの決まり手は、辻栄蔵のフライングを受けての「恵まれ」。だが、実戦的には「抜き」と呼んでもいいだろう。3コースから豪快にぶん回して辻の外を付け回り、2マークの全速差しで辻を捕え切っていた(辻がFに気づいて減速した可能性もあるが)。どちらにせよ、勝ちタイムの1分48秒3は今日の1番時計であり、文句の付けようのない1着だった。

 

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 11Rのイン戦は、薄氷の勝利。4カド濱野谷憲吾の全速まくり差しを浴びて、舳先を捩じ込まれた。ストレートの伸び足がなければ、おそらく4-1になっていただろう。バック直線でしっかり伸びた太田は、ギリギリながらも憲吾の追撃を振り切った。で、その勝ちタイムも1分48秒3。ブッチギリの時計ではないが、2勝ともにトップタイムだったことは高く評価したい。

 

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 連勝といえば、地元の重成一人も観衆の期待にしっかり応えた。1Rはインからキッチリ逃げて、7Rは2コースからしっかり差しての連勝発進だ。1・2号艇と好枠に恵まれたのも事実だが、地元水面で初日からリズムに乗れたメリットは小さくない。パワーも回り足を主体に中堅上位はあると思う。太田も重成も、明日は6号艇の1回走り。この最初の難関をどんな着順で乗り切るか、でVの確率が大きく変動するだろう。もちろん、地元の勝負師・重成は、ピットアウトから注意を払う必要がある。あの賞金王トライアルの再現(6号艇からイン強奪で逃げきり)があるかも??

 

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 他の地元レーサーも、十分に戦えるムードだ。大将格の三嶌誠司は2号艇で2着。特筆すべき成績ではないけれど、1周バック直線、5艇ほぼ横並びという大混戦の2着争いから力強く抜け出したパワーには唸らせるものがあった。あのレース足と地元ファンの声援があれば、V戦線の一角に食い込めるだろう。

 

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 もうひとり、2Rで2号艇だった平山智加は、4着に敗れた。が、ジカまくりを張られて大きく流れ、5着もどうかという状況からしつこく付け回って着を上げた走りには期待が持てる。上位とは言い切れずとも、軽量の利も含めて中堅上位はありそうだ。智加ちゃんは4・6号艇の明日が掛け値なしの試金石。ここで枠番通りの着順に終われば準優が絶望となるし、舟券に絡んで穴を開けるようなら予選突破が見えてくる。元祖の威厳とともに、目一杯「心を込めて」走ってもらいたい。

 

初日の独断パワー評価

 

 今節も初日の段階でパワー評価を見直すとしよう。まず、前検で抜擢したレーサーたちの成績は

 

SS級★田中信一郎④⑤

S級★太田和美①①、坪井康晴①

A級★深川真二④、前田将太①②

 

 

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 枠番を考えれば、全体的には可もなく不可もなくといったところか。節イチ候補に指名した田中信一郎の連敗は残念だが、私はまったく悲観していない。2戦とも、信一郎はスリットから伸びなりにまくりに行って、前半1Rは3コースの川崎智幸に、後半9Rはインの峰竜太に張り飛ばされた。この9Rは、まくり差しを選択すれば突き抜けそうな展開でもあった。1着のはずが5着大敗? ただ、「信一郎がその気になってインまで攻め潰しに行った」という部分は評価すべきだと思う。それだけ今節のパワー(行き足~伸び)に信頼を置いている証であり、正味の足はこの着順とはまったく別物だと私も確信している。自信の据え置き。この大敗で少しでも人気が落ちるようなら、むしろ舟券的には絶好のチャンスと言えるだろう。明日の7R2号艇でメイチ勝負に行くかも!?

 

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 他の選手たちもそのまま据え置きにするが、今日いちばん驚いたのがエース23号機・中島孝平の実戦足だった。スリット前後も力強いし、何よりもターンしてから押して行くパワーが抜けている。昨日は「うーーん」と唸った23号機だが、素直に脱帽してランキング入りさせるとしよう。とりあえず、Aランクに昇格!(photos/シギー中尾、text/畠山)