BOAT RACE ビッグレース現場レポート

BOAT RACE ビッグレースの現場から、精鋭ライター達が最新のレポートをお届けします。

三国ヤンダビTOPICS 2日目

カズトとタクト

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 昨日の当欄で煽りに煽った118期コンビが……宮之原輝紀は絶好のイン戦でボコボコに叩かれて6着に散るわ、板橋侑我に至っては道中で焦って振り込んで沈没するわ(-5点)、ふたり仲良くプレミアムGIの洗礼を浴びる厄日となってしまった。まあ、大山千広も沈没してから一気に強くなったし、まだまだ準優の可能性は残されてるし、明日からも同期コンビの切磋琢磨に期待したい。

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 で、2日目を終えてシリーズリーダーになったのは、あっと驚く高倉和士!!!! 昨日のイン逃げは当然として、今日の3Rは6コースから永井彪也との熾烈な2着に競り勝って大きな大きな8ポイントGET。さらに後半7Rは、3コースから目の覚めるようなまくり差しを突き刺して圧勝。あれよあれよの予選トップに躍り出てしまった。昨日まで「カズト」のトの字すら書いてこなかった不明を詫びるしかないが、それにしてもの大活躍。
 今日の三国水面は朝から強い追い風が吹き荒れ、安定板の装着を義務づけられていた。弁解の余地があるとすれば、「和士の調整が安定板仕様にバッチリはまっていたのでは?」という感じか。明日も素晴らしい足色でさらに得点を上積みするようなら、単なる私の見落としとして平に陳謝せざるをえない。明日の11R5号艇に注目していただきたい。

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 こちらも安定板の影響があったのかどうか、下馬評の高かった大上卓人38号機が期待どおりの抜群パワーに仕上がっていた。今日は6号艇と2号艇で2着を並べたのだが、道中の足取りの力強いこと! あれだけ出足系統が強烈ならば、文句なしにV戦線に加わることができただろう。うーーーん。11Rの展示航走を見ていた地元の予想屋さんが、吐き捨てるようにつぶやいたものだ。
「うん、やっぱええ足しとる。これだけのエンジンを……もったいない」
 けだし同感。昨日の妨害失格=賞典除外が実になんとも残念でならない。まあ、だからこそ舟券の妙味が増す可能性もあるわけで、明日からのタクトの足色とオッズ変動にはことの他に注目したいと思う。
 そうそう、同じく昨日の足色が不安視された中村晃朋14号機も、今日の12Rはバッチリの足色だった。なんたって、“私の”ナベカズ41との競り合いで先着したのだから悪い道理がないでしょ(涙)。ゾーンにはまればこれだけ噴いて当然のモーターでもあり、このゾーンを維持できれば安定板が外れても上位~抜群レベルのパワーを見せてくれることだろう。

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 それから、たったひとりの地元レーサーとして選手班長やらなにやらを兼任しながら孤軍奮闘している今井美亜が、3戦目にして嬉しい初白星を挙げた。昨日の美亜はせっかくの1号艇を木村仁紀のバイオレントなピット離れで凌辱されるわ、コンマ70というありえないドカ遅れをやらかすわ、とにかく散々な門出だったわけだが、今日はそのウップンを吹き飛ばすような3コース一撃まくり!! 準優への夢が広がるこの10点は、地元ファンにとっても大きなポイントでもあるだろう。今日は完全なスタート勝ちで、足的にはやや頼りない面も感じられる今節。その不足分を整備はもちろんのこと、持ち前の気丈な精神と地元の意地で補ってもらいたい。

今日のWマチャキ

 はい、今節の超クセモノである西川昌希&木村仁紀=Wマチャキは大なり小なり連載記事として毎日この俎上に乗っけちゃいましょう。

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 まず、2回走りで嬉しさ半分寂しさ半分だった?のが「ピットアウトの魔人」仁紀だ。嬉しかったのは、もちろんGI水神祭。まあ、これについては別建ての記事になるし、1号艇でのすんなりイン逃げだったし、当欄で熱く語るつもりはない(笑)。で、残念だったのは4号艇からビーストなピット離れが期待された10Rだ。極撰予想でも書いたとおり、1号艇・馬場剛vsビースト仁紀の仁義なきインコース抗争が実現するかと思いきや、今日の仁紀は1/3艇身ほど舳先が覗くだけで、他艇を出し抜くほどの勢いはなかった。安定板の影響があったのなら、明日はドカーンと飛び出しても不思議ではないのだが……もちろん、この空振りにメゲることなく、明日からも積極的にバナレ飛び前提の脳内レース&舟券作戦を繰り広げて行くとしよう。

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 一方、8Rでしてやったりの大技を決めたのが西川昌希だ。6号艇からあれよあれよのインコース強奪!! もちろん、こちらはバナレではなく強引な前付けだからして、12秒針が回るまでにずんずん深くなる。早々に100mを跨いで90m、85m……並の若手レーサーならば、このあたりでレバーを握る左手が震えはじめるだろう。
 だがしかし、クセモノ昌希は「深くなればなるほどドーパミンが噴き出し、嬉々として(かどうかは分からんが)早いスタートが行きたくなる」という妙な性癖を持っている。よりカッコ良く言うなら「テメエがやらかしたことは、テメエでケツを拭く」という度胸と覚悟を常に携えている漢なのだ。今日の昌希もしっかり踏み込んだ。他の誰よりも抜けて早いコンマ14、おそらく全速! 今節の昌希のエンジンはここから先の行き足がかなりしかりしているから、もはやこの時点でほぼ勝利は約束された。外の攻撃をまったく寄せつけずにイン逃げ圧勝で、3連単は当然のように160倍の万太郎だ。今さら書くまでもないことだが、仁紀とはタイプは違えど「こっちの昌希もどんな枠番からでも常にインコース強奪がありえる」と改めて肝に銘じていただきたい。
 さてさて、最終日まで三国水面をパニックに陥れるであろう野獣コンビの明日は、なんとなんと、同じ5Rに配置されてしまった!! 3号艇が昌希で、6号艇が仁紀。3号艇ならすんなり3コースもある昌希だが、もしも仁紀が脱兎の如く飛び出して襲い掛かってきたら……?? エイリアンvsプレデター級のバトルは間違いないだろう。でもって、こんなホラー映画のようなレースの1号艇を授かったのは、大上卓人。妨害失格の罰ゲームか????(笑) 先に書いたように、ゴジラ級の超抜モードになりつつある卓人38号機との死闘も見たいな。でもってでもって4号艇を見れば、そこには今節の“私の”スーパーヒーロー・ナベカズ41が……!!?? もうしっちゃかめっちゃかで訳が分かりませんな。待機行動も1マークも想像を絶する展開になると思うので、明日の私は深く考えずにナベカズ41軸の④=①③⑥という舟券を買ってこのホラーショーを堪能します。乞うご期待!!(photos/シギー中尾、text/畠山)