さあ、グランプリ・賞金王決定戦の開幕だ!! ベスト18のモーターは、抽選イベントに立ち会った黒須田がすでにアップしている。私は7月あたりから本場&ネット観戦で平和島のほとんどのレースを見てきたのだが、やっぱり「Wモンスター」が抜けていると思う。
平和島の特注機
★★★★★53号機…仲口博崇
★★★★70号機…桐生順平
★★40号機…茅原悠紀
大穴22号機…瓜生正義
とりあえず、この4機を挙げておこう。22号機は前節の直前まで2連率36%。ベスト18に届いていなかったのだが、A2川田正人が8戦5連対(準V)という活躍で滑り込んだ。伸びを中心に赤丸急上昇の一機だと思うのだが、逆に言えばシリーズ戦に回っていたら文句なしの“エース機”だったはずだ。
さてさて、そのシリーズ戦のモーター抽選会である。シリーズ出場の選手が19位以下のモーターを引き合うわけで、ガラポンの数字に注目する選手はひとりとしていない。ごくごくたまに「お、32パーもある」なんていう自嘲気味の声が漏れる程度だった。
で、昨日すでに抽選を終えている18人のグランプリ組はといえば……さらに覇気がなかった。みんな、前夜祭~二次会三次会?で“呑み貯め”したに違いない(なんたってトライアル2nd組は実戦まで3日もあるのだ)。目を真っ赤に充血させている選手が多かったなぁ。うとうと居眠りしている選手も何人かいたし。そりゃそうだ、彼らにとってこの抽選は何の意味もなさないのだ。「抽選しない選手がいるモーター抽選会」って、もしかしたら今日が初めてかも知れないなぁ。ちなみに、白井英治師匠を捕まえて「昨日、呑んだでしょ。どんだけ?」と訊くと、「だいぶ」と言ってニヤリ笑った。師匠の目がいちばん赤かったぞ(笑)。
そんな暢気一色の抽選会の中、私が密かに注目しているモーターは76号機だった。前節、A2の河合三弘がゴキゲンな気配で優出を果たしていて(5着)、私は勝手に「シリーズエース」と名付けていた。その隠れ注目機を引き当てたのは……鎌田義だ。どうでも良さそうにガラポンを回した鎌ギーだったが、中尾カメラマンの「お、エース機!」という声を聞いて、俄然盛り上がった。
「え、エースなん?エースなんっ???? そっか、エースかあぁ!!」
ひとしきりはしゃいだ後、「シリーズエースなぁ、そんな嬉しない」と寂しそうに呟いて会場の笑いを誘った。それでも、休憩から帰ってきた王者に嬉しそうに報告したり、中尾のレンズに向かって口パクで「オレ、オレ、オレ撮って~~」とポーズを取ってみたり、ゴキゲンな鎌ギーではあった。そう、シリーズだってSGなのだ。終わってみれば、やっぱり鎌ギーのワンマンショーだったなぁ。
シリーズ注目機
★76号機…鎌田義
今はこれだけを記しておこう。基本的にどんぐりの背比べだと思うので、むしろ前検の気配に重きを置かせてもらう。(photos/シギー中尾、text/畠山)