BOAT RACE ビッグレース現場レポート

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THEピット@シリーズ――ベスト12に負けるな!

 

 

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 まあそういうものなのであるが、報道陣の手のひら返しっぷりがすごいっすね、今年も。クイーンズクライマックス出場選手が登場する今日、ピットにいる人たちの関心が一気に12人に向かっていく。そこで奮闘しているシリーズ組は、まるで無視されてしまったように注目が薄れる。カメラマンの輪の横を遠慮しながら通り過ぎる長嶋万記、なんてシーンもあって、思わず「万記ちゃん、ど真ん中通ったれ!」とか心のなかで思ったりする。去年はレンズを向けられるほうだった長嶋だ。この状況に改めて、来年のリベンジを決意したに違いない。

 

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 整備室内では、クイクラ組がモーター点検。装着前の必須作業だ。その輪の中で、落合直子が本体整備をしていた。周囲は皆、賞金の高いレースを走る者ばかり。自分が走るレースの優勝賞金は10分の1ほどだ。それにしては、相手も濃い人たちが揃っている。それでも、戦いが目の前にある以上、やれることはやり尽くす。くさっているヒマはない。くさって勝つチャンスを逃すことなんてできないのだ。

 

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 報道陣の輪に背を向けて、語り合う松本晶恵と大瀧明日香、という図もあった。レディースチャレンジカップに出場していた2人だけに、もしかしたらカメラマンのレンズがこっちを向いていたのかもしれないわけである。などと先入観をたっぷり盛れば、報道陣に背を向けていることに何か意味を見出したくなる。みんなそっちばかり見ているかもしれないけど、そんなの関係ない! そんな決意に見えてくるわけだ。ま、まったくの妄想でしょうけどね。まさにそんなことは関係なく、松本も大瀧もパワーアップをはかるのみだ。足合わせをしていた二人の単なる情報交換の図、であるのは間違いない。

 

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 1R、渡邉優美が1マークをまくって先頭に。ところが、2マークで思い切り振り込んで、大失速。一気にシンガリまで下がってしまった。その場面を装着場のモニターで見ていた栢場優子が、「危ないっ!」と声をあげる。栢場も整備室にいて、クイクラ組に囲まれて整備をしていた一人だ。たしかに危ないシーンだった。これに巻き込まれて西村歩が接触しているのだ(西村はこれによる負傷で欠場)。そう、クイクラ組が来ようが来るまいが、シリーズ戦のレースは熱く、また時に激しい。1節72レース中64レースが彼女たちの戦いなのだ。ケガに気をつけて、クイクラに負けない走りを見せてください!(西村は早くケガを治してくださいね!)。(黒須田)