私がボートレーサー養成所に行ってる間に、①無傷の３連勝だった岡村慶太がよもやの大崩れ、②初日から買い続けていたけど遠征で買えなかったピンマン（１アタマ万舟）が３発、③例によって黒須田が大爆発（半年前のやまと遠征中にウン10トン、今回は10トン弱……）といろんなことが起こってましたね。浦島太郎の気分、20歳は老け込みましたがな。
で、昨日は美酒を浴びたであろう黒須田が過労死しないよう、福岡の養成所から９Ｒ頃に帰ってきた次第であります。この２日間のレースをほぼリプレイでしか見ていないため、的確な勝負駆けの流れは記録できませんが、気づいた点を書き記しておきます。内容が浅い点は悪しからずご了承ください。
THE勝負駆け①予選トップ争い
終わってみれば銘柄コンビ
こちらの11Ｒ最終決戦＝直接対決は、眼前で見届けることができた。まずは９Ｒ、暫定４位だった中田竜太が４着に敗れて完全に脱落。続く10Ｒは暫定３位の篠崎仁志がバック先頭に立ちながら、２マークで村岡賢人のパワー差しを浴びて２着止まり。予選8・17で３着以内を確定させたが、11Ｒのツートップとはやや水が開いた格好となった。
その11Ｒは暫定トップ前田将太と同２位・片橋幸貴の直接対決。その条件を簡潔に記すと、「②着以内で先着したほうがトップ。前田が③着で片橋が④着以下なら前田がトップ。それ以外なら仁志がトップ」で、やはり断然有利なのは１号艇の前田だろう。いざ実戦、スリットはコンマ20と最も遅い前田だったが、２コースから伸びる岡村を壁にして完璧なインモンキー。岡村の差しも封じ、ターンの出口で早々に予選トップの当確ランプを点した。うーーん強い。ただ、スリットからの行き足はわずかに岡村が上にも見えた。１マークまでに岡村がやや寄りすぎて勝機を逸したようにも見えたし、明日の同じ１・２号艇対決が楽しみではある。
さてさて、予選が終わってみればトップは将太、２位は仁志という福岡の記念常連コンビが順当にツートップを分け合った。３位には10Ｒの２マークで仁志を差しきった村岡賢人。これは大健闘と言うべきだし、２日目あたりから急上昇した（であろう）パワーも不気味の一語。今日の展示タイムも秀逸で、仮に準優１号艇がすべて逃げきってファイナル３号艇になっても狙い目十分なパワーと言えるだろう。準優２着でファイナル４、５号艇ならさらに面白いかも？
THE勝負駆け②準優ボーダー争い
選手班長の意地
一方のボーダー争いは１Ｒから火花を散らしたと思うのだが、見ていないものを見ているようには書けない。最終結果からボーダー付近を眺めてみると、圧倒的に輝いているのが地元の選手班長・北野輝季だ。昨日まで４４３３着で、今日のメイチ①着勝負駆け。しかも残された枠は５号艇。１Ｒで内３艇がパワー劣勢＆４号艇がピット離れの悪い丸野一樹（蒲郡関係者の悲痛な祈りが感じられる番組だ）とは言え、簡単に超えられるハードルではない。
以下はリプレイに頼るが、北野は動いた。２コースまで潜り込んで、コンマ05!!のトップスタートから鮮やかにインの塩田北斗を差しきった。大きすぎる10ポイント獲得で節間6・00。地元愛知勢でただひとり準優チケットを手にすることができた。17位滑り込みだからして明日もまた６号艇の北野だが、もちろんこの第一関門だけで満足はしていないだろう。明日の10Ｒは「ピットアウトから瞬きすら禁物」とお伝えしておく。
他で気になる選手というと、予選８位でやはり10Ｒの３号艇をゲットした椎名豊だな。２日目までの伸び足がどうなったか確認してないが、落ちてなければ超不気味。北野の前付けを入れての４カド、あるいは北野・島村を入れての５カドでも波乱の立役者になりえるだろう。
それから、前検でＳランクに推した岡村、遠藤エミも面白い枠番に潜り込んだ。先にも触れたが、岡村は前田とのリターンマッチ。今日の敗因も踏まえた上で、明日は別の作戦を繰り出す可能性もある。昨日からの４着６着はアヤが付いたとも言えるが、パワー落ちさえなければ「今日の完敗も含めて、むしろ舟券的な妙味が大幅にアップした」と思う。
遠藤も同様で、初日から節イチ級のトータルパワーを持て余す感じでこれまた11Ｒの３号艇に甘んじた。もちろん1-2、1-3決着なら３桁配当もありえるが、パワーをフル活用してアタマを取りきれば裏目千両の高配当は間違いないだろう。さらに内３艇がパワー任せに叩き合えば（元よりＶ候補の面々だけに、可能性はゼロではない）、ガクンと人気が落ちる外３艇の出番もありえるはずだ。大上、堀本、仲谷の３騎ともに怖いが、もっとも人気の盲点になりそうな堀本の伸び足が実に不気味ではある。（TEXT/畠山、PHOTOS/シギー中尾）
